「自主トレで課題克服!30日75kmラン&シュート練習」イギリスサッカー便り
みなさんこんにちは!
イギリスでは色彩豊かなお花があちらこちらに咲き、お天気の良い日に芝生を歩くのがとっても気持ちいい季節になりました。とは言ってもまだまだ肌寒い日も多く、サッカー観戦にはいまだダウンコートが手放せないのですが…。
日本ではこのコロナ禍で、活動が制限されたり休止になったりしている選手も多いかと思いますが、今回は我が家の息子たちの自主トレーニングのエピソードをお話しさせていただこうと思います。
活動休止期間も自主トレでコンディション維持&課題に取り組む
イングランドではつい最近まで約3ヶ月半サッカーの活動が休止されていました。シーズン半ばでの休止だったので、残念で仕方なかったのですが、いつ再開されてもいいように、コンディションを維持することと、自分の課題に取り組むことを目標にして日々過ごしました。
コンディション維持ですが、主に取り組んだことはS&Cトレーニングでの筋力アップと持久力維持です。S&Cは以前お話しさせていただきましたが、集中してワークアウトをすることで、サッカーに必要な筋肉を鍛えられたように思います。サッカーの活動が再開されて一番気をつけないといけないのが怪我。S&Cは怪我予防にもつながるトレーニングなので、とても効果的だったと思います。
30日で75km、ランニングで持久力アップ
もう一つ重点的にやったのが走り込みです。こちらは活動再開まであと30日というタイミングで、コーチから課題が出されました。“30日で75kmラン”です。走行距離とタイムをランニングアプリで記録し、コーチに提出しないといけません。
息子は、1回5kmを2日に1回(15日間)走れば75kmに到達すると計算し、早速ランニングをはじめました。長い距離を走り込むために10km走る日もあれば、タイムを重視して3kmにする日もあったりと、自分のコンディションに合わせて走っていたようです。結果的に2週間で80km走り、シーズンが再開されてもしっかり1試合フルで走り切る体力は維持できていたように思います。
シュート練習はコースを狙え!
ボールを使った練習も毎日欠かさずやっていましたが、その中でも次男が重点的に取り組んだことが、“フィニッシング”、シュート練習です。
今シーズンが始まって、試合には出してもらっているものの、なかなか点が取れない、ゴールに絡めない…そんな悶々とした日々が続いていました。一学年下の次男がパワーで勝負するのは厳しいことを本人もわかっているので、パワーで勝てないならコースを狙うしかない!と、活動休止期間の3ヶ月半はとにかくコースを狙ってシュート練習することにこだわりました。
具体的には、サッカーゴールにシュート練習する時も、やみくもに打つのではなく必ずポストの横にコーンを置き、そこを狙うことを意識する。家にあった段ボールをサッカーゴールに吊り下げ、段ボールを撃ち落とすまで打ち込むこともありました。
ドリブルやトラップの練習をする時も、必ずシュートまで入れるメニューにする、など、常にフィニッシングを意識してトレーニングしていました。今はYouTubeなどでも簡単に自主練のメニューのヒントが得られるので、色々なトレーニングを試していたようです。
その練習の成果が現れたのか、シーズン再開してからはゴール数が飛躍的に増えました! 本人もとにかくゴールにこだわる、アシストなどで得点に関わることを常に意識して試合に臨むようになったように思います。
ゲームインパクトを残せる選手になるために
そして、こちらのコーチとお話ししていてよく出る言葉が“Game impact”です。試合後に送られてくるフィードバックにも、「どれだけゲームにインパクトを与えられたかを常に見ている」とよく書いてあります。
ゲームインパクトとは、どれだけ試合に影響力を与えられたか、具体的にはゴールを決める、アシストする、相手の攻撃をストップする…などが挙げられます。
シーズン当初は、まさに次男の一番の課題がゲームインパクトだったのですが、このロックダウン中の自主トレーニングの成果が出たのか、シーズン再開後はゲームインパクトを残せる試合が格段に増えました。
サッカーができない期間中、モヤモヤする気持ちはあったと思いますが、始まったときに100%以上の力を発揮できるよう毎日コツコツ努力したことが、結果となって現れたなぁと実感しました。
今は大好きなサッカーがなかなかできずに我慢している選手もたくさんいると思いますが、こんな時だからこそ苦手なことを練習したり、何か目標を決めて頑張ってみるのもいい機会かもしれません。
特に、「なかなかゴールが決めれない…」と思っている選手には、コースを狙うシュート練習なども参考にしていただけたらと思います!