コーチの話を聞かないときの声かけ方法
こんにちは、メンタルトレーナーの清水です。
今日は先日、知人がコーチをする小学校3、4年生対象のサッカースクールに遊びに行ったときの話を書きたいと思います。
そのスクールはたくさんの子どもたちで賑わっていて、多くのお母様方も見学をされていました。その中の一人のお母様とお話する機会があったのですが、「最近子どもがコーチの話を聞かず、困っている。」「何度も話を聞きなさいと伝えているんですが、なかなか変わりません」というお話をしてくれました。
これはサッカーの場だけでなく、学校生活の中でも起こりえること。今日はこのように子どもがコーチの話を聞かないときの声かけ方法を書きていきたいと思います。
人が行動を起こすための原動力はやる気
私はそのお母様に「コーチの話を聞くこともありますか?」と聞いてみました。すると「シュートの事に関してはコーチの話を熱心に聞いているように思います」と言っていて、全てにおいて話を聞かなくなっているわけではないようでした。
シュートは好きでシュート練習のときはコーチの話もよく聞き、日頃から練習に取り組んでいることも多いとの事。
このように子どもたちは好きなものには自ら取り組んでいる姿を目にしますが、自分が興味がないものに関してはなかなか行動が起こせませんし、人の話も聞こうとしないことがあります。
これは大人も同じではないでしょうか。自分がその話を聞くことによって得するものがなければ、なかなか話に興味を持つこともできないのです。
人間は自分が得をすると感じたものに対して、興味がわきやる気が起きてきます。
つまりこのお子さんはシュートのこと以外は自分がプラスになるものが見いだせないという状況だったのです。
声かけはサッカーでの目標を聞くところから!
コーチの話を聞かないときは、サッカーでの目標を子どもに再確認してもらうことから始めるのが良いでしょう。そこから具体的な行動までを明確にしていくことが大切です。
次のようにステップに分けて取り組んでみましょう。
ステップ1:サッカーでの目標を確認してみる
例えば「サッカーでレギュラーになりたい。」「試合で得点を取りたい」など、子ども自身に目的を明確にしてもらいます。これはすぐには達成できない大きな目標でも問題ありません。
ステップ2:目標達成に必要な要素を考える
次にその目標を達成するにはどんな要素(技術)が必要か?を本人に考えてもらうこと。
「試合に出場すること」「シュートがうまくなること」「ディフェンスで1対1が強くなること」など目標達成に必要なものを書き出してみると良いでしょう。
たくさん出てくる場合もあると思いますが、考えられるものをすべて出してもらうことが好ましいです。
ステップ3:行動を具体的に!
必要な要素がわかったら次はどんな行動を起こせば、目標に必要な要素(技術)が得られるか本人に考えてもらいましょう。
「練習すること」「上手い人のまねをすること」など様々なアイデアが出てくのではないでしょうか。
ステップ3の中でコーチの話を提案
ステップ3で今回のテーマでもあるコーチの話を聞くということを提案してあげるのも一つの方法です。
目標達成のために必要な技術を手に入れるために、コーチの話の中にヒントがあるのであれば自分の目標達成にはプラスになります。そうなった時に、お子さんは話を聞くことの意味が変わってくるかもしれません。
今回の大切なところは、話を聞くことによってどんなプラスが自分にあるかを考えてもらう時間をとるということです。 もしかすると時間がかかる声かけ方法かもしれませんが、一度ゆっくりとお子さんが自分自身の事を考える時間を取ることは、「話を聞きなさい」と言う声かけを何度もすることよりも効率が良い場合もあります。
今まで私自身がメンタルトレーナーとしてお子様のメンタルサポートをしてきて、好きなものや興味を持ったもの、達成したいというものがはっきりしているときほど、行動を自ら起こしているお子さまが多いように感じます。
まずは、お子様の目標を具体的にしていく時間を取ってみましょう。
コーチの話を聞くことがそのために必要だという認識になったとき、行動は変わってくるのではないでしょうか。