大阪~千葉のサッカーキャンプ! 一年前の逆境を乗り越え得たもの
皆さまこんにちは! 長い夏休みも終わりましたね。サカママ・サカパパの皆さんはどのような夏を過ごされましたか? 私は毎年のことですが、子どもたちのサッカーに付き添い続けた結果、ハワイのビーチで過ごしたかのように真っ黒に日焼けしてしまいました。
今回のコラムは、小学4年生の次男が一年間目標にしてきたことをこの夏休みに達成できたお話をしたいと思います。
悔しくて涙が止まらなかった一年前の夏休み
昨年の夏、仲良しのお友達もお誘いしてサッカーキャンプに参加しました。毎年千葉と大阪で3日間ずつ行われているとても人気があるキャンプで、キャンセル待ちになるほど。全国各地の強豪チームやJリーグクラブの下部組織に所属している選手も参加する、かなり強度の高いキャンプです。
各方面で活躍されているコーチ陣に3日間みっちり教えてもらえる貴重な機会ということもあり、ハイレベルなトレーニングの中でどれだけ自分の力が出せるか楽しみなキャンプでもありました。 初日の最初のトレーニングで学年ごと、その後は学年関係なくレベル別に分けられるため、常に強度の高い環境でのトレーニングが用意されています。
そして最終日には、パフォーマンスの良かった選手に優秀選手賞が贈られます。 昨年、次男はその優秀選手賞を目標にしていましたが、あと一歩のところで届かず。 一緒にトレーニングをしていたお友達や、いつもスクールで一緒のお友達が呼ばれるなか、最後まで名前が呼ばれることはなく、泣いて帰って来ました。
冬に再チャレンジするも、また号泣
サッカーキャンプは夏休みと冬休みの2回あり、次男に伝えたところ冬も参加したいということで初めて冬のキャンプにも参加してみました。
いつも夏に参加するお友達がいなかったり、新しく出会う選手もいたりしました。夏のリベンジも兼ねて「今回こそは優秀選手を取る」と意気込んでいましたが、ここでも優秀選手の2人に入れず。次男の中では「今回はいける!」という自信があったようで、夏以上に悔しく、コーチたちに改善点を聞きながらも、しばらく涙が止まりませんでした。
今年の夏は大阪に遠征!
今年のキャンプの申し込みが開始したとき、どうしようか悩みました。昨年の夏は長男が6年生でジュニアサッカー最後の夏ということもあり、長男と次男のサッカーで忙しく家族旅行もできませんでした。
今年は中学生になった長男のジュニアユースの休みと次男の休みが被っていたので、サッカーではなく旅行にでも行こうかと話していましたが、たまたま今年の大阪キャンプが夕方から開催ということと、次男の「どちらも参加したい!」という強い希望もあり、大阪で日中は観光、夕方からサッカーをしよう! ということになりました。長男も『次男のサッカーに付き合うよ! 頑張って!』と応援してくれました。
そして、3日間のキャンプを頑張ったら翌日はユニバーサル・スタジオ・ジャパンで思いっきり遊ぼう! と計画をし、大阪に向かいました。
今までで一番のどん底キャンプ
久しぶりの旅行の準備にウキウキしながらも、あくまでも目的はサッカー! ということで、キャンプ当日に大阪に到着してからレンタカーを借りてグラウンドに直行! 飛行機が遅れたこともあり、到着がぎりぎりで気持ちの整理が追い付かないままスタートしました。
いつもキャンプ初日は調子があまり良くない次男。コーチ曰く、気合が入りすぎているようで、この日も頑張ってはいたものの、普段の力の半分も出せないまま終了。「今日はバタバタしていたし仕方ない、明日頑張ろう」とモチベーションを上げつつ就寝しました。
2日目は、TVに何度も特集されているくらいとてもサッカーが上手なお友達と2年ぶりに会い、大阪観光に付き合ってくれました。お友達はジュニアユースですが、ジュニア時代はこのサッカーキャンプに毎年参加、優秀選手も何度ももらっている憧れのお兄さん。 観光の後、グラウンドにも来てくれて、次男にアドバイスもしてくれました。
長男もコーチのお手伝いとして練習をサポートし、ホテルに戻ってから次男に「明日はこうしてみたらいいよ」と助言をしていました。
しかし、2日目の試合時、上の学年に呼ばれず…。今まで、優秀選手は逃しても上の学年に呼ばれないことはなかったので、次男も相当な危機感を覚えていました。ホテルに戻ってからは、コーチの動画を見ながらサッカーノートを書き、ユニフォームを洗濯して「明日の最終日は頑張る!」と気合を入れて寝ました。
成長した大阪最終日!
