「燃え尽き症候群」や「クラムジー」。成長期にサッカーと向き合ってわかったこと
皆さんこんにちは! 毎日うだるような暑さですが、我が家の息子は暑さにも負けず元気に真夏のサッカーライフを楽しんでいます!
さて、先日何気なく雑誌を見ていたら、燃え尽き症候群について取り上げていた内容がありました。スポーツをしている子どもを持つ親として、とても興味深く共感できることも多く読んでいたのですが、読んでいるうちに「今思えば息子ももしかしたらあれは燃え尽き症候群だったのかな?」なんて思う出来事があったので、そのときのことを書いてみたいと思います。
身体や心に不調を感じた成長期
それは、息子が6年生の頃でした。成長期で足のトラブルが増え、思うようなプレーができずに終いには怪我が悪化し、サッカーができない日が増えてしまいました。そんななか、チームメイトは楽しくサッカーをしている。息子からは「どーしよ、俺どんどんみんなと差がついちゃう。下手になったらどーしよ…」なんて弱気な言葉が出ていました。
サッカー一筋な息子からすると、きっとこの期間はものすごく不安だったことと思います。そして、怪我も良くなり復活をしたものの、なんだか表情が曇り気味。大好きなサッカーだけどやる気が出ない様子。足が痛くて休んでいたときにあんなにもサッカーをやりたがっていたのに、久々のサッカーは「身体が重くて、思っていたように動けなかった。ボールタッチが前と違うし、前できていたことがうまくできない…。やっぱり下手になったのかなー?」と表情からも楽しめなかったんだなーとわかるくらいでした。
そんなことが何度か続いたのですが「さほど大きな怪我でもないし、少し休んでいたくらいでそんなに変わるもんなの?」なんて私も息子も思っていましたが、足の怪我よりもどちらかというと気持ちの問題のほうが大きく影響していたのだと思います。ちょうど思春期に突入した時期ということもあり、ちょっとしたことでイライラしたり気持ちが不安定になったり、心身ともに疲れている様子でした。そんなことも重なり、大好きだったサッカーもなんだか義務で行っているように感じました。
成長とともに向き合わなければならない「クラムジー」
当然試合でも活躍できない日々。あのときの息子から見ると「どんどん周りのチームメイトが上手くなって自分だけが落ちている…」と感じていたようでした。そんな日々が続いても「サッカー休みたい。辞めたい」の言葉は出てこなかったので、きっとこれは一時的なことだろうと、そっと見守ることにしました。
サッカーが大好きで頭の中は常にサッカーばかりだった息子の姿を見ていたからこそ、あのときは私も少し心配していました。そんな心ここにあらずで絶不調気味の息子を見ていたスクールのコーチから「もしかしたらクラムジーかもね」と言われたらしく、初めて聞いた言葉を早速息子と調べてみたら「まさにこれだ!笑」と驚くくらい息子の症状とピッタリと当てはまっていました。
クラムジーとは子どもの身長が急に伸びるなど、急激な成長によって身体のバランスが崩れ、自分の思ったようなプレーができなくなる時期のことを指すそうです。これを知った瞬間、息子は「じゃー今俺はこういう時期なだけで、またいつもどおりのプレーができるときが絶対に来るよね!」と、すごく気分がスッキリとした感じにも見えました。
あれが本当にクラムジーだったかどうかは定かではありませんが、原因がわかったことにより息子の気分もすごく楽になったようで、その後は「今はこういう時期だから」と割り切ってサッカーに取り組むことができていました。ユースになってからも急激に身長が伸び、たまになんとなく違和感を感じるときもあるらしいのですが、当時の経験から「今はこういうとき(うまくいかないとき)」と、自分が置かれている状況を受け止められるようになりました。
不調を感じたら、思い切ってリフレッシュしよう
そして「なんでうまくいかないのか?」というときも、以前の経験から自分でほとんど原因もわかるらしいので、早く解決できるようになったそうです。それから、いくらサッカーが大好きでも、今回のような練習ですぐには解決できないことで行き詰まったときは、少しリフレッシュをすることが大事だと感じました。チームに入っている場合だと土日はサッカー、平日もスクールに他の習い事や部活…。と遊んだりする時間もないと思うのですが、サッカー以外の好きなことや楽しいことをする時間を持つと、かなり気分転換になるんだろーなーと息子を見て感じました。
例えば平日の放課後に数十分の時間を友達と過ごしてみたり、ゲームをしたり読書をしてみたりと、とにかく楽しいことをする。こうやってサッカー以外での楽しいことをやっているときはネガティブな感情も消えていると思うので、そんな時間を作るのは大事だと感じました。息子の場合、そんなリフレッシュ後には気づくとボールを足で触っていたり、プロの試合をテレビで見ていたりして「サッカーをやらなきゃ!」ではなく「サッカーやりたい!」となっていたので、適度な気分転換も大事だと感じました。
ついこの間、息子が言っていたのが「サッカーは気分が乗らないときにやってもうまくいかない」ということ。でも、やっぱりサッカー選手になるという大きな夢があるので、そんなときは「いつかはこうなる! こんな選手になる!」と将来の自分の姿を想像してサッカーと向き合っているそうです。燃え尽きてしまいそうになったときは、適度な気分転換と将来の自分(夢)を想像することもかなり有効です。そして焦らずに、まずは疲れてしまった身体を回復させてあげることも大事だなと感じました。