【スポーツ×睡眠】アスリートに必要な『攻めの睡眠』を味方にするには?
みなさん、こんにちは!
【スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行っている、スリープトレーナーのヒラノマリです。
今回は、プロのアスリートがどのようにして睡眠を味方につけてパフォーマンスアップに繋げているのか、アスリートの方が実際に実践している睡眠トレーニング(通称『眠トレ』)について少しご紹介したいと思います。
睡眠には、『守りの睡眠』と『攻めの睡眠』がある!
アスリートにとって睡眠は、『休養』や『疲労回復』といった『守り』のためだけのものではありません。
睡眠はホルモンや筋肉の動き、運動に関わる様々な機能に影響を与えます。睡眠のとり方が悪いと、筋肉に蓄えられる糖の一つであり、筋肉が収縮する際のエネルギー源となる筋グリコーゲンが低下してしまったり、筋トレの効果が低下してしまうことが海外の研究では分かっています。
つまり、睡眠にはきちんとマネジメントすることでパフォーマンスアップに繋がる『攻め』の面もあるのです。
リカバリーが目的の『守りの睡眠』だけでなく、パフォーマンスアップが目的の『攻めの睡眠』を味方につけるには、2つポイントがあります。
ポイント① 睡眠環境
睡眠環境とは、
- マットレスやまくら
- 寝室の温度や湿度
- 照明・カーテン
- ベッドの配置、レイアウト
- 日々の寝具のメンテナンス方法
などの寝る際の環境のことを指します。要するに、『カラダの外部』からのアプローチで睡眠の質を向上させるイメージです。
病院に行っても、何をやっても不眠症が良くならない、という方は睡眠環境が欠けている可能性があるかもしれません。睡眠環境を見直すだけで、あっという間に眠れるようになったという方もいらっしゃるぐらい、睡眠環境は睡眠の質を大きく左右します。
とくにお子さんの場合は、水晶体が大人よりも澄んでいて瞳孔も大きいため、光が直に睡眠に影響しやすいという面も。お部屋の明るさやブルーライトに気を付けてあげるだけでも、成長ホルモンを分泌されやすくすることができます。
また、マットレスやまくらの種類も大切ですが、日頃のお手入れや毛布の順番、羽毛布団の使い方を少し工夫するだけで、寝つきが良くなったり、寝冷えを防いで睡眠の質を高めることができます。「寝具を買い替えるのはちょっとなぁ…」という方は、下記の記事を参考にしてみてくださいね。
★おすすめ参照記事:https://soccermama.jp/29760
ポイント② 睡眠と覚醒のやる気スイッチ
睡眠と覚醒のやる気スイッチとは、
- 深部体温(内臓や脳の温度)のメカニズム
- 自律神経のメカニズム
- 交感神経・副交感神経のスイッチの入れ方
- サーカディアンリズム(体内時計)のメカニズム
などのことを指します。これらのメカニズムを利用して『カラダの内部』から、睡眠の質と日中のパフォーマンスを上げていきます。
上記にあげたワードは、一見、日中や運動のパフォーマンスにはあまり関係がないように感じられますよね。ですが、筋力の出力は体内時計にも左右されています。実際に、深部体温が高い時間帯は運動機能のパフォーマンスが上がりやすく、世界記録が最も破られる時間帯とも言われています。
睡眠を通してこれらのメカニズムを理解し、応用することで『攻めの睡眠』としてパフォーマンスアップに繋げることができるのです。
少しの意識の違いで結果に差が出るのが『睡眠』
パフォーマンスアップに繋がる『攻めの睡眠』のポイントは、
- 睡眠環境を整える(カラダの外部からのアプローチ)
- 睡眠と覚醒のやる気スイッチを理解する(カラダの内部からのアプローチ)
上記の2点を意識すること。まず取り組みやすいのは、「睡眠環境」の方でしょうか。
睡眠は普段の食事のように目に見えるものではありませんし、お子さんの場合は何もしなくても自然に眠れることも多いので、「睡眠は大切!」と分かっていても、あまり意識がいかないこともあるかもしれません。
ですが、ちょっとした工夫で睡眠の質を上げることが、運動に関わる機能を整えることにも繋がっていきます。その分、少しの意識の違いが結果に差を生みやすい項目とも言えます。
また、「睡眠と覚醒のやる気スイッチ」を理解するには、お子さん向けにも睡眠の計測ができるスリープテックデバイス(腕時計型の睡眠計測ができるデバイス)が発売されていたりもします。こういったアイテムを使って、お子さんと楽しみながら睡眠の見える化をするのもいいかもしれません。
ぜひお子さんやご自身に合う睡眠のかたちを探してみてくださいね。