夏休みに考えたい!自己肯定感も上がる⁈『睡眠教育』のススメ
みなさん、こんにちは!
【スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行なっている、スリープトレーナーのヒラノマリです。
サカママで記事を書かせていただくようになってから、今月で1年が経ちました。
拙い文章ではありますが、いつも記事を読んでいただいている皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
今回は、おうち時間が増える夏休みにご家族でぜひ取り組んでほしい『睡眠教育』についてお伝えしたいと思います。
海外と日本でこんなに違う!ジュニア世代への睡眠教育
日本人の睡眠時間は世界ワースト1位(2016年米ミシガン大学調査)と言われているぐらい睡眠時間が短いのは有名な話ですよね。
しかし、イギリス、フランスでは半数以上の子どもが10時間以上寝ているのに対し、日本では10時間以上寝ている子どもはたった4%と言われているぐらい、子どもの睡眠事情も深刻です。
この海外と日本の睡眠への意識の差は、ズバリ子どもの頃からの『睡眠教育の差』です。
たしかに、今では書店に行けば睡眠に関するビジネス本をたくさん見かけますし、赤ちゃん向けの『ねんねトレーニング』などはよく聞くワードになりました。
しかし、問題はジュニア世代の睡眠です。
海外では、子どもの頃から学校などで睡眠に関する教育『睡眠教育』が行われています。
実際に私が通っていたアメリカの小学校でも、睡眠について触れる時間がありましたし、暑い日は先生が午後の授業のはじめに10~15分のお昼寝の時間を設けてくれていました。
寝不足で眠そうな子がいれば、先生の方から『あなた眠たそうだから、10分机に伏せて寝てていいよ』という声かけがあったほどでした。
以前に比べれば、たしかに日本でも睡眠が話題に上がる機会が増えたと思いますが、学校ではまだ睡眠が話題に上がる機会も少なく、ジュニア世代の睡眠の情報はまだまだ少ないのが現状です。
だからこそ、私の記事が『ジュニア世代への睡眠教育』についてご家族で考え、見直す機会になればと思っています。
睡眠不足の子どもは、自己肯定感も低い
ジュニア世代の睡眠は、身体の発達のみならず心や脳の発達にも大きな影響を与えます。
睡眠と心の発達の関係性を示す例として、文部科学省の調査によると、就寝時間が遅い子どもほど自己肯定感が低く、反対に就寝時間が早い子どもは自己肯定感が高いという結果が報告されているほどです。
海外の子どもの方が日本の子どもより自己肯定感が高いというのも、睡眠が関係している可能性が高いということが言えるのです。
この自己肯定感と睡眠の因果関係は、子どものみならず大人にも同じことが言えるのではないかと思っています。
実際に私が睡眠をサポートさせていただいているプロアスリートの方にも、睡眠が改善したことでパフォーマンスだけでなく、自己肯定感が以前より上がったというお声をいただいたこともあります。
ジュニア時代の睡眠の良し悪しが心と脳の成長に直結してしまう。
こう考えると、睡眠の優先順位は高くなるのではないでしょうか。
ご家庭でも簡単にできる!睡眠教育の方法とは?
では、どのようにしてご家庭での睡眠教育を進めていけばいいのでしょうか。
寝室の温度や湿度、シーツの取り換えなどは親御さん主導になってくるかとは思いますが、最も重要なことはお子さん自身が睡眠の大切さに気が付くことです。
「睡眠教育なんて睡眠の知識もないし難しそう…」と思うかもしれませんが、高度なテクニックは必要ありません。
朝起きたときには、「おはよう」の挨拶とともに「よく眠れた?」と聞いてみたり、
「●●選手は睡眠にこんなこだわりがあるんだって!」や
「しっかり眠れると、サッカーが上手になるんだよ!」(おすすめ参考記事:しっかり睡眠をとればサッカーも上手くなる!?睡眠のチカラとは?)
などとご家庭で話題に出すだけでも、立派な睡眠教育だと思います。
ここで大切なのは、「夜のスマホは睡眠に悪いからやめなさい!」といきなり結論を言ってしまうのではなく、きちんとした根拠とともにお子さんの夢や目標を叶えるためには、どう睡眠と向き合えばいいのか?と目標から逆算をして家族で考え、お子さんに伝えることです。
もし「サッカー選手になりたい」という夢をお持ちのお子さんであれば、サッカー選手になるために必要なことを一緒に考え、「メンタルの強さ」や「フィジカルの強さ」が話題にあがったタイミングで「身体を大きくするには、成長ホルモンが大切だよね。成長ホルモンをきちんと分泌するためには質の良い睡眠が大切だから、夜寝る前のスマホは良くないよね」という風に根拠とともに睡眠の大切さを伝えるだけでも、お子さんは睡眠の可能性や重要性を認識するはずです。
また、プロアスリートとスポーツキッズの睡眠の違いとしてプロアスリートの場合はパフォーマンスアップのための睡眠術という『攻めの睡眠術』がメインになってきますが、ジュニア世代の場合は睡眠リズムや脳機能が成長過程のため、パフォーマンスアップの睡眠術よりも、しっかり成長ホルモンを分泌させて心身を育てる『守りの睡眠術』がメインになってきます。
守りの睡眠と言えども、結果として怪我の予防や治癒を早めるのでパフォーマンスにも大きく関係してくるのです。
今年の夏休みは、例年に比べおうち時間が増えると思います。
ぜひこの機会に、ご家庭で『睡眠教育』について考えてみてくださいね!