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ジュニアユースに迷ったら中学3年生の選手を眺めてみよう?!【Monocular#20】

ジュニアユースに迷ったら中学3年生の選手を眺めてみよう!【Monocular#20】

サカママの皆さん、いかがお過ごしでしょうか?サカママライターのマツユミです。
8月に入り夏休みも本格化してきましたね。遠征や合宿はもちろん朝から晩までサッカー漬けのお子さんも少なくないのではないでしょうか?サカママコラムでも多く取り上げられているのが、この時期から本格化する「ジュニアユースの体験会・選考会」ですね。

1人でも多くの体験談を聞くことが、進路選択の助けになるかと思います。そこで今回のコラムでは、我が家のジュニアユースチーム選びをお届けします。ジュニアチームの移籍で悩んでいるサッカーキッズにも参考になることができたらと思います。

進路選択の三角形を元にチーム選びの行動予定を組む

我が家が参考にした基本的な考え方は、サカママでもお馴染みの大槻邦雄さんの「進路選択の三角形」です。大きな枠組みとしては、自宅を起点に練習会場と学校の距離がそれぞれ1時間以内に収まることです。

移動時間にリミットをかけることで、心身への負担や学業との両立をはかります。それと同時に、息子がジュニアユースに期待することや保護者としての願いを付け加えていきました。具体的な行動の流れは次のようでした。

 
6年生の冬ごろからジュニアユースで使用する5号球で練習を始めました

①「進路選択の三角形」を作ってみる

まずは親子で、進路選択の三角形を作成しました。息子は、どうしても進学したいと熱望していた私立中学があったので、自宅とその学校を三角形に置きました。もちろん、中学受験というハードルがありましたので、あくまでも中学は仮でしたが、三角形に希望の中学を書き加えたことで勉強への取り組みも熱心になりました。

②三角形に収まるクラブチームを全て書き出す

強豪チームや伝統チームや新規参入チームなどチーム自体の強さや歴史に拘らず「全ての」チームを対象とするところから始めました。大槻さんもコラムで述べられているように、特に「現時点でのチームの強さにこだわらない」ことに気を付けていました。

③自分たちなりのこだわりポイントと照らし合わせチームを絞る

親子で息子のこだわりポイントと私たち保護者の思いを出し合い、こだわりポイントにあてはまらないチームを候補から外していきました。その結果、残ったチームは2チーム!両チームの体験会に申し込み、日程の被らない範囲で候補以外にその他の伝統チーム、強豪チーム、よく名前を聞くチームや新規参入チームなど数チームを比較対象として体験会に申し込みました。

④体験会には必ず参加しその上で中学3年生の様子を見学・聞き取りをする

小学6年の選手を集めての練習会やチームの中に入って練習など体験会のスタイルも様々です。練習会での子どもたちの様子やコーチの姿はもちろんのこと、特に中学3年生の様子もしっかりと見学しました。体験会とは別の練習日にこっそり中学3年生の練習を見学に行ったことも(笑)。

直接、話ができる選手や保護者がいれば積極的に話を伺いに行きました。私自身はサッカーの技術に関して全く素人ですが、選手の表情や言動、チームの雰囲気などは親として3年後の息子の姿をイメージしながら、人間的な成長の軌跡をとても気にしていたと思います。候補にしていた2チームは、どちらも3年生が生き生きと楽しく、かつ真剣に練習に取り組んでいたのが印象的でした。

自分自身で考え選ぶ事で責任感も芽生える

①から④までのプロセスを経て、最終的に③で候補に挙げたうちの1チームを選び入団しました。しかし実際、中学校に進学し、ジュニアユースがスタートすると、入部した部活の活動スケジュールの都合で、電車の中で宿題をやらなくては間に合わないこと、練習前の食事を自分で考えて摂らないといけないことなど「計画通りに行かない」ことも多々あります(笑)。そんな時も、「しっかり考えて、自分で選択した」という経験が、息子に責任感を持たせるきっかけになっています。

ジュニアユースの選択は、地域性によっても大きく違いがあるかと思います。また、お子さん一人ひとりのサッカーに対する思いや保護者の願いも様々ですよね。だからこそ、自分達なりのこだわりポイントの大切さと、最終的に「自分で選んだ」と感じられる事が、大切なんだなと感じています。一人ひとりのお子さんにとってベストなチーム選びができるといいですね。

 
中学校と練習までの移動で食べるおにぎりは自分で作ります


【参考資料】
中学サッカー進路選択は長い目で見て!【大槻邦雄の育成年代の「?」に答えます!】

保護者が気をつけたい進路選択のサポート方法とは?【大槻邦雄の育成年代の「?」に答えます!】>

WRITER PROFILE

マツユミ
マツユミ

「みんなちがって、みんないい社会とは?」を日々考える社会科学系研究者。2人のボーイズ(12歳・9歳)を育てるサカママ。兄は、サッカー8年目。一方、弟は兄の影響でサッカーを始めるも、現在はアイスホッケーに夢中。スポーツ医の夫と愛犬の5人家族。