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【全国注目校FILE】立正大淞南高校(島根)「チームの為に何が出来るか」一丸となった攻撃的サッカーで勝利を目指す

[分類]私立
[所在地]島根県松江市
[設立]1961年
[部員]136人(2019年)
[2019年所属リーグ]
Aチーム/プリンスリーグ中国、Bチーム/県リーグ1部、Cチーム/県リーグ2部
[選手権最高戦績戦績]ベスト4(2010年度)

監督に聞く!求める選手像と指導理念
南 健司監督

入部条件は特になく、練習参加・見学は随時実施。選手個々のストロングポイントを最大化する育成と、チームの勝利の追求、両面を同時に進めている。C大阪DF松田陸、広島DF高橋壮也、福岡FW松田力など数多くのプロ選手を輩出しており、そのほとんどが高校入学までは全国的に無名の選手だったのも特徴。目の前の勝利へのこだわりが、その先の勝利と個々の成長につながる、という意識が徹底されており、『日々決戦』の厳しい練習にチーム一丸で取り組んでいる。

全国でも実績を残している攻撃サッカー

立正大淞南高校

選手権、インターハイとも出場回数は県内最多。2010年度には選手権でベスト4、2011年度、12年度、15年度にはインターハイでベスト4に入るなど、全国での実績も群を抜いている。長年にわたり、全員のハードワークと前線からのプレッシング、素早い攻守の切り替えからの連続攻撃で、何度もゴールに迫る攻撃的なスタイルを貫いている。

「チームの為に何が出来るか」誰もが勝利に向けて全力尽くす

立正大淞南高校

1993年に就任した南健司監督が25年以上、指揮を執っており、全国大会出場から上位進出へと、少しずつ実績を積み上げてきた。今年は3月の中国新人大会で準優勝し、4月に開幕したプリンスリーグ中国でも開幕から好調。5月開幕のインターハイ県予選では12年連続14回目の出場を目指している。

グラウンドのあちこちに掲げられている同校のスローガンは「常に自分に問え!チームの為に何が出来るか!」。選手全員が自分の置かれた立場の中で、チームのために戦うことができるのが最大の強みだ。日々の練習では厳しい争いが妥協なく繰り広げられているが、最終的に公式戦に出られない選手は一丸となってピッチ上の選手を応援するなど、誰もがチームの勝利に向けて全力を尽くす姿勢を貫いている。

多彩なキックで立正大湘南の攻撃を司る、チームの顔

山田真夏斗

MF 山田真夏斗(3年)
視野の広さと左右両足から繰り出す多彩なキックが持ち味で、大きなサイドチェンジや正確なラストパスで得点機を作り出す。ボールを持ってからのプレーは天才肌のゲームメーカーを思わせるが、パスがつながらなかった際の守備への切り替え、ハードワークも高水準。南健司監督も「格が違う」と評する、今年の立正大淞南の顔だ。

昨年も2年生ながら主力として活躍した。インターハイ予選決勝では0-1とリードされた後半終了間際に同点ミドルシュートを突き刺し、延長での逆転勝利に貢献。選手権予選決勝でも0-1とリードされた前半、素晴らしいパスを前線に送って同点ゴールをアシストし、やはり逆転勝利につなげた。勝負強さ、スケールの大きさで評価を高め、今年に入ってJ1クラブの練習にも参加している。

最終学年となり、「攻撃では得点、アシストで貢献したいし、守備もしっかりやりたい。すべてにおいて自分の基準を上げていきたい」と言葉に力を込める。立正大淞南の攻撃サッカーの中心として、周囲を輝かせつつ、自らも輝くプレーぶりに注目が集まる。

安定したチーム力で、更なる躍進を狙う

立正大淞南高校

昨年はインターハイと選手権で2勝ずつを挙げ、プリンスリーグ中国では2位だった。上記のMF山田真夏斗、俊敏な反応を生かしたセービングが光るGK豊田純平など昨年からの主力に加え、パワフルなドリブル突破が持ち味のMF片淵竜凰など、各ポジションに能力の高い選手がそろう。現時点で出場機会が少ない選手も遜色ない力を持っており、安定したチーム力と、試合展開によって変化させられる起用法につながっている。 

WRITER PROFILE

石倉 利英
1970年、島根県生まれ。94年にベースボール・マガジン社に入社し、週刊サッカーマガジン編集部に配属。サンフレッチェ広島、ジュビロ磐田、浦和レッズなどの各Jクラブのほか、ジーコ監督時代を中心に日本代表も担当。井原正巳、森島寛晃、秋田豊、名波浩の引退試合プログラムの編集も担当した。2009年に退社してフリーとなり、2011年に島根に帰郷。エル・ゴラッソ、J's GOALのガイナーレ鳥取担当記者、サンフレッチェ広島ファンクラブ誌「アシスト」の編集のほか、中国5県の高校サッカーを取材・撮影。サッカーマガジン、Number Webなどへの寄稿のほか、高校女子のソフトテニスなども定期的に取材している。