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アメリカ少年サッカー記6 家族総出のカップ戦遠征

夏休みは、サッカー大会に出場する絶好の時期です。沢山の大会が催されるので、息子のチームは取捨選択しながら出場する大会を決めます。今年は、夏休みの期間中に3つの大会に出場。今回は、その大会の一つ、スキーリゾートで行われた大会の様子をご紹介します。

チームは毎年欠かさずこの大会に出場するのですが、その理由は、リゾートに宿泊し、バケーションがてら参加したい、という希望から。また、多くの家庭は、他の兄弟姉妹がこの大会に出場するので、どうせなら、このチームの子も一緒に大会に出場させたい、という理由もあります。その代わり、2、3人のサッカーの子供を抱える家族は、大会期間中に大忙しです。「今日は5試合ある」などと言い、色んな会場を目まぐるしく回っています。その点、我が家は、息子の試合だけなので、試合のない時間に、アウトレットで買い物したり、食事を楽しみ、おまけのバケーションも楽しみます。

大会は、木曜から土曜までの3日間です。チームは初日に朝9時からと夕方からの2試合でした。息子は、最近、サッカーの活動が忙しすぎて、股関節を少々痛めていました。できれば、プレー時間を短くしたいのですが、チームの人数がギリギリで、サブが3人だけなので、交互に選手交代して休憩を挟みつつ、プレーを続けるしかありません。夫は、「得意のドリブルではなく、周りを良く見て周りを使う練習」、と息子にアドバイスし、なるべく足に負担のかからないプレーを目指します。順調に予選3試合を3勝し、大会最終日の準決勝に進出しました。

準決勝の相手は、カリフォルニアの強豪チーム。全国ランキングは100位以内、全国大会にも出場したチームとの待望の一戦でした。相手チームは170cm超えのガッチリした大柄な選手をトップに置く布陣だったので、フィジカルに強い守備の上手な選手をマンマークさせて、チームの得意な攻撃の形に持っていきます。息子は普段は両ウィングやセンターフォワードのポジションでプレーしますが、珍しく、ディフェンスのボランチに配置され、中盤でのパスカットや、ゲームを組み立てるプレーが見れました。絶好調の攻撃選手が得点を重ね、どうにか3−1で試合を終え、決勝戦を迎えました。

決勝戦は同日の夕方から。スキーリゾートは標高が2000mと高く、比較的涼しいのですが、それでも26,7度の気温と強い日差しの中での1日2試合は、かなりの負荷です。3日間で4試合を終え、足も痛い息子は、決勝前に既に体力がゼロでした。決勝の試合は、あまり走れない状態で、ゲームに入れずにいました。結局、1-1のまま延長戦を終え、PKにて敗戦。先日の別の大会に続き、このチームは2回連続で優勝を逃したのでした。

チーム解散した後、息子は「僕は何もできなかった」と泣いていました。ただただ抱きしめるだけでした。周りを見ると、号泣する子に、お兄ちゃんがそっと寄り添っていました。

こういう悔しい思いを経て、子供達は成長していくんじゃないかなぁと思います。「まずは、足が痛いのを治そうね。サッカーは少しお休みして。」という私のアドバイスは聞く耳を持たず、今日も、息子は一生懸命に練習してます。

「アメリカ発 少年サッカーの育成事情」https://utlogan.blog.fc2.com/ でも執筆中

WRITER PROFILE

近本 めぐみ
近本めぐみ

日米で色々な大学、研究所を渡り歩く理系研究者。現在はアメリカ在住、在米歴と息子のサッカー歴が8年のサカママ。サカママWEBでのコラムを通して、アメリカならではのサッカー育成の面白いところ、興味深いところを発信していきます。

★外部ブログ「アメリカ発少年サッカーの育成事情」でも執筆中

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