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サッカー少年の食事の量、足りていますか?〜食べるのも練習のうち〜

サッカー少年の食事の量、足りていますか?〜食べるのも練習のうち〜

こんにちは。サカママライターのHIROです。さて、いよいよ新学期を迎え、お子様の様子にお変わりはないでしょうか? 息子のサッカーチームの夏休みの練習は、暑さや高学年の合宿などもあり、そこまで多くはなかったように感じていますが…秋を迎えて、まもなくシーズン(!?)突入というところでしょうか? どんどんと練習試合や大会の予定が入ってきております。

今回は、私がずっと気になっていた内容を文章化したいと思います。題して、「米は1食あたりどのくらい食べさせてあげれば良いんだ!?」です。と言いますのも、普段の練習や大会を含めて、「あの子は上手だけど、細いな〜」と感じる場面が多々あります。食品科学専門の私としては、すぐに「何食べているのかな? 栄養が足りてない?」と気になってしまうのです。この記事を読んでくださっている皆さんにとって、活動量が高いお子様たちが、普段どの程度の栄養を取らなくてはいけないかを再確認していただける機会になると嬉しいです!!

自分のために食べる!!

前回の記事で取り上げた、「サッカーやりすぎ問題」は弊害が生じる可能性があるなと感じています。というのも、練習をこなすことばかりに目を向けず、心身のケアもしっかりされているご家庭はどの程度いるでしょうか? 食事を残してしまう、偏食がちなお子さんにどのような声がけをされているでしょうか? 私は声を大にして言いたいのですが、食べることも練習に入る! と考えています。

私たちの体は私たちが食べたものでできています。また、精神面も食べたものが大きく影響します。それを子どもたち自身でも気づいてもらわなければいけないと思っています。我が家の例で言えば、息子がヨーグルトを残したとき、私がヨーグルトを食卓に並べた理由と摂取することでの体への影響をしっかりと説明します。「ヨーグルトにはタンパク質が含まれていて、体を丈夫に大きくしたいならしっかり食べなさい。でも、別にもう敵チームに吹っ飛ばされても良いと思うなら、残しなさい」と(笑)。もちろん、息子はヨーグルトを食べるに至るわけです。作戦通り!

8歳の推定エネルギー必要量は私たちママと一緒!? 

そんなまさか!! と驚くかもしれませんが、厚生労働省によって公開された2025年度の食事摂取基準(※)には、身体活動レベル別に必要なエネルギー量(推定必要エネルギー量)が明記されています。サッカーをしている子どもたちの身体活動レベルは「高い」に該当するかと思いますが、8歳の息子で2100kcal(8〜9歳の値)です。一方の私も含めたママさん世代の方々の場合、身体活動レベルをふつうとすると、2050kcal(30〜49歳の値)です。この時点で、自分よりも息子たちにはよりたくさんの食事をしてもらわないといけないことがわかります!!

まずはお米の量から見直す!!

お米は、炭水化物(糖類、糖質)であり私たち日本人の主食です。栄養学的な側面から見た炭水化物の役割は、エネルギー源です。サッカーのようなとにかく走りっぱなしで、頭も使うようなスポーツにおいて、米の摂取は必要不可欠です。現在の日本では研究報告が曖昧な部分があるようですが、糖類の摂取量の平均値を総エネルギー摂取量から見ると、男児(8〜14歳)で12.3%、成人女性では13.6%にあたるそうです(※)。つまり、男児(8〜9歳)で約260kcal、成人女性で286kcalという計算になりますね。茶碗一杯(約150 g)あたり約228 kcalですので、単純計算すると1杯とちょっとということになります。

しかし…サッカーとはより過酷な活動量となりますので、ジュニアアスリートを対象とした管理栄養士さんは「小学校低学年でお茶碗に最低でも2杯!」と書かれていることが多いように思います。私も賛成です。

まずは、現在のお子さんの成長に必要な、主食であるお米の量を見直していただき、バランスの取れたメニューで「食事中も練習」してほしいと思います!

余談ですが…息子は私の職業病(食事管理を過剰にしたがる)の影響をしっかりと受けておりまして…8歳ですが、太ももは鶏肉のようにムキムキぷりぷり(!?)しています。その太ももをみると、子どもの体こそ栄養管理が必要だと感じます。

参考文献

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

WRITER PROFILE

HIRO
HIRO

東京生まれ、福島育ちです。小学1年生男児がおり、平日は都内某大学に勤務しつつ、休日はサッカー引率の日々です。とにかく物事を深掘りしたい性格のため、実用書から学術論文までとことん調べます。

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