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一回り大きく成長できるサッカー遠征

一回り大きく成長できるサッカー遠征

みなさまこんにちは。公園やグランド脇の草花も開花し気持ちのよい気候の中、新年度がスタートし、サカママの皆さんの中にはお子さんの生活や環境が一変した方もいらっしゃることと思います。

私の周りでは、息子が地方の強豪高校に入寮し、親元離れて生活する三年間での成長へ期待を込めて送り出しつつ少し寂しさを感じているサカママ仲間も。

さて今回のコラムは、小学生の時に行った遠征先で、息子の成長や私自身も気付かされた事などのエピソードを書いてみました。

遠征の出発はハイテンション、帰りはローテンション?

親元離れての遠征では、普段出来ていないことがいきなり出来るわけもなく、日頃の行動が色濃く出ることになると思います。ですが、お子さんによってはいつも以上に意識高く過ごし、たった数日の遠征や合宿でも帰って来た時に成長を感じた、ということもあるのではないでしょうか?

数年前に遡りますが、当時通っていたスクールで2泊3日の岐阜遠征がありました。朝が早かったので息子を集合場所まで送迎。車を降りて仲間と合流すると、私の顔なんて振り返りもせずハイテンションでバスに乗り込んでいきました。

遠征中の様子は、スタッフの方が掲載するFacebookの記事や写真を通じて何となくは分かっていたものの、帰って来たら「どうだった?良いプレーできた?みんなと仲良く過ごせた?」などと、ついつい質問攻めしたくなってしまうのは私だけでしょうか?(笑)

いつものように色々と質問責めをしようと思っていましたが、残念ながらこの遠征では息子はクタクタで帰宅し、迎えに行った帰りの道中もサッカーに関する話は口数少なめでした。

カバンの中に苦手なお菓子の包み紙?

 

家に着くといきなり「気が合う〇〇とお揃いでこれ(小さなぬいぐるみ)買ってきた。」と嬉しそうにネコのぬいぐるみを見せてくれました(笑)。私は心の中で、「え?遠征に行って自分へのお土産買うかな?」「まだまだ幼稚だな。」と思ったものの、その場ではとりあえず話を聞くだけにしておきました。

そしてそのまま黙って息子がサッカーバッグを片付けるのを見ていると、なぜかカバンの中からハイチュウの包み紙が出てきました。実はうちの息子、甘いお菓子が大の苦手でキャンディーなんて絶対食べられないのです。

一体なぜ?

もしかして遠征で頑張って食べてみたら克服できたのかな?と思って「まさかハイチュウ食べられるようになったの?」と聞いてみると、予想外の回答が。

「ああ、あれ?試合会場で相手チームの子達がいっぱい食べまくっていたけど、ゴミを片付けなくて落ちていたから拾って持って帰ってきただけ。」とサラッと言ったのです。

また、チームのFacebookには、宿泊先できれいに並べた靴の写真が載っていたので「見たよー!みんなきれいに揃えてちゃんとマナー良くできたね。」と褒めたところ、「あれはバラバラやったから俺が一人で並べた。」「挨拶とかもちゃんとしていたし俺ら、宿の人に褒められたで。」とのこと。

 

日頃注意されていたことも遠征先ではちゃんと意識している

家では未だに「ただいま」と玄関に入るなり、脱ぎ捨てるように靴を放置しては私に何度も注意されている息子ですが、まだ日頃の習慣になっていなくて、たとえ遠征中だけだとしても意識はできるようになっていたようです。

日頃から息子に「サッカーが上手い下手に関係なく誰でも出来ること」を意識して、自ら実践する選手になれるように、色々な話をしてきたのが少しは響いていたのかな、と嬉しい気持ちになりました。

日常生活の行動やマナーの意識もプレーに繋がる

 

日常生活から挨拶・マナー・生活習慣など意識高く行動することは、サッカー選手でなくても大切なことだと思います。そしてオフ・ザ・ピッチの行動もグランドでのプレーに繋がるような気がします。

  • 常に周囲をよく見て気を配る→試合中の状況判断
  • 気持ちよく過ごせるために自分が出来ることを考えて行動→独りよがりではなく仲間を思いやれるプレー
  • 自分のことではなくても気づいた事は率先して行動する→チームメイトと助け合い、カバーし合えるプレー

など、素人目線で関連付けて想像してみました。

素晴らしいと思ったら最高の褒め言葉で伝えよう

更に欲を言えば、気づきをもとに自分一人で行動するのではなく、さりげない声かけをしてチームメイトと一緒に行動に移していればなお良かったのかな、と思いますが、そこは小学生(笑)。これから色々学んで行ってくれればと思います。

サッカーを通してプレイ以外で、人間的にも様々な学びを得て、成長してくれるのはサカママとしてもとても嬉しいことですよね。ことサッカーにおいては、なかなか手放しに誉めてあげられない私ですが、これからも「素晴らしいな」と感じたら、しっかり言葉に出して喜びを伝えようと思います。

WRITER PROFILE

Kyoko
Kyoko

上からヨーロッパ、日本国内、アメリカに居住中の3姉弟のママ。2022年の夏から末っ子がアメリカのユースサッカーで奮闘中です。国内外、様々なチームを渡り歩いてきた中での気づきや学び、アメリカサッカー生活などを等身大の目線で綴っていきたいと思います。ちなみに自身の楽しみはアダルトスクールでの様々な国のクラスメイトとの交流。