GK TECHNICAL 1対1のブロックの判断
シュートセーブの際に必要な技術を身につけるためのメニューを紹介する同シリーズ。
FWと一対一になり、前に出て間合いを詰め状況に応じたブロックの判断を変えるトレーニングを紹介!
今回は、1対1のブロック時に使用するテクニックの判断を養うトレーニングを紹介する。ブロックの種類は、大きく分けて2つある。
1つ目はL字ブロック。
片膝を立て、逆足で股下を通されない足の形を作る。FWに間合いを詰められたときに有効なテクニックだ。コースを身体全体で防げているのと、身体のバランスが崩れていないのでドリブルなどの次のアクションにも対応しやすくなる。
2つ目はフットブロック。
L字ブロックでは防げない間合いで使うテクニックだ。片足を真横に出し、股下は股関節の柔軟と逆足で防ぐ形を作る。このフットブロックはスターセーブとは違うテクニックとして取り入れている。
スターセーブは勢いを持ってコースに飛び込んで行くため、伸ばす足が斜め前に出る形が多くなる。そうなると、自然と上半身は後傾し、ループシュートなど、高さに対して守れる範囲が少なくなる。また、お尻が地面に着くため、セカンドボールへの対応が遅くなる傾向がある。フットブロックは、足を真横に出すことで上半身が後傾することなく、大きな面積で守ることができる。身体が後傾しなければ、次のアクションにも移行しやすい。FWの技術が上がる中、GKのテクニックも日々進歩しているのである。
LESSON 1 ブロックのウォーミングアップ
どちらも足を真横に出すこと。フットブロックは出した足のつま先が上に向いていることも重要。逆手の位置にもこだわることで、ブロック時の面積も大きくなる。股下の隙間をできるだけなくし、股関節の柔軟性も意識。ラインなどを目安にすると、足が真横に出ているかは分かりやすい。8回×2セット程度行いたい。
LESSON 2 シュートブロックトレーニング
GKとFWの間にボールをセットし、FWの合図(掛け声)でスタート(GKの前にマーカーを置き、守る幅を作ると分かりやすくなる)。
FWとの間合いをできるだけ詰めて、距離に応じてブロックの方法を判断をする。
最も大切なのは「できるだけFWとの間合いを詰めて、基本はL字ブロックを使う」こと。初めからフットブロックを用いようとすると、間合いを詰め切れずに、足の方向で距離を調節してしまう。すると、足が前に出る形になり、上半身が後傾し、スターセーブに近くなる。隙間を作らないように、足を出す方向、上半身の姿勢、手の位置をポイントにフォームを整える。初めは、ブロックした後のセカンドボールは気にせず、自分のフォームを静止して確認することで、意識するポイントも見えてくる。股関節の柔軟性が重要になるため、欠かさずストレッチもしよう。