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二度目の移籍 〜7歳の決断〜

皆様こんにちは! サカママコラム第15回目、今回は新2年生の次男の移籍についてです。

次男は年少でサッカーを始め、最初は長男と同じ地元の街クラブに所属し楽しくサッカーをしていました。年長の終わりにステップアップの為チーム探しをして、兄弟共に車で30分ほどの強豪チームに移籍しました。
その時のお話はこちら

これまで次男は年上とサッカーをすることが多く同学年のサッカー仲間がいなかったのですが、移籍先のチームでは同い年のサッカー仲間とも出会い、チーム練習が終わった後も真っ暗になるまで一緒にボールを蹴り、オフの日も集まって大会に出たりと最高の仲間が出来ました。コンビネーションやチームプレーも学び、とても濃い一年間を過ごすことが出来たと思います。

充実していたのに、一年で移籍を決めたのはなぜ?

 
同学年の仲間もでき、みんなで楽しくサッカーが出来ていました。

充実した日々を送っていたのに、なぜ一年で移籍を考えるようになったかというと…。サッカーが大好き過ぎる次男は、多少ハードでも毎週たくさん試合がしたいという思いが強かったからです。

とはいえ、今のチームでは同学年の仲間も出来ました。大好きな仲間と離れたくないという思いと、今よりもっともっとサッカーをしたい!という気持ちで葛藤し、ずいぶん悩んでいたようです。

当然ですが、現チームに所属している段階で他チームの体験に行くことはNG。他チームに移籍したいのであれば、現チームを辞めてからです。しかし、行きたいチームは全国優勝もした強豪チーム。誰でも入れる訳ではなかった為、現チームを辞めても入れない可能性もありました。

辞めたら今のチームには戻って来られないこと、新しいチームでも今と同じようにレギュラーで出られるかどうかは入ってみないと分からないことを伝え、本当にチームを辞める覚悟はあるのか、何度も話し合いをしました。そして、チームの担当コーチとも相談した上で、最終的な判断は自分でするようにしてもらいました。

最終的に次男の意見を尊重することにした理由は、親が決めたり促したりすると、これから逆境に立たされることがあった時、頑張れないなと思ったからです。何かあった時、「だってママが辞めない方がいいって言ったから!」「パパがここに行けって言ったから!」という選手はきっと成長しないなと。自分で決めた道ならば、辛いことがあっても諦めず踏ん張れるはずです。

もちろんまだ7歳の決断なので本人はそこまで深く考えていないかもしれませんが、1年生でも6年生でも自分の決断に自信を持って欲しいと思い、次男が出した「チームを辞めて移籍する」という決断を尊重しました。

コーチと仲間との別れ、お別れは自分の言葉で

移籍を決断した後は、次男自らその旨を担当コーチに伝えに行きました。「僕は○○のみんなもコーチも大好きだし、ここでサッカーするのは楽しいけど、もっとたくさん試合したいしもっと強くなりたいので、辞めます」と、緊張しながらも自分の言葉でチームを辞めることを伝えると、担当コーチは次男に優しく、でも的確に言葉をかけてくれました。その言葉に思わず涙目になる次男を、コーチは「頑張れよ!」と言って送り出してくれました。

そして、よく一緒にいた仲間にも次男から直接チームを辞めて移籍することを伝えました。ショックを受けて落ち込んだり、号泣してくれる子もいて、次男も後ろ髪を引かれるくらい素晴らしい仲間に出会えたんだなと感じました。

最後の日はこのチームでの色々な思い出が溢れてきました。一緒にプレーしたこと、大会で優勝したこと、絶対負けたくない試合に勝利し抱き合って喜んだこと…。一年間ではありましたが、充実した日々だったと思います。
最後にコーチや仲間への感謝の気持ちを込めて、サカママを通して出会った方にお願いして作ってもらったチームユニフォームの背番号入りアイシングクッキーをプレゼントして、たくさんの思い出をくれたチームにさよならをしました。

 

移籍して一ヶ月、驚きの出来事が!

辞める決断をしてから一ヶ月、移籍先の監督からも楽しみに待っていますと有難いお言葉をいただきました。移籍先のチームでは監督やコーチ、選手もみんなが温かく受け入れてくれて、初日から次男の名前を呼んでくれるようなフレンドリーな選手が多く、すんなりチームに溶け込むことが出来ました。移籍後初めての試合がいきなり大会という状況でしたが、みんなとっても上手で優勝! 元々コミュニケーション能力が高い次男、新チームでもみんなと楽しそうにサッカーをする姿が見られて安心しました。

 
大会では見事優勝!最高のスタートになりました。

そして移籍から一ヶ月が経った先日、驚きの出来事がありました。なんと、トレーニングマッチで前所属チームと戦うことに! これには、「今日楽しみ過ぎる!!」と朝からめちゃくちゃ気合の入る次男(笑)。

会場は古巣の練習場所だったのですが、公園の桜を見ながら「ちょうど一年前、この場所で写真を撮ったな」と懐かしい気持ちに。そして、ほんの一ヶ月前までは仲間だった子達と、今は違うユニフォームを着て対戦している…とても不思議な感じでした。
親の私は久しぶりに会う前チームのママさん達とも話すことができ、「まさかこんなに早く対戦するなんてね~」なんて言いながら、楽しく試合を見ていました。

まだ移籍して日が浅いので成長を見せることが出来たかはわかりませんが、この日は合計7得点で得点王になることが出来ました。前チームのママから「相変わらずストライカーだったね。良いチームだね。がんばってね!」など声を掛けてもらったり、ゴール後には審判をしていた前チームの担当コーチからは「ナイスゴール!」と言ってもらえたそうです。
今は違う場所でサッカーをしていますが、本当に素晴らしいコーチや仲間に出会えたこと、そして次男を受け入れてくれたチームにもまた感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

周りの人のサポートのお陰で大好きなサッカーを楽しめているということを忘れずに、これからも頑張ってほしいなと思います。

WRITER PROFILE

早坂英里
早坂英里

料理&テーブルコーディネート教室
【Eri’s Kitchen】主宰
アスリートフードマイスター/(社)日本テーブルデザイナー協会認定講師/専門学校 テーブルコーディネート講師

12歳と9歳の子を持つサカママ(サカママ歴8年)
兄弟それぞれ都内の強豪クラブチームに所属。5年以上続けている朝練は兄弟の日課。プロサッカー選手を目指す子どもたちの為に日々首都高を走り回り、食事やマッサージなどサポートに務める。