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【創刊10周年記念インタビュー】貴田香織さん・遼河くん(名古屋グランパスU-18)

soccerMAMA創刊号で表紙を飾ってくれた貴田香織さん。サッカージュニアだった次男の遼河くんは、今、名古屋グランパスU-18に所属し、U-16日本代表候補にも選ばれています。そこで10周年を記念し、サカママ初となる親子対談を行いました。これまでの道のりや、壁をどう乗り越えたかなど、気になる話が満載です!

 
香織さんはご自宅、遼河くんは名古屋から、リモートで親子対談が実現。

環境は親しか与えてあげられない

―撮影時のことは覚えてますか?

香織さん 創刊号の表紙に載っていいのかな(笑)と思いながらも、サッカーの記念にもなるので嬉しかったのを覚えています。

―ちなみに、表紙に載っているのは遼河くんのお兄ちゃんですよね。遼河くんも撮影現場にはいたとのことですが…。

遼河くん なんとなく覚えているのですが、それよりも、現場で友人と遊んでいたことが記憶に残ってます(笑)。

 
創刊号には香織さんと遼河くんのお兄ちゃんが登場。

―小学3年生から東京ヴェルディジュニア(以下、ヴェルディ)ですよね?

香織さん ヴェルディのセレクションに合格した時、「環境は絶対に親しか与えてあげられない」という想いがあって、ヴェルディのグラウンド近くに引っ越しました

遼河くん 今思うと、自分のために引っ越しまでしてくれた家族に、本当に感謝しなければいけないと思っています。引っ越したことで、サッカーに費やす時間がすごく増えたことは大きかったですね。

―ジュニア時代、遼河くんが大病をされたとお聞きしたのですが…。

香織さん 1年生の頃、白血病になった時は、健康で毎日過ごせればいいと思いました。でも、「絶対にプロになりたい」という遼河自身の意思が本当に強くて。サッカーがあったから辛い闘病生活を乗り越えられたのは事実ですし、今、頑張ることができているのも、あの時があったからだって思っています。

遼河くん 入院、治療していた1年は、きついこともあったんですけど、サッカーに対する気持ちは強くなっていきました。入院したおかげでできた友達もいたし、マイナスというよりは、気づけたことがたくさんあって、今ではよかったと思っています

寮に入って、親のありがたさを痛感

―中学はFC 多摩ジュニアユース(以下、FC多摩)に進まれたんですね。

遼河くん 中学サッカー進路はすごく悩みました。でも、FC多摩が一番自分を鍛えてくれる環境だと思って。家族で話し合って決めました。

―ご家族で、よくサッカーの会話を?

香織さん サッカーに関してのコミュニケ―ションは多いですね。3人兄弟で、全員プロにさせたいという気持ちで、幼い頃からサッカーに力を入れてきているのもあって。名古屋グランパスU-18(以下、グランパス)に決める時も、主人がアドバイスをしたり、家族で話したり。最終的には本人が限界まで悩んで決断しました。

―今、遼河くんは寮生活?

遼河くん 寮に入って、洗濯や食事などこれまで当たり前になっていたことを自分でするようになり、親のありがたさを痛感しました。また、サッカーのために、どんなふうに生活をすればいいのかを考えるようにもなりました。

香織さん 傍にいて、自分たちがサポートするのが理想ではあったのですが、本人がグランパスで頑張りたいと決めたので、不安ではあったのですが、今では送り出してよかったと思っています。

―これまでサポートは大変でした?

香織さん とくに食事に関してはサッカーを始めた頃から、本やインターネット、先輩サカママの話を参考にして気を遣っていました。中学になってからは、ケガがすごく心配だったので、練習後、マッサージをしたりとケアを頑張ってやってましたね。仕事をしているので時間は限られてはいるのですが、できることは、子どもにしたいという気持ちがあって。練習への送迎も、主人と交代しながら3年間やり通しました。子どものために自分たちができることが楽しみでもあったので、大変というよりは習慣になってましたね

―遼河くん、今後の目標や夢は?

遼河くん 今シーズンの目標は、チームとしては三冠を取ること、個人としては、どんなチームの状況でも自分が点を取り、チームを勝利に導ける選手になることです。そして、誰がみても“世界のフォワードは貴田遼河だ”と言ってもらえる選手になりたいです

―最後に、お二人からサカママ、サッカージュニアへメッセージを。

遼河くん 家族のため、友達のため、グランパスの方のためにと思っていることがパワーやエネルギーになっていると感じています。誰かのために頑張れる人は強いと思いますし、そういう人がすごく成長するんじゃないかなと思います。

香織さん 「大丈夫だよ」「頑張ろう」といった声かけでサポートしながら、親も一緒に楽しめるようなサッカー生活をしていけば、子どもも伸び伸びできるんじゃないかなって。そんな中でこそ、子どもはもっと上にいきたいという気持ちが強くなっていくように思います。


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