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なぜ夫は「キレない」のか? 〜息子のペースに寄り添った夫の子育て術〜

なぜ夫は「キレない」のか? 〜息子のペースに寄り添った夫の子育て術〜

こんにちは。サカママライターのHIROです。3月に入り、いよいよ別れや出会いの時期に突入しました! 小学1年生の息子をもつ我が家ですが、昨年度は小学受験をしており(ぜひ前回の記事をお読みください^^)そこからの小学校入学だったので、2024年度はだいぶ慌ただしい期間を過ごしました。

とはいえ、まだまだ子育て学び中の私にとって、息子の感情の起伏に対応しきれない部分も多々あります。
「食べさせているものが悪かったかな」「私の言葉がきつかったかな」
など、自己嫌悪感を抱くことも…。
その一方で、息子と一緒になってはしゃいだり楽しく過ごしたりして…私の感情はいつも息子にかき乱されています(笑)。

そんな息子や私に対して、常にテンションや感情が一定の人物が我が家にはいます。それは“夫”です(^^;; 今日は、そんな夫の子育て術をベースとした、サッカー少年との向き合い方についてお話ししたいと思います!

子どもに対して「キレる」とは何か!?

まず、ここでの「キレる」は、子どもに対しての大人の怒りが“怒鳴ったり叩いたり無視したり”などの不適切に表出すること、として定義したいと思います。学術的には、これに、常軌を逸する攻撃行動を起こすことが加えられるため、もっと過激な表出を指すようです(※1)。怒鳴りの中には、暴言を吐くことも含まれていると思います。

これらの行動を特に指導者が教え子に対してしてしまった場合には、今現在ではスポーツ・ハラスメント(スポハラ)に相当し、安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為だといわれています(※2)。高校生を対象にした調査論文では、怒らせた相手が自分より弱者であると怒りが一気に増す、と記述があり…(※3)これを読んだときには、高校生だけではなく大人も同様だと感じました。

つまりは、子ども(弱者)が自ら(大人)の理想通りに動かないことで、大人は子どもに対して「キレる」のではないかと考えました。事実、スポハラ撲滅といわれている一方で、未だスポーツ少年団のサッカーチームでさえも子どもたちを怒鳴り散らしているコーチに遭遇することもあります。ご自身の思い描くチーム像への気持ちが爆発しているのですね。もちろんお父様が息子に強い口調で何かを伝えている姿も多々見かけます。いわゆる「キレている」状態かもしれません。

結局のところ、大人は感情的にならずに子どもと接する必要があるということでしょうか…子どもは弱者なので。感情的になっているかどうか、というのは「キレる」のかなりのキーポイントかもしれません。

とにかくブレないキレない夫!!

サッカーの試合を見ていると、「おぉぉぉ!! 何でそうなっちゃったんだー!?」と疑問でしかないシーンは多々あると思います。これは低学年にはあるあるの現象だと思います(笑)。その度に、親御様は感情を揺すぶられて…観戦しているのがしんどくなるときもあると思います。

私は初心者ですが、それでも「え!?」と思うシーンが多いのが低学年の可愛いところだと思っています^_^(高学年になると、リーグ順位や昇格残留があるので、親御様の感情はより一層揺さぶられることでしょう)。一方、我が夫は、何があっても全くブレません! サッカー経験者なので、気づくところはいろいろあるとは思うのですが、帰宅後に息子を怒ることもありません。ただ、気づかせるような導く声かけをしているように思います。

実は、夫は“保育士”の免許をもっており、現場経験もあります。現場勤務時代から、ブレないキャラは確立していたようですが、イヤイヤ期MAXの2歳児を中心に長らく担当していたためだいぶ鍛えられたようです(笑)。今現在はキッズを対象にダンスの先生をしています。夫の子どもへの対応を見ていると、子どものことを尊重しているが故に、子どもの気持ちに常に寄り添って、子どもの話しに耳を傾けている姿勢があります。自分の思い通りにしてやろうなどの気持ちは微塵も見えません。

我が息子も、夫と話しているときのほうが落ち着いているように思います。それはきっと、「話しを聞いてくれる」という信頼関係が2人の間にできているからでしょうか。もちろん、私も息子の話しには耳を傾けるのですが、眼力で制圧している可能性は否めません!! ごめんよ、息子。

子どもには子どもなりの意見・考えがある!!

サッカーをはじめとして、子どもの習い事に対して親が熱心になると、いろいろ言いたくなるのは当然のことだと思います。私も同様です。それは、それほど親御様が我が子を応援している証拠だと思います。ですが、その表出には注意が必要かもしれません。

子どもは親の所有物ではなく、一人の人間として尊重する必要があるのだと思います。私は大学教員として常に大学生を相手に日々を過ごしていますが、我が子が大学生になっても、ご自身の思い通りにしたい、ご自身が抱く理想の将来像に一致させたい、と思っている親御様は少なくありません。子どもの自立には、大人が一歩引く必要があると思っています。

大人が「キレる」ことなくても、子どもは賢いのでしっかりと理解して自分の中で消化していると私は考えています^^

参考文献

※1 竹端祐介,後和美朝(2017)Jpn J School Health, 59;89-96.
※2 JSPO 日本スポーツ協会,NO!スポハラ
※3 福島 富士子(2001)厚生科学研究費補助金 思春期の暴力行為の原因究明と対策に関する研究, 185-194.

WRITER PROFILE

HIRO
HIRO

東京生まれ、福島育ちです。小学1年生男児がおり、平日は都内某大学に勤務しつつ、休日はサッカー引率の日々です。とにかく物事を深掘りしたい性格のため、実用書から学術論文までとことん調べます。

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