日米サッカーの違いから感じた、環境の変化への適応やチーム選びのポイント
みなさまこんにちは。カリフォルニア在住サカママライターのKyokoです。グラウンドの周りにもお花が咲き乱れる良い季節になりましたね。入学や新チームへの入団など、環境や生活の変化の真っ只中なんて方もおられるかと思います。
アメリカサッカーのシーズン終盤
こちらは息子が通うハイスクールの学年末が5月、サッカーもリーグ戦終盤を迎えています。息子のチームは上位チームが進出できるMLS NEXT Flex トーナメント(全米ランキングが決まるプレーオフへの出場権をかけて戦う大会)への出場が確定したようです。
参加チームの中では決して強いほうではないのですが、全米有数の強豪チームとの対戦もあるとかで、そういった試合は大学サッカーから多数のスカウトが見に来るゆえ、自身にとっても絶好のアピールの機会だと前向きに捉えて楽しみにしている様子です。
そして6月の大会が終われば新年度まで長い休みに入ります。来シーズンは現チームメンバーの中で数人は放出予定だとか。息子は更に成長できそうな強豪チームへの移籍も考えてはみたようですが、そのチームをリサーチした際、自身のカテゴリーはU-13などの年代から長年そのチームでプレーしている選手が多いことが判明。「ユース年代が残り僅かになる来シーズンに移籍したところで、チームの中心になって活躍できるか分からない。それなら現チームで中心選手として頑張りたい」とのこと。
また、来シーズンは現U-19から現ジュニアの選手(日本でいう早生まれ)が数人そのまま残留するので、そのメンバーも交えて一緒にチームを作っていくことが楽しみでもあるらしく、いろいろ検討した結果、今のチームに残留する意向です。
日本とアメリカ、移籍への考え方の違い
アメリカでは、新シーズンに向けチーム移籍を考えるのは特別なことではありません。そのため日本在住時とは移籍するということの考え方が大きく変わりました。日本にいた頃、途中入会で少年団に入った際の苦い経験をふと思い出したので、今回はそれをシェアさせてください。
入会直後から元々所属していた選手の出場機会を奪ってしまうことになったのです。もちろんそういったことはスタッフの判断であり、誰が悪いというわけでもありませんが、親としてはとても心苦しく思いました。というのも、入会したチームは地元の少年団。スクールには通っていたものの、数年間チームに所属していなかった息子は、チームの勝ちに貢献できる存在として一部の方々から熱望されての入会。
これが勝敗を大切にしているクラブチームなら良かったのですが、個人的に少年団ではチームの強弱に囚われず、どの選手もサッカーの楽しさを感じられるものと思っていました。なので試合に1分も出られないのに週末ごとに帯同する選手がいるシステムを残念に感じてしまいました。悔しいと思ったら上手くなれば良いだけ、という話も聞きますが、試合の出番もなく上手くなる、スタッフに成長を認めてもらえる、なんて簡単ではありませんよね。
その年、チームは県大会に駒を進めましたが、当の息子も期待されたような活躍ができず初戦敗退。結局、このチームでは思うような良いプレーもできず、息子も大した選手ではなかったような見方もされました。そして母親目線から見ても、息子自身の成長につながったとも思えませんでした。
後になって思うのは、サッカーに対するモチベーション、打ち込み度合いがあまりにかけ離れている選手間で一緒にプレーをするのは簡単ではない、ということです。チームプレーに貢献できるが個でチームの勝敗を変えられるようなタイプの選手ではない息子が、圧倒的な変化を起こせなかったのはそれゆえだったのかな、と感じます。
新チームを選ぶ際に心がけたいこと
少々回顧録のようになってしまいましたが、とりわけジュニア年代などはまだお子さん1人で決断できることではありませんし、所属チームを考える際は、単にそのチームの強弱や、熱望されて、などの理由だけではなく、
・サッカーに対する取り組み姿勢があまりにかけ離れていないか
・どんな選手も試合出場機会が得られるのか
・そのチームで個人的成長もできるかどうか
などさまざまな側面から我が子に見合ったチーム探しをするのが大切だと感じます。そういった観点からも、セレクションや練習会への参加は良い機会になるのではないでしょうか? 成長するにつれて、お子さんがこういったことを全部自分で考えて動けるようになっていくと良いですね。
今月も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回お会いできるのを楽しみにしています。