「睡眠負債」は寝だめでは返済できない!?『賢者の快眠』プレスセミナーをリポート!
イキイキした生活サイクルを維持するために、睡眠をしっかりとることは欠かせません。しかし、子どもの学校がある平日は、お弁当や朝ご飯の支度で毎朝決まった時間に起きていても、週末は朝寝坊する方も少なくないでしょう。
特にサッカージュニアをサポートするサカママは、仕事や家事が忙しすぎて、平日は遅寝・早起きの日々があたりまえ。慢性的な睡眠不足を解消すべく、「週末にたくさん寝て、平日の少ない睡眠時間を補おう…」なんて考える方もいると思います。でも、実はこれって大きな「誤解」なんだそうです。
9月3日に都内で開催された「大塚製薬(株)『賢者の快眠 睡眠リズムサポート』プレスセミナー」では、時間生物学や睡眠学を専門とし、『子どもの睡眠ガイドブック 眠りの発達と睡眠障害の理解(朝倉書店)』の著者である駒田陽子さん(明治薬科大学リベラルアーツ准教授)が登壇。ポジティブな生活に必要な「リズム」の重要性について講演が行われました。今回はその内容についてリポートします!
体内「リズム」を意識して、健康的な生活を
駒田さんによると、日本人の睡眠時間の短さは世界1位、2位と言われており、睡眠不足により風邪をひきやすくなる、眠気によって仕事の生産性が低下する、等の理由で引き起こされる経済損失は、1380憶ドル(日本円で15兆円!?)と推定されているそうです。
近年は日本国内でも「睡眠負債」によるがん・認知症のリスク増大が叫ばれ、寝不足が健康に悪影響を及ぼす危険への理解が浸透してきたと言われています。しかし「負債」の言葉が一人歩きし、「借金なら返済すればいいんだ!」という誤解を招いているのだそうです。寝られるときに“寝だめ”をして、一気に寝不足を解消するという“あの”発想ですね。
しかし、駒田さんはこれを強く否定します。例えば、体調が悪い時に睡眠時間をしっかりと取ったにもかかわらず、あまり回復が実感できないことってありますよね?それは「体内リズム」が乱れ、体が対応できない状態になっているから。大事なのは単に「睡眠時間」の確保ではなく「リズム」を整えて質の高い睡眠をとることなのです。
人間には「体内時計」があり、一定の周期で生理現象がおこるようになっています。また太陽など外部からの刺激に同調しリズムを変化させる同調性によって、1日24時間のリズムの中で活動しています。そのため週末に就寝・起床時間がズレ込むと、このリズムが崩れ、トラブルの原因になるのだそうです。
「平日と休日で3時間睡眠がズレれば、週末に日本からインドに移動して月曜に日本に戻り仕事をするのと同じ。私たちは日本にいながら時差ボケの状態を自らつくりだしていることになるのです。こうした状況が“ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)”と呼ばれています」(駒田さん)
体内リズムの乱れは、健康に様々な影響を及ぼします。研究結果によると、ソーシャルジェットラグがある人は、肥満・生活習慣病のリスク増加、女性の月経症状が重くなるなどの「身体的な健康悪化」、抑うつ症状を起こす「精神的な健康悪化」、そして疲労感や眠気などといった、一日中のパフォーマンスの低下にもつながるというのです。週末の夜更かしと朝寝坊が、想像以上に身体的、精神的リスクを高めているのですね!つまり、“寝だめ”は睡眠負債の解消どころかデメリットが多いことがよくわかります。
そうは言っても「忙しい!」「寝だめできないなら、どうやって日頃の睡眠不足を解消するの!?」という意見もあるかと思います。
そこで駒田さんから3つの改善案が提案されました。
「1つ目は週末2、3時間の寝坊(遅れ)を平日20分~30分に割り振って、早めに寝る。2つ目は週末の朝はいつも同じ時間に起きて、昼寝で補う。3つ目は日中の屋外で太陽光を浴びて体内時計の前進効果を上げる。ポジティブな生活を送るために、体内リズムが非常に大事であることを知っていただきたいと思います」(駒田さん)
週末のちょっとした生活サイクルの乱れは、社会的時差ボケを生み、身体に悪影響を与えます。体内リズムの重要性を認識し、質の高い睡眠をとれば、身体的、精神的にも健康的な生活が可能です。 「睡眠負債」は、週末にまとめて返済ではなく、ご利用は計画的にということですね。 みなさんも週末の夜更かし、朝寝坊を見直し、体内リズムを整えて心身の健康に努めましょう!
一日に差をつけよう!
イキイキした生活サイクルを
セミナーでは食品素材を活用した理想のリズムマネージメントとして、大塚製薬株式会社より、体内リズムを整えるアスパラガス由来の成分の有用性につても語られました。同社ではセミナーでも紹介された体内“リズム”に着目し、睡眠をサポートする機能性表示食品「賢者の快眠 睡眠リズムサポート」を発売しています。朝スッキリと目覚め、充実した毎日を送るという健康的な生活サイクルを維持するために、試してみてはいかがでしょうか?