【睡眠×朝食】ぐっすりは朝からつくる!快眠メシのポイント3つ
みなさんこんにちは!
【スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行っている、スリープトレーナーのヒラノマリです。
「#スリトレ」はスリープトレーニングの略で、プロ選手も実践している私の睡眠メソッドの略になります。今回もサッカージュニアとママのための#スリトレをお伝えします。
4月に入り、進級や新生活が始まり毎日がバタバタという方も多いのではないでしょうか。しかし、忙しい時こそ意識したいのが朝食!実は朝食が夜の睡眠の質にも影響を与えているのです。
そこで今回は、夜の睡眠の質を高める朝食のポイントをご紹介します。
朝食には腹時計を動かして、体内時計をリセットする役割が!
お腹が鳴ると『腹時計が鳴った』と表現することがありますよね?それは胃腸にも『体内時計』が存在するからです。
体内時計の親時計は、脳の視床下部のいちばん深い脳底にある『視交叉上核』にありますが、体内時計は脳内だけでなく、あらゆる細胞に体内時計の子時計があり、リズムを刻んでいます。とくに胃腸は『第2の体内時計』とも呼ばれているほど、私たちの生体リズムに重要な役割を果たしています。
体内時計がズレてしまうと、深部体温(脳や内臓の温度)が下がる時間帯や眠気のホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌も後倒しになり、早く寝ようとしても身体が眠る体勢になっていないので中々寝付くことができず、睡眠の質が下がってしまう原因に。
そこで大切になってくるのが、朝食を食べる時間を固定すること。朝食を食べることによって胃腸の体内時計がリセットされ、然るべき時間に眠くなるような体を作ることができます。海外遠征に行く選手の時差ボケ対策として機内食を食べるタイミングについて毎回話しているぐらい、とても重要なポイントです。
それではどのような朝食が睡眠の質を高めるのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう!
【ポイント①】朝のトリプトファンが睡眠ホルモンのもとになる!
トリプトファンは必須アミノ酸の1つで、体内では合成できないため毎日食べ物から摂取する必要のあるアミノ酸です。このトリプトファンは、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンのもとになるので睡眠と深く関係があると言われています。
摂取したトリプトファンは、
トリプトファン(必須アミノ酸)
⇓
セロトニン(幸せホルモンと呼ばれており、精神の安定にも大切)
⇓
メラトニン(睡眠ホルモン)
と時間をかけて体内で進化(変化)します。約15時間をかけて睡眠ホルモンのメラトニンになるため、逆算をして朝食でトリプトファンを意識して摂取することが大切になります。
トリプトファンは、肉、魚、卵、大豆、乳類、バナナ、白米等に含まれていますが、特に鮭、納豆、たまご、白米、みそ汁などはトリプトファンが多く含まれているうえ、朝食にも取り入れやすいのでおすすめです!
【ポイント②】トリプトファンのチームメイトである、ビタミンB6、葉酸、マグネシウムなどビタミンミネラル類も一緒に摂る!
トリプトファンは、単独で摂取してもメラトニンには進化をしてくれません。トリプトファンがメラトニンに進化をするためには、ビタミンB6、葉酸、マグネシウムなど様々な栄養素が必要となります。サッカーと同じように単独ではプレーができず、ビタミンやミネラル類による連携プレーが大切なのです。ご飯やパンなどから摂取できる糖質も必要です。
そして、バタバタして忙しい朝におすすめなのは、バナナ!
バナナはトリプトファンに加えてこれらの栄養素をバランス良く含んでおり、私も朝食に必ず取り入れています。
【ポイント③】咀嚼を意識した食材を取り入れて、よく噛んで食べる!
『よく噛んで食べる』というのは昔から言われていますが、実は睡眠にとっても非常に重要なポイントです!
マウスを使用した睡眠への影響を比較した実験では、固形のペレットと、噛む必要のない粉末のペレットを与えて検証。粉末のペレットを食べたマウスは昼夜のメリハリがなくなってしまい、睡眠への影響のみならず記憶力も低下してしまったという結果が報告されています。朝食をよく噛んで食べることが、良い睡眠にも記憶力にも大切ということなのです。
食べ物でいうと、漬物や煮物、海藻など伝統的な和食は洋食に比べ咀嚼回数が多いと言われています。朝食がパン派の方は、『咀嚼』をプラスしてあげられるようなもの、例えば付け合わせに根菜をプラスしてみるなど、 同じきゅうりでも薄切りにするのではなく、乱切りにすることによって咀嚼回数を増やすことができます。
大幅に朝食のメニューを変えなくても『ちょこっとひと工夫』するだけで、気軽に夜ぐっすり眠る準備を朝から整えることができます。
それでは、次回もお楽しみに!