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夜遅くてもたくさん食べた方がいいの?練習で遅くなった時の食事のポイント

こんにちは!管理栄養士の佐藤彩香です。
保護者の方からよく聞かれるお悩みの一つに、「夜遅い時間の食事」があります。「練習から帰ってきてだと、どうしても夜ご飯の時間が遅くなってしまう…」「いっぱい食べた方がいいって聞くけど、それって時間が遅い場合も一緒?」など…。ジュニアアスリートはしっかり食べることが大事と聞いていても、夜遅くにたくさん食べさせていいものなのか困ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、夜遅い時間帯の食事ではどのようなポイントに注意したらいいのかをお話ししていきます。

夜遅くの食事はなぜ良くないの?

夜遅い時間の食事が良くない理由は様々ですが、一つ言えることとして、睡眠の質を下げてしまうことがあげられます。 睡眠の質を上げるには、身体の深部体温を下げることが重要です。しかし、お腹いっぱい夜ご飯を食べた後にすぐ寝ようとしても、深部体温が下がりづらいため、結果として睡眠の質を下げることに繋がってしまいます。成長期の子ども達にとって睡眠はとても大切。成長ホルモンは眠っている間に分泌されますし、記憶の定着にも睡眠が関わってきます。サッカーはもちろん、勉強にも質の良い睡眠が取れているかが関わってくるということです。

 

夕食は寝る3時間前には済ませることが理想とされていますが、練習を終えて帰宅して…となると、夕食が20時や21時になってしまうというご家庭も多いかと思います。そうなると、食後から寝るまでに3時間というのも、なかなか難しいですよね。それでは、そんな時に抑えておきたい、夜遅い時間の食事のポイントを2つ紹介したいと思います。

ポイント①消化の良い食材を使う

寝るまでに食べた物をできるだけ消化できるような工夫をすることが大事になります。消化に悪いものを多くとってしまうのはあまり良くないので、これは特に意識したいポイントです。

消化を考えた食事のポイント
  • 揚げ物や炒め物など多くの油を使用する料理は避ける
  • 豚肉であればバラ肉よりもロースやもも肉を使うなど、油が多い部位を控える
  • 野菜は生野菜よりも、スープにして煮込むと消化が良くなる

この辺りをぜひ意識してみてください。また、夜に消化の早いヘルシーな食事をとった場合は、翌日しっかりエネルギー補給することも大事です。朝食をしっかりと食べるようにし、昼間の活動エネルギーをきちんとチャージすることを忘れないようにしましょう。

 
野菜はスープで煮込んでとると消化に◎

ポイント②分食をして食事の負担を減らす

ジュニアアスリートは、成長のためにも多くの量を食べることが必要です。とはいえ、夜遅い時間に一度にたくさんの量を食べると睡眠の質にも影響を及ぼしてしまいます。そこで、夕飯を2回に分けて食べる「分食」を取り入れることをおすすめします。

1回目は練習の後におにぎりを2~3個、帰宅後に2回目の食事をしましょう。2回目の食事に関しては、1回目でおにぎりを食べているので主食は控えめにし、主菜(肉、魚、卵、豆腐などのたんぱく質)・副菜(野菜や海藻やきのこなど)を多めに摂るようにするといいと思います。また、これに加えて練習前にも補食を摂れたらより良いです。分食で一度に食べる量を減らし、できる限り夜遅い時間でも食事の負担を減らしていきましょう

 
1回目の食事は練習終わりでも手軽に食べられるおにぎりがおすすめ◎

「とにかくたくさん食べる」ではなく、夜遅い時間の食事には工夫が必要!

ジュニアアスリートの身体づくりには、睡眠と食事が欠かせません。とはいえ、「とにかくたくさん食べる!」だけでは身体づくりにマイナスの影響を及ぼすこともあります。練習で帰り遅くなる時には、今回紹介したポイントを抑えた食事を意識してもらえればと思います。

WRITER PROFILE

佐藤彩香

管理栄養士
企業や保育園で栄養カウンセリング、献立作成、栄養計算、店舗運営を経験し、その後独立。実践型の栄養サポートを行い、プロアスリート~スポーツキッズ、ダイエット希望の方など累計1万人を超える人々と関わる。現在はアスリート栄養サポート、専門学校非常勤講師、セミナー講師、レシピ開発なども行いながら、「あなたのかかりつけ栄養士」として活動。

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