日本一のチームのフィジカルは個々の高い意識から生まれる【松木玖生/青森山田高校3年】 | サカママ メインコンテンツに移動

日本一のチームのフィジカルは個々の高い意識から生まれる【松木玖生/青森山田高校3年】

インターハイでは大会得点王(5得点)となる活躍で16年ぶりに青森山田を夏の王者へと導いた松木玖生。圧倒的なフィジカルで相手を圧倒するチームにあって「高校年代で一番ゴツイ」とチームメイトに言わしめる。世代を代表するキャプテンが日本一のチームの取り組みを語る。

意識が高いからこそ個人で取り組む「青森山田のカラダ」

-16年ぶり2度目のインターハイ優勝おめでとうございます。戦力もさることながら、大会を通してチームのコンディショニングも際立っていたようにも思います。

「そこはチームとして気を付けて取り組んだ結果だと思います。中一日での次戦に向けて、早くホテルに戻り休息できるようバス移動の時間も気遣っていただきました。食事でも果物、野菜など栄養バランスも考えられていて、黒田剛監督をはじめチーム全体で選手が良いパフォーマンスを発揮できるよう準備をしてくれました。そのおかげで僕らはリカバーに専念し、ストレッチや温冷交代浴等、チーム全体がピッチ外でもコンディショニングに努めていました」

-青森山田としてのフィジカルの取り組みとは?

「中高一貫の青森山田ですが、中学年代は成長期のこともあるし、激しくトレーニングをした記憶はないです。ただ高校に入ってからは1年からカラダづくりはしっかり着目してやっています。サッカーにおいてカラダづくりは欠かせないので、そこは学年に限らず各カテゴリーで取り組んでいます。ウェイトトレーニングを週一回チームとして取り入れていますが、あとは各自でやっています。各々の意識が高いからこそ、個人でやっています。当然ですが、隣にカラダが出来上がっている選手がいると『負けていられない』となりますよね。もっとトレーニングしないと、置いて行かれてしまう。そんな青森山田のチーム環境が個人の成長を促すことにつながってると思います。仲間でありライバルがいい意味で切磋琢磨して『青森山田のカラダ』の礎にになっているのだと思います」

-選手の意識が高いからこその結果だと。

「やるやらないは個人の問題です。特に青森山田では黒田監督からもフィジカルの重要性について指導を受けているので、各自がアドバイスを求めたり自分で調べてやっています。一人が取り組めば、それを見て複数人が真似をする、その連鎖なんだと思います。一律でチームとして取り組むのも重要。ですがウェイトトレーニングが必要ないという選手もいますし、合う合わないは絶対ありますから、各自が自分に合ったカラダづくりに励むことは理にかなっていると思います」

プロで負けないカラダづくりに高校年代から取り組んでいきたい

-松木選手がカラダづくりに取り組んだのはいつから?

「中学3年からです。高校生の練習に交ざらせてもらったのですが、そこで圧倒的に筋力が足りないと実感しました。中学3年の冬はご飯もたくさん食べて、筋トレも空いた時間にすべて取り組むようにしていた。そこが大きな節目だったと思います」

-どこを重点的に?

「全部です。下半身から上半身まで、くまなくトレーニングに励みました。おかげで高校に入ってからフィジカルで劣ると感じることもなかったと思います」

-コロナ禍にあった去年は?

「去年も体重を増やそうとして食べるものも考えて、体幹を鍛えるようにしていました。それが今のプレーにも繋がっていると思います。今年はフランス・リヨンの練習にも参加させていただきましたが、まだまだ足りない。もっとやらないといけないと思いました。元の身体的な部分がまったく違うし、スピードも全然違う。カラダを大きく、そしてスピードを上げることを意識したトレーニングは今後も課題として取り組んでいきたいと思っています」

-プロテインやサプリメントは?

「今はバランスの良い食事で栄養を補うようにしています。チームとして試合前にアミノ酸を取り入れることはありますけど、僕はあまり飲まないですね。重要性は理解していますが、いま僕にとって大事なのは食事をしっかりとることだと思っています」

-松木選手はキャプテンを務めていますが、大舞台でも動じない強いメンタルはどこから?

「自分では普通だと思っています。今の高校年代の選手は監督や学年が上の選手に対して意見を言う選手が少ないと思います。けど、僕は自分が思っていることに対して何も言えない状況を良しとは思えません。もちろん言葉遣いには気を付けますが、自分の思っていることや意見は伝え、それに対して意見をいただく。表面上だけでなく、人と踏み込んだ会話ができるように意識しています」

-今後の目標を教えてください。

「プロに行ったらフィジカルも上がるので、それにも負けないカラダづくりを高校年代でつくっていかないといけません。これから高校サッカー選手権の県予選を控えていますが、まずはそこを突破しないといけません。県大会を終えて、全国という言葉を口にして努力していきたいと思います」

カラダづくりの三箇条

 栄養バランスの取れた食事をとる
 個の高い意識・取り組みがチームに連鎖する
 毎日、カラダのケアを怠らない

※このインタビューは2021年10月に行ったものです。

写真/野口岳彦