明誠高校【全国強豪校REPORT〜第103回選手権出場チーム特集〜】
明誠高校
島根県/私立/[出場]初出場
2強の牙城を退けて初出場、チーム一丸となって初勝利を目指す
選手権常連校が各地で敗れている選手権予選、島根県で勝ち名乗りを挙げたのは初出場を決めた明誠だ。2021年から監督に就任し、大舞台へと導いた白谷建人監督が振り返る。
「準々決勝の大社との試合[2-2(PK4-3)]がすべてでした。立正大淞南と大社の二強を倒すために、俺たちはやってきたんだと選手を鼓舞して送り出しました」
試合では先制を許す苦しい展開ながら、慌てることなく後半で逆転。最終的にPKにもつれ込んでの辛勝だったが、「自分たちのやろうとしたことが体現できた」と白谷監督。決勝の益田東は公式戦で1分3敗と大きく負け越していた中、2年生エースの池田龍心の2得点もあり5-1で快勝。「選手を交代したくない」と思わせるほど、白谷監督の期待を上回る動きを見せ、選手たちはピッチ上で躍動した。大社という強豪に競り勝ったことで、チームは大きく成長したと監督も目を細める。
最終ラインからつなげるサッカーで、エースの池田がボールを収め、フィニッシュへ導く。今年1年でフィジカルを強化し、チームの絶対的エースとなった池田には白谷監督も期待を寄せる。
「あいつは常に筋トレして意識的に身体づくりをして、今では当たり負けない強さを手に入れた。難しいボールでもキープしてくれるから、チームとしても時間がつくれるし、うちのストロングポイントになっています」
初戦は愛知県代表の愛工大名電。明誠に負けず劣らずの逆転劇でピンチをチャンスに変えて全国切符をつかんでいる。
「夢の舞台ですから、まずは体調管理です。相手よりも自分との戦いに勝たなくてはいけない。僕も国見時代に選手権に出場しましたが一回戦で敗れた悔しい大会。熱くなる前に終わってしまいました。だから選手たちには熱く思い出に残るような経験をしてほしいです。選手たちも死に物狂いで戦うと言っていますよ」
初出場の明誠が、熱い思いを胸に秘め夢舞台での飛躍を誓う。
池田龍心(2年)(FW/2年生)
「背番号10番です! 島根の二強の大社に勝つことができて自信がつきました。去年は身体が弱かったんですけど、ボールを置く場所やフィジカルを強化することで、ボールが収まるようになりました。相手の裏を取って抜け出すプレーが得意なので、選手権でもゴールを決めてチームに貢献したいです!」
日置羅音(MF/3年生)
「(準々決勝の)大社が格上なのは間違いないですが、リスペクトしすぎずにやろうと試合前にみんなで言っていました。そんな相手に勝つことができたので、この気持ちを選手権でも持って戦いたいです。僕はドリブルが得意で、決して足が速いわけではないのですが、仲間を使って自分も輝くことができるのが長所と思っています。1つでも多く勝って明誠の名を全国に轟かしたいです!」