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睡眠不足が熱中症のリスクを高める!?

睡眠不足が熱中症のリスクを高める!?

サカママコラムをご覧のみなさま、こんにちは。元養護教諭でサカママ4年目のAYAです。
子どもたちが夏休みに入り、いよいよ本格的な夏がやってきました。豪雨が続いたり体温より高い気温になったり熱中症への対策を必死に行いながら、汗だくになりボールを追いかける息子の無事を願うこの頃です。

快適な気温で練習や試合ができる時期よりも、暑さが厳しい時期に【大量の汗】をかくことになる夏の期間には、体力の消耗が激しくなる。そうすると毎日の睡眠による疲労回復がとても重要!と強い日差しの中走る息子の試合を観戦しながら思いました。そこで今回は暑い夏を元気に乗り越えられるよう、睡眠にフォーカスを当てて、我が家でも活用しているメディアや情報を紹介するコラムを書きたいと思います。

子どもの睡眠の大切さ

 

私たちの身体にある生体時計は1日 約25時間で動いています。そのため早寝よりも遅寝、 昨日より1時間遅 くまで寝て、1時間遅くまで起きている方が楽な身体の仕組みになっています。 人は暗室で生活すると起床 ・就床時刻が次第に後ろにずれていくことが実験でわかっているそうです。子どもの成長に欠かせないもののひとつ、成長ホルモンは、入眠してから約30~60分程度から分泌が開始されて、最初の深い睡眠の時に全体の約70%が分泌されるといわれています。

睡眠と暑さの関係に詳しい和洋女子大学の水野一枝准教授によると、睡眠不足になると体温調節がうまくできず、熱中症になるリスクが高まる可能性があるため、十分な睡眠をとれる環境を整えることが重要だと示しています。 【暑さにしっかり対応できるための体調を整える】という意味合いと、【暑い中、汗をたくさんかいて運動した後の休息・回復】という意味合いを両方兼ね備えているだけでなく、子どもにとっての睡眠は『心身の成長を促す大切な時間』。サポーターの立場でもあるサカママ・パパが手助けをして、少しでも質を高めてあげられたらいいですよね。

質の良い睡眠をとるには?

①気温が高くて暑かった日にも湯船に浸かる

 

快適な眠りをとるためには、「深部体温」のリズムを整えるとこが重要だと言われています。「暑いから」とシャワーだけで済ませる人も多いようですが、快適な入眠のためには、湯船に浸かって内臓など体の深部の温度を温めることが必要です。通常、深部体温は起床から11時間後くらいに最も高くなってその後下がります。そこでちょうど眠気が訪れるようになっていますが、現代はストレスなどにより深部体温が「上がって下がる」リズムを刻めていない人が多いそうです。

ただし、熱すぎる湯に浸かると寝つきづらくなってしまうので、40℃程度までのぬるめのお湯に10~15分程度を目安にするといいそう!また、寝るときにタイミングよく体温が下がるようにするために、入浴は寝る1時間半から2時間前くらいまでにするのがコツです。

②就寝前のテレビ・スマホなどの強い光は控える

 

夕方以降に強い光を浴び続けることは、快適な入眠の妨げになります。また、PCやスマホから出るブルーライトにもメラトニンを抑制する働きがあるので、就寝する1時間前には控えましょう。テレビを見る時間を調節したり、ブルーライトを抑えカットする機能を使ったりして、できるだけ強い光を浴びないようにしましょう。

①のようにせっかく湯船に浸かって体をリラックスさせて体温のリズムを整えた後に、画面を注視しすぎて睡眠の質を落としてしまうと本末転倒…。私自身もついつい見てしまうことがあるので改めて反省しました。我が家の子どもたちともIT機器や動画視聴のルール作りをまた見直してみようと思います。

③ストレスを和らげて自律神経を整える

 

快適に入眠するには「自律神経」のバランスを整えることも大切です。交感神経と副交感神経のそれぞれの役割は以下の通りです。

交感神経 仕事時や緊張時、ストレスを受けたときなどに働く
副交感神経 リラックス時や睡眠中に働く

この2つがシーソーのように優位になったり働かなくなったりして、バランスをとっています。快適な入眠が訪れるのは、副交感神経が優位になったときです。ところが、現代の子どもたちは学校や習い事で忙しいのと、スマホやSNS関係などの現代特有の問題もあり大きなストレスがかかっています。寝る直前までPCやスマホを見ていると常に交感神経が優位になり、なかなか入眠できないため、睡眠の質が落ちている人が増えているそうです。

その日の睡眠環境を「睡眠指数」でチェック

室温が高いままで夜になった日には、寝る前に寝室の調整が必要になってきますね。我が家でも日本気象協会の天気予報専門メディア『tenki.jp』https://tenki.jp/indexes/sleep/ )の「睡眠指数」をチェックしていて、とても参考になるのでおススメですよ!

天気予報専門メディア『tenki.jp』は日本気象協会と、前述の水野先生がかつて所属していた東北福祉大学の共同研究によって開発され、天気予報と同様に毎日更新されています。温度や湿度の変化に応じ、眠りづらさを5段階にランク付け。ランクに応じたコメントも付けられています。睡眠中に冷房を使うか否か、迷う人も少なくないと思いますが、その目安をしっかり明示してくれています。さらに凄いのは、県ごとだけではなく市町村ごとに細かく示していて、天気との関連や冷房運転時間・除湿運転の有無まで教えてくれているところです。

体の疲労を取れるサポート作り

我が家だけ?家族あるある?なのかは分からないですが、男性&子ども(男女)は暑がり(汗をかいて寝ている)で、女性は寒がり(分厚い布団で寝ている)の傾向があるような気がしています。冷房による冷えを気にする人もいますが、暑さによって睡眠の質が低下しては本末転倒。朝までぐっすり眠り、質の高い睡眠をとることが、翌日の子どもたちのパフォーマンス向上につながります!

食事と同じくらい、睡眠の質を保つことは重要なこと。しっかりと頭と体の疲労を取れるようにサポートしていきたいですね。私たちがしてあげられるのはコンディション作りのお手伝い。出来る限りの対策をして、選手たちが練習の成果と『自分のやりたいプレー』『自分の武器を発揮し魅せられる』ように、どうにか厳しい暑さを乗り切りましょう!


【参考資料】
眠りのメカニズム | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

【和洋女子大学の水野一枝准教授監修】熱帯夜の季節も間近!冷房が苦手な人も「睡眠指数」でぐっすり快眠|眠りのレシピ|ふとんなどの寝具なら西川公式サイト (nishikawa1566.com)

睡眠指数 - 日本気象協会 tenki.jp

WRITER PROFILE

AYA
AYA

サカママ歴4年目、小6サッカー少年と小4の兄弟のママ。
慎重派内弁慶な「The長男」と本能型チョロ助の「The末っ子次男」に、日々悩み振り回され、奮闘しながらも一緒に成長中。前職は養護教諭(保健室の先生)をしていたので、学校との関係や子どもたちの心身のケアについて、栄養学、心理学の知識もあわせて発信していければと思います。
★LINE/@064tmubk