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"メンタルが強い子"に育てるには?【サッカージュニアのメンタルを強くする!】

そもそもメンタルが強いとは、どういった人なのでしょうか? ここでは、精神科医の宮田雄吾先生に、心が強い人の特徴やメンタルが強い子に育てるために、サカママとして知っておくことをお聞きしました。

子どもの自己肯定感は思春期になると下がって当然

 

「心が強い人」というと、歯をくいしばってどんな逆境にも耐えることができる人、はたまた、そのためには幼少期から苦難を乗り越え続けてきている人……とイメージしがちではないでしょうか。けれど、そういった先入観が働くのがよくないと思うんですね。実際、苦しい状況を乗り越えることができる人というのは、「大変だけど、なんとかなるだろう」という気楽さを持っている人、また、きつい時には自ら積極的に援助や助言を求めることができる人だと思います。さらに、どうしようもないと思う場面でも、希望を失わず、開き直れる人が強い心を持っている人と言えるのです。

このような強い心を持っている人の特徴の一つは、自己肯定感が高い人です。自己肯定感とは、根拠のない自信と言い換えてもいいでしょう。自己肯定感は非常にやっかいで、思春期になると、一度下がるのが当たり前です。というのも低学年の頃は、将来の夢はJリーガーなど、夢は必ず叶うものだと思っていますよね。けれど、思春期なるにつれて「レギュラーを取ることすら難しい」「Jリーガーなんて夢のまた夢」と、期待した通りに叶わないと気づき始め、自己肯定感もだんだん崩れていくわけです。つまり、万能感に溢れた子ども時代の錯覚から覚めて、「自分はたかが知れている」とつくづく実感するのです。そこから、いろいろな経験を重ねながら、諦めて受け入れることと、希望を持つことのバランスをとって、大人に変わっていくのです。

揺らいだ子どもの自信を褒めることで補うことが大切

 

自信には2種類あり、一つは先にあげた自己肯定感です。自己肯定感は「何かを成し遂げられるかはわからないけれど、自分はかけがえのない存在なんだ」と思える気持ちです。もう一つは「自分は物事を成し遂げることができるんだ」という自己効力感です。自己効力感は、生活の中で何かを達成できた事実そのもので高まっていくので、スポーツをやっている子どもたちは、自己効力感が育っていきやすいと言えるでしょう。

自己肯定感と自己効力感は切り離せないものであり、生きていく過程で、子どもの拠りどころになる大切なものです。しかし、思春期になると社会の現実と向き合う中で大きく揺らいでしまいます。ですので、大人は子どもの状況やタイミングを見ながら、褒めることを通して、自信を補うことが重要なのです。(⇒子どもに自信をつける褒め方

強い心を持っている人のもう一つの特徴は、ストレスマネジメントが上手い人といえるでしょう。ストレスマネジメントとは、ストレスを解消できる人ではなく、「ストレスを上手く乗り越えられる人」のこと。というのも、ストレスは、寝ている時でさえかかってくるものなので、簡単に解消することはできないからです。「ストレスを解消しなければ」と考えるのではなく、ストレスは乗り越えていけばいいのです。

強い心をつくるためにも日課や習慣が重要に

心が弱いと、どうしても不安にとらわれてしまいがちです。不安な気持ちは、気にすれば気にするほど増えていきますよね。というのも、人はある感覚に注意を向けると、その感覚が敏感になり、どんどん気になってしまうからです。不安な気持ちは、打ち消そうとせずに認めること。そして大事なのは「生活の中に日課を持つこと」や「自分なりの習慣を持つこと」です。日課や習慣を持っていれば、不安なことにとらわれてクヨクヨする時間が減るからです。ですので、辛い時ほど日課に打ち込こむこと。強い心をつくるというと、どうしても道徳的に捉えて、受け入れにくいと思う人もいるかもしれませんが、実は日課や習慣を持って規則正しい生活をすることが、強い心をつくることにつながるのです。

不適切な叱られ方(虐待も含めて)やトラウマ的な体験が重なると、不健康な心になってしまいます。いろいろ言いましたが、不健康な心ではなく、「どうにかなるという心」を育ててあげることが大事だと思います。