大手前高松高校【全国強豪校REPORT〜第102回選手権出場チーム特集〜】
大手前高松高校
香川県/私立/[出場]3年ぶり3回目 【選手権最高成績】2回戦(2019、20年度)
磨いてきたパスサッカーでベスト8へ
新人戦準優勝に総体予選準決勝敗退、さらにプリンスリーグ四国でも勝ちきれない試合が続くなど、大手前高松の今季序盤は低調な滑り出しだった。
『ボールを大事にしながら人を動かし、スペースを使いながら前進するサッカー』で試合の内容は良くても、得点という結果に現れない期間が続いた。それでも焦れずに1年間こだわり抜いてきたパスサッカーが花開いたのはプリンスリーグ後期日程が始まった9月。磨いてきた技術と組織力のあるビルドアップの精度が向上し、ゴール前での得点パターンを増やした攻撃陣が躍動、6試合で13得点を挙げた。
リーグでの好調をそのままに臨んだ選手権予選でも、初戦から6発圧勝と“課題”から“武器”へと変貌した得点力を見せつける。決勝では、主将でありエースの3年生FW山村音喜の決勝ゴールで、新人戦決勝で敗れた高松商へのリベンジを果たした。川上暢之監督は、「1年間通して戦うリーグと違って、一発勝負でスーパーシードというプレッシャーのなか、それを跳ね除けて勝ってくれました。プレーの選択だけでなく、そういったメンタル面の成長が大きな要因ですね」とチームを評した。
チームの顔となるような有名選手はいないが、『ピッチで躍動する』を合言葉に1年間をかけて磨いてきた組織力のあるパスサッカーで、目標となる全国ベスト8へ上り詰めることができるのか注目したい。
山村音喜(FW/3年生/主将)
「チームとして『試合の内容が良くても勝ちきれない』という課題がありましたが、選手権予選決勝という舞台で勝ち切ることができてよかったです。得点を取ってチームを勝たせられるように、自分との戦いにもなると思うので頑張りたいです」
東山諒大(DF/3年生)
「予選決勝では自分たちのサッカーを存分にすることができず我慢の時間もありましたが、キャプテンが得点を決めてくれて勝つことができました。大手前として全国でも戦えるということを証明して、ベスト8の壁を越えたいです」