そして迎えた最終日。 この日は3日間で一番パフォーマンスが良かったと思います。最後の試合ではチームで一番声を出して盛り上げ、走り続け、終了のホイッスルが鳴った瞬間に倒れるくらいやりきりました。1日目、2日目のパフォーマンスが良くなかったので、優秀選手は難しいだろうと思っていましたが、次男のこの姿を見られたことで、大阪に来て良かったと思いました。
そして、さらに成長したなと思ったことが、大阪で仲良くなったお友達が優秀選手をもらったのですが、その子に笑顔で「おめでとう!」と言えたこと。 今までは自分がもらえなかったことが悔しくて泣いていたので、他人に素直におめでとうと言えなかったのですが、3日目は自分の中でやりきった! と思えたようで、お友達にも心から「おめでとう!」と言えたようでした。
4度目の正直! 念願の優秀選手へ!
大阪でのキャンプから3日後、すぐに千葉のキャンプがスタート!
長男は大阪から帰った後、実家の仙台に帰省したため『次男も一緒に帰省する?』と聞きました。正直、私のほうが疲れてしまって、実家に帰って休みたいなと思ってしまっていたのです。
次男にとっても、大好きな祖母や従兄弟がいる実家は魅力的です。大阪で悔しい思いをして、千葉でもまた悔しい思いをするかもしれません。それでも次男は迷うことなく「千葉で絶対に優秀選手を取る!」と言いました。その目はまっすぐで、ここまで強い気持ちで取り組んでいたのだなと、身体も心も疲れちゃったと思った私が申し訳なくなるほどでした。
もう後がない、反骨心が次男を強くした
『こうなったら、この夏は次男にとことん付き合おう』と、私も覚悟を決め迎えた千葉キャンプ初日。
練習が始まったばかりなのに、いきなりスパイクを脱ぎだしたのでどうしたのかと思ったら、足の小指に魚の目が…。痛くて履くことができず、替えのスパイクもないしもうダメかと思ったら、コーチがジェルのようなクッションパッドで応急処置をしてくれました。その後はびっくりするほど調子が良い!笑
いつも気合が入りすぎる初日でしたが、この日はうまく肩の力を抜いてプレーできており、判断も良く、試合では10本以上ゴールを決めてノリノリ! 大阪での悔しさがバネになったようでした。
次男は満面の笑み、母は号泣!
台風の影響もあり、2日目に3日目の分をまとめて行われ、かなりハードだった千葉キャンプ。大阪以上の参加者数で、J下部の選手たちが何人か来ていたので、正直厳しいかなと思っていました。 それでも本人は暑い中、足が痛い状況でも一生懸命プレーしていたので、優秀選手じゃなくても帰ったらたくさん褒めてあげようと思っていました。
そしてドキドキの閉会式。優秀選手は学年で大体2~3人選ばれる場合が多く、4年生が2人名前を呼ばれたので『ああダメだったな…』と思ったら『4年生あと1人! 〇〇!』と次男の名前が呼ばれました。
その瞬間、私は友達のママの横で号泣(笑)。カメラを構える余裕もなく、次男が嬉しそうに賞状を受け取る姿は涙でぼやけてほとんど見えませんでした。
優秀選手に選ばれたからすごいというわけではなく、評価はそれぞれなので次男より上手な子ももちろんいます。 これを貰ったからといって明日からいきなりサッカーが上達するわけでもありませんし、将来が保証されることもありません。
それでも、次男がこの一年で一番欲しくて欲しくてたまらなかった優秀選手の賞状。
たった1枚のこの紙を手にするのにどれだけの想いがあっただろう。
最後に、いつも次男を教えてくださるコーチに挨拶に行ったところ『結果に一喜一憂せず、日々やることは変わらない、継続すること』と伝えてくれました。この言葉は、次男が優秀選手を取れなくて泣いていたときにも話してくださった言葉でした。
子どもたちのサポートは続く…
次男は特別足が速いわけでも、身体が大きいわけでもなく、天才でもありません。
でも本当にサッカーが大好きで、目標としている堂安律選手みたいになりたくて、毎朝5時起きの朝練を何年も続けています。堂安選手のように、反骨心が強いのも次男の個性だと思います。
時々ボールや新しいスパイクを抱えて寝ていたり、スパイクとボールに想いを込めて自分で洗っていたり。こんなに夢中になれるものに出会えたのも幸せなことだなと感じています。
暑い中のサポートも大変ではありますが、夢に向かって頑張る子どもたちをこれからも応援していきたいと思います。