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しっかり睡眠をとればサッカーも上手くなる!?睡眠のチカラとは?

夏休みとはいえ、何かと忙しい子どもたち。イベントも多く寝る時間が不規則になりがちですが、しっかり睡眠はとれていますか? 今、「睡眠はトレーニングの一環」と言われるほど、睡眠のチカラが重要視されているんです。 そこで、スリープトレーナーとしてプロのアスリートの方を中心に睡眠の指導をしている私・ヒラノマリが、まだまだ情報が少ないお子さんの睡眠にフォーカスして解説していきます!

そもそもみんなどのくらい寝ているの?日本の子どもの睡眠事情

お子さんは普段どのくらいの睡眠時間を確保していますか?

実は、日本人の睡眠時間は世界ワースト1位(2016年米ミシガン大学調査)と言われているぐらい睡眠時間が短く、2016年のOECD(経済協力開発機構)の調査によれば日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、OECD加盟国の平均8時間25分より下回っています。

世界の子どもと日本の子どもの睡眠時間
「子供の背をのばすためにできること:額田成」をもとに作成

日本人の睡眠不足は、大人に限った話ではありません。 上記のグラフのように小学校高学年を対象にした調査では、イギリス、フランスでは半数以上の子どもが10時間以上寝ているのに対し、日本では10時間以上寝ている子どもはたった4%(出典:「子供の背をのばすためにできること」額田成)という結果があるぐらい、日本の子どもの睡眠事情は深刻と言われています。そのため、まずは親御さんが睡眠を意識することが大切です。

それでは早速子どもにとってなぜ睡眠が大切なのか、睡眠のチカラや役割について見ていきましょう!

睡眠の役割①
最初の深い睡眠時に成長ホルモンのほとんどが出る!

睡眠のチカラ

睡眠中は様々なホルモンが分泌されますが、中でも有名なのは成長ホルモン。 成長ホルモンは骨や筋肉の発育、怪我の治癒などの働きのほか、代謝を正常化してくれたり、免疫力を強化してくれる働きもあると言われています。

「成長ホルモン=子どものもの」とイメージしがちですが、実はアンチエイジング効果や肌のうるおいを保つ役割があったりとママ世代にも嬉しい効果があるんです!

成長ホルモンは、最初の深い睡眠時に70~80%分泌され、特に最初の90分に途中で目覚めず深く眠れているかどうかが成長ホルモンの分泌量に影響するのです。

睡眠の役割②
メンタルを強くし、コミュニケーション能力にも影響が!

睡眠のチカラ

寝て起きたら昨夜ケンカした内容を忘れている…なんて経験ないでしょうか?実はこれ睡眠とメンタルが密接に関係しているからなのです。

睡眠中に脳は嫌な記憶を消去してくれたり、精神的ストレスを軽減したりと心のメンテナンスも行ってくれます。 精神的に健康な人が4時間半の睡眠時間で5日間過ごすだけで、抗うつ傾向が強くなり、脳機能がうつ病や統合失調症の患者さんと似た状況になる(国立精神・神経医療研究センターの発表)という報告があるほど、睡眠は心に大きな影響を与えます。

メンタルだけでなく、最近のカリフォルニア大学バークレー校の研究では睡眠不足の人はコミュニケーションをとることへの意欲が弱まり、孤独感を強く感じるようになるという結果もあったりと、コミュニケーション能力と睡眠の相関関係についての研究も近年進められています。

睡眠の役割③
朝方の浅い睡眠がサッカー上手にさせる!

一晩の睡眠経過
一晩の睡眠経過(出典:睡眠学入門ハンドブック/日本睡眠教育機構)

睡眠は上記グラフのように、ノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)とレム睡眠(脳は起きていて体は眠っている状態)を交互に繰り返していますが、「ノンレム睡眠=深くていい睡眠」「レム睡眠=浅くて悪い睡眠」というイメージがある方も多いかと思います。

しかし、ノンレム睡眠、レム睡眠にはそれぞれ役割があり、ノンレム睡眠とレム睡眠がバランス良くとれることが良い睡眠のポイントになります。

レム睡眠は記憶の整理や固定する役割がある一方、ノンレム睡眠は4段階ありその段階に応じて役割も変わってきます。前述のように、最初の深い段階のノンレム睡眠には成長ホルモンが分泌されたり身体のメンテナンスをする役割がありますが、ノンレム睡眠も朝方になると起床に向けてだんだんと浅い段階のものになります。

この朝方の浅いノンレム睡眠が運動技能の記憶を定着させる役割があり、日中の練習やトレーニングを定着させ、運動技能のパフォーマンスの向上に関連しているという研究結果が2002年に発表されています(参考文献:Practice with Sleep Makes Perfect: Sleep-Dependent Motor Skill Learning.Neuron,3 July 2002)。

睡眠時間が少ないとこの朝方の浅い睡眠が出現せずに起床することになってしまうので、十分な睡眠時間をとることがサッカー上手になる秘訣と言っても過言ではありません。

睡眠のチカラ

こう見ていくと私たちの想像以上に睡眠が心身のメンテナンスやリカバリーに大切なことがわかりますね。 この睡眠にしかできない心身のリカバリーにいち早く注目し、実際にJリーグのクラブチームでもクラブハウス内に仮眠室を設置したり、海外では10年以上も前からレアルマドリードなどで睡眠のコーチをつけチーム全体で睡眠の改善に取り組む動きもはじまっています。 これはプロの世界でも睡眠が日々の練習や食事のチカラを存分に発揮するための重要な基礎であり、トレーニングの一環として意識がされている証拠です。

不規則になりがちな夏休みも、睡眠をしっかりとって、サッカー力アップにつなげましょう。次回は、今の時期に気になる熱中症と睡眠の関係についてフォーカスしていきますのでお楽しみに!

WRITER PROFILE

ヒラノマリ
ヒラノマリ

『スポーツ×睡眠』をコンセプトにした日本で唯一のアスリート専門の睡眠のパーソナルトレーナー、『スリープトレーナー』としてプロ野球選手、Jリーガー、五輪代表選手など、多くのプロアスリートの睡眠をサポート。大のサッカー好きでスタジアムに足を運ぶことも。睡眠健康指導士、アスリートフードマイスター2級などを保持。
テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

https://sleeptrainer-marihirano.themedia.jp/

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