練習・試合にまつわる食事のギモンQ&A
練習や試合では、たくさんエネルギーを消費するため、より前後の食事が重要に。何を食べればいいのか気になりますよね。そんなサカママの素朴なギモンに、名古屋グランパスの専属管理栄養士・河村美樹さんが答えてくれました!
食事のギモンQ&A
Q 試合の日の朝、ごはんやパンがどうしてもたくさん食べられないときは、どうすればいいでしょうか?
A コーンフレークをプラスしてみて!
ヨーグルトにコーンフレークを入れたり、サラダにパスタを加えたりなど、エネルギー源になるものをプラスするといいでしょう。
Q 高学年になると、練習後の帰宅が遅くなる場合もあります。練習前後の食事は、どういったものをとればいいでしょうか?
A 練習までの時間、練習場所までの距離で、食事内容を変えて!
学校から帰宅後、練習まで2時間ほどある場合は、うどんやおにぎり、シンプルなパン、汁物、果物などの軽食をとってから練習に行きましょう。練習後にはオレンジジュースなど簡単な補食をとり、帰宅後は油っこくないおかず類や、ヨーグルトを食べるといいでしょう。なお、練習まで3時間以上ある場合は、油、主菜が多くない夕食なら食べてもOK。
Q 試合前は、何を食べるのがベスト?
A おにぎりやシンプルなパン、果物など糖質源になるものを
試合まで1~2時間しかない場合は、肉や魚などたんぱく質源のおかずを多く食べるとおなかに残りやすいため、おにぎりやシンプルなパン、果物など主に糖質源となるものをとるようにしましょう。おにぎりはマヨネーズや揚げ物が入っていないものならお気に入りの具を選んで構いません。果物なら、柑橘系やキウイフルーツ、イチゴを。1日に3試合以上ある場合は、小さなおにぎりやゼリーをいくつか持って行き、そのときの状況・体調をみて食べるといいでしょう。
Q 試合後は、夕飯を作るのが面倒くさくなって外食をすることも。どんなことに気をつければいいでしょうか?
A 主食をしっかり食べること!
とにかく主食をしっかりとることが大事です。ごはんと麺を組み合わせても大丈夫。試合の出場時間が長かった場合は、肉類が多すぎない、できるだけ消化のよいメニューを選ぶことです。また、卵や豚肉などビタミンB群やCがとれる食材を使ったメニューを選ぶのもいいでしょう。
Q これからの季節、大事な試合で風邪を引いてしまったら大変!風邪予防にいい食材があれば教えてください!
A 緑黄色野菜を積極的にとりましょう
まずは毎日、バランスよく必要な量を食べることが大前提です。その中でも、喉の粘膜などの健康に関わるビタミンAが豊富な緑黄色野菜が不足しないように気をつけましょう。サラダの野菜の中では、ブロッコリースプラウトのスルフォラファンには免疫力を高める効果があると言われているので、試してみてもよいかもしれないですね。
Q 練習や試合後、30分以内に栄養補給をすれば疲労回復が早いと聞いたことがあるのですが…。
A サッカーの練習や試合が終わったら、すぐに糖質補給を
これまで運動後の栄養補給は30分以内にするといいと言われてきましたが、30分後では直後に栄養補給したときに比べて回復しにくいことがわかってきました。サッカーの練習や試合が終わったら、まずはドリンクやゼリー飲料で糖質補給を。その後に、着替えや片付けをして、落ち着いてから食事をとりましょう。
Q 練習後の補食(間食)にオススメの食べ物は?
A 熟しているバナナが◎。疲れているときは梅干しもプラス
バナナ、みかん、パン、おにぎりなどエネルギーが補給できるものがオススメです。とくにバナナは、熟しているもののほうが消化が早いと言われています。また、それらに牛乳、ヨーグルトやチーズ、梅干しなどをプラスするのもいいでしょう。梅干しには、疲れに効果的なクエン酸が豊富に含まれています。コンビ二の梅干し入りおにぎりなども活用しましょう。
Q 練習前の補食(間食)にパンを選ぶ場合、どんなパンがいいでしょうか?
A あんぱん、ジャムパン、レーズンパンがオススメ
練習まで1~2時間あれば、あんぱん、ジャムパン、レーズンパンがいいでしょう。デニッシュ、パイ、クロワッサン、クリームやチョコレートが入ったもの、ドーナツは、消化に時間がかかるので不向きです。練習まで30分程しかない場合は、パン類は避け、100%フルーツジュース、スポーツドリンク、ゼリーなどを。空腹の状態でトレーニングをしてしまうと、エネルギー不足となり筋肉がつきづらくなったり、集中力が低下してしまうこともあるので補食をとっておきましょう。
Q 時々、試合でバテているサッカージュニアも…。持久力をつけるために、何か食事でサポートできることはありますか?
A 1日1個、卵料理を食べるのもオススメです
一番大切なのはエネルギー源が不足しないように、日々、ごはんなどの主食を必要な量食べることです。また、それをエネルギーにするために使われるビタミンB 群・Cがとれる食材を毎日とることも大事。とくに、豚肉や卵などに多く含まれるビタミンB1は不足しやすいので、サッカージュニアは、1日1個、卵料理を食べ るといいでしょう。苦手でなければお米を胚芽米や七分づき米など、白米より精製度が低いお米を使うのもオススメです。
名古屋グランパスの選手に大好評!
定番カレーと豚汁のアイディア
チキンカレーを作る際、鶏肉はスパイスとヨーグルトに30分ほど漬けてから野菜(ニンジン、玉ねぎ、かぼちゃ、ズッキーニなど)と共に煮込みます。仕上げにクミン、カルダモン、生クリームを加えるとよりおいしく!
また、豚汁は、肉が硬くならないように、炒めずに野菜を煮込んだあと肉を入れ、食べる直前にお好みでネギとおろししょうがを。“焼きあご”でだしをとるのもオススメです。
背を伸ばすための食事ってあるの?
保護者の方からよく「背を伸ばすためには何を食べればいいのでしょうか?」と質問されます。でも、コレを食べれば身長が伸びるというものは、限定できないのです。ただ、栄養が偏っていたり、食事の量が不足していると成長を妨げることもあるといえるでしょう。