「サッカーを仕事にする」ということ #01 株式会社モスフードサービス 藤田一平さん
サッカービジネスの最前線で働く人々を特集する恒例企画。今年は、食やコンディショニングの観点からサッカーシーンを支える方々を中心にお話を伺った。「スポーツを通して子どもの成長や人々の生活を豊かにする」角度は違えど目指す未来に共通点を感じる彼らの考え方を紐解く。“選手”ではない彼らの、サッカーとの関わり方を紹介する。
今回は株式会社モスフードサービス マーケティング本部 マーケティング部 販売促進グループ リーダー 藤田一平さんに「現職への経緯」「地域連携」「スポーツ事業」など食とカルチャーの関わりについてなどお話を伺った。
Q1 学生時代に熱中したことは?
部活動に熱中。社会人に必要な基礎力を磨く
「 小学生から高校卒業までずっとバドミントンをしていました。高校時代は特に部活動に熱中していたので、先のことを考えるというより練習や試合で精一杯でしたが、今振り返ると、長期間何かを続けるという忍耐力であったり継続力といった基礎的な力は、スポーツを通して身についたのかなと感じます」
Q2 現職への経緯は?
生活に身近な存在だったモスに魅力を感じ、入社
「大学では4年間経営の勉強をしました。マーケティングのゼミにも入り学んでいくなかで、企業の魅力を伝えられる仕事に就きたいと思うようになりました。身近な企業に入りたいという思いで就職活動をして、おもてなしやホスピタリティを大事にしており、自分にとっても身近に感じられる存在だったモスフードサービスに魅力を感じ、就活を経て採用していただいた形になります」
Q3 入社後の業務内容は?
企業の魅力を伝える、マーケティングの道へ
「入社してからはさまざまな業務を経験させていただきました。入社から5年ほど経ち、店長として店舗での業務にあたっていたころ、学生時代に持っていた、会社の良さを伝えられる仕事をしたいという気持ちを思い出したんです。それからより企業としての魅力を伝えられる、作っていくことができるマーケティングの部署に異動希望を出し、現在のマーケティング本部販売促進グループで働いています」
Q4 地域連携について
子ども向けの食育など、企業価値向上に向けた施策
「弊社の取り組みの一つとして、地域と連携して街の活性化を目指す施策を行っています。食育や子育てといった次世代育成支援、また文化・スポーツの振興を通して地域と連携し、価値を“共創”していくことで街に貢献することを目指しています。食育に関する取り組みでいうと、小学5、6年生を中心に、生徒の皆さんに地域の食材をあらためて再発見してもらおうというのが大きなテーマの一つとなっています。地元の食材を調べてもらい、それをハンバーガーの形に仕立ててモスの社員に提案してもらい、地域のモスバーガーの店長も入って、発表を聞いてフィードバックするという食育の事業を行っています」
Q5 スポーツ事業について
子どもの発育支援などを通し、感動を生む現場を作りたい
「モスの取り組みとして、“食とカルチャー”をつないでいくというものがあります。音楽イベントやスポーツなど、人々が夢中になれるようなコンテンツのなかで、感動を生む場所を作ることをお手伝いしています。そのなかでもスポーツは食とも結びつきがありますし、子どものスポーツに関していうと食育とも関わってきます。さらに定期的に開催している小学生年代の大会だったり、教室といったサッカーのイベント協賛を通じてモスの安全でおいしい食事を伝えていくことで、スポーツというカルチャーと食を間接的につないでいくことができます。サッカーは地域密着型のスポーツですし、弊社も地域とのつながりを重視する企業ですので、サッカーの教室や大会を通じてお子様の発育を支援していくという活動は、弊社の人間貢献といった理念にも通ずるものがあると思いますね」
Q6 高校女子選手権について
感動的な戦いを目の当たりに、スポーツの持つ力を再確認
「2024年には、初めて全日本高等学校女子サッカー選手権大会への協賛をさせていただきました。『人間貢献・社会貢献』が経営理念となっている弊社としても、ひたむきに努力をされている若い世代の方々、今回でいうと女子高校生の皆さんを応援できたことは非常に価値のある取り組みでしたし、選手にとっても、この大会は大人に向かってこれから成長していく高校生という時期のターニングポイントの一つだと思います。
そういった意味のある大会に大きな熱量を持って取り組むことができましたし、貢献できたことをうれしく思います。大会も見させていただきましたが、勝って喜んでいる選手がいる一方、悔しくて泣いている選手もいます。それを支えるチームメイトだったり、観客席から声を枯らすくらい応援している保護者もいました。そういった人の心を動かす、感動させられる力がスポーツにはあるんだとあらためて感じましたね」
Q7 高校生に伝えたいことは?
うまくいかないことも認めて、短い日々を大切に
「高校生の皆さんを応援した選手権は、当時の自分を振り返る機会にもなりました。高校生活は、部活動だったり受験勉強だったり、いろいろ挑戦が続く時期だと感じていて、うまくいくことばかりではなく、思い通りにいかないことも多いと思います。そういったことも全部認めて、自分を褒めながら、自分を励ましながら、限られた日々を大切にして、頑張っていただけたらと思います」
思い出の1ページ
現場に関わったことで、応援にも力が入るように
一番初めのスポーツとの関わりは幼稚園のころに習っていたサッカーでした。楽しくボールを蹴っていたくらいでしたが、大人になった今でもサッカーを見ると熱狂できますし、仕事として関わったからこそ、選手たちの応援にも力が入るなと感じます。

ある一日のスケジュール
| 8:45 | メール確認 |
| 9:30 | 販促物デザイン確認 |
| 11:00 | 店舗訪問 |
| 13:00 | 業務チームミーティング |
| 14:00 | お取引先様とのミーティング |
| 15:30 | 資料作成 |
| 17:00 | 案件進捗確認 |
| 18:00 | 退社 |