チームを辞める＝サッカーを辞める？移籍することへのサッカーキッズの想い

2025-02-25

移籍というと、少年団からクラブチームへ、クラブチームからJ下部組織へのステップアップなイメージがあると思います。今回は、我が家が体験した、『純粋にチーム替えたかった』という想いで移籍をした息子のお話です。

低学年の頃、親の負担が大きいからと少年団から移籍してきた子や、コーチが怖くてとか、引っ越してきたからといって移籍してきた子がいましたが、息子が移籍した時期は小5の3学期という、少年サッカーでいう集大成な時期でした。本人もいろいろ考えたのでしょうが、わたしたちも結構あたふたしました。そんな当時の話です。

学年が上がるにつれて表れたモチベーションの低下

チームに入ったのは小1の夏休み前でした。平日に練習、土日は練習試合や区民大会などの実戦というスケジュールです。チームメイトは近隣の学校に通っている子が多く、サッカーのあとにグラウンドに残って練習したり、公園へ行って遊んだりと仲良くしていました。

ただ学年が上がる毎に、素人目でも上手な子とそうでない子とのボーダーができてきました。上手になりたいという向上心や努力があまりない息子は自主練をすることもほぼなく、だんだんと上手でない子の側に行っている感じだったので、サッカーをどう続けたいのか本人に問いかけたこともありました。
通っていたスクールだけがチーム以外の練習になった時期もかなりあり、そのおかげで何とかついていっている感じはありましたが、何しろわたしたちも素人なのでどう導いたらよいのかも分からず、本人もあまり考えてないようです。

ずるずる続けていた4年生の頃、コロナ禍になり、学校は休校となりサッカーも集まって練習することができず、いろいろな制限がかかるようになりました。コロナピーク時、ソーシャルディスタンスという単語が多用され不要不急の外出を控えましょうとなってくると大人側もピリピリしてきて、サッカーどころではない風潮でしたし、息子との話し合いも減っていたかもしれません。

5年生になる頃にはだいぶ通常に戻り試合も再開されましたが、息子は『今日は少し頭痛い』とか『足が痛い』など、練習へ行き渋る発言が出始めました。重症には見えず、送迎していき練習中辛かったら早退しようと言って私も練習を見学しているといつも通りなので、「たまに友達と遊びたかったのかな？」くらいに思って、あまり追及はしませんでした。けれど、その後休みたいという発言は頻発されるようになり、きちんと話をしてみたら『実はチームを辞めたいけれど、辞めたらサッカーも辞めなきゃいけないかと思って言えなかった』と言い出しました。

少年サッカー集大成で移籍を選んだ理由

「チームを辞めたいなんて大きな決断をこの子はいつから思っていたのだろう？」
「そして、チームを辞める＝サッカーを辞めるという方式はいつ植えついてしまったのだろう？」

まず、サッカーを辞めなければと思わせてしまったことが申し訳ないと心から思いました。サッカーを始めたとき、長く続けていくことを想像していなかったので、続けていくうちに思った以上にサッカー中心の生活になってきて、疲れていたのは事実でした。
また、こんなにサポートしているのにスタメンでないとガッカリしてしまい、そちらは態度に出ていたと反省しました。それらに関しては後悔でいっぱいですが、もう取り返しはつかないので、「別のチームに入るために全力で応援するよ」ということを伝えました。

本音では、
「この時期の移籍で新しいチームに馴染めるのか？」
「試合に出られるのか？」
「サイズアウトして買いなおしたチームユニフォームを着る機会がほとんどなかったな」
「また入会金払ったり、ユニフォーム買ったりとお金かかるなぁ」
「チーム探しをするという手間についても、“応援する”とは言っても、目星をつけて連絡を取って体験に行かせてもらってなど、わりと大変だよな」
と、さまざまな思いがありました。

チームを退団することについては息子の意思が固かったし、コーチと意見が合わず嫌な思いをたくさんしていたとのことで、その辺は物申させていただきました。悲しいことに息子は重要メンバーでもなかったので、強い引き留めはなく、こちらの抗議についてはさらっと謝罪された程度でした。
スッキリしない退団となりましたが、息子が晴れ晴れとしたので、そこはこちらも納得していよいよ再びのチーム探しとなりました。

2回目のチーム選び。選んだ基準は？

初めてのチーム選びのときと異なり、大会や練習試合を経て近隣チームについての情報はあり、知人も増えたのでチームを絞ることはあまり苦ではありませんでしたが、親が思う良いであろうチームと、本人が良いと思うチームはやはり違うので、今回は何チームも体験をさせていただきました。
新しく加入させていただいたチームが息子にとてもマッチしていたので、次回のコラムで紹介させていただけたらと思います。

今回のチーム選びは息子もさすがに慎重だったため、最初のチームで決めることはありませんでした。
今回候補に挙げたのは

①区内で上位にいる少年団（同じ小学校の友達2人在籍）
②区内で中～上位なクラブチーム（バルサスクールの友達1人が加入）
③次年度チーム発足予定のスクール（友人の友人が代表）
④連盟加入していないクラブチーム
⑤区内中堅の少年団（同じ小学校の友達5人在籍）

最終的に④を選び、⑤には体験にも行きませんでした。

④のチームについては良かったことがたくさんだったので次回のコラムへ持ち越しとして、選ばなかった①～③のチームをなぜ選ばなかったのか、どんなチームだったのかについて紹介します。

①区内で上位にいる少年団

・各学年によりばらつきはありそうでしたが、一学年だいたい15～16人程度いる模様。分け方は分かりませんが、AとBの2チームで大会参加することもあり
・少年団のためお月謝は破格に安かった
・経験者なのかは不明だがパパコーチも多数
・保護者の役員などの負担や、遠方へのTM時に車を出す機会もありそう。体験にお邪魔した際には母の代表？見学対応担当？の方が隣に居てくれて、質問に答えてくれるという大変ありがたいチームでした。気になる役員について伺ったところ、見学に行った時点ですでに5年の3学期だったということもあり、来年度の担当はすでに決まっているから何もやってもらわなくて大丈夫ですとおっしゃっていただき安心
・練習場所はひとりで通える範囲内で、同じ小学校の友達もいるのですんなり馴染んで体験させていただくことができた

→息子はこちらに気持ちが傾いていた模様。ただ、大会などで遭遇する感じから、息子がレギュラーになれるかは微妙だと思っていたし、その場合、同じ学校の友達もいるので悔しい思いをするかもしれないという懸念を母的には思っていた。