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信頼を育むコミュニケーション

「なんで出来ないの!!」

「なんで!!」

ついついお母さんなら言ってしまってる人も多いかもしれないこの言葉。
実はこれ過去に私が口ぐせだった言葉です。

こんにちは!
マザーズコーチングスクールの桐原圭子です^ ^
普段は大阪を中心に、子育て中のお母さんに「マザーズコーチング 」というコミュニケーションの講座を開催させていただいています。

現在20歳と18歳になる息子が2人。
彼らは幼少期からサッカーを始め現在も現役サッカー青年であり私も現役のサカママでもあります。

その息子たちが幼少期、練習や試合が終わっては
よその子の上手なプレイと比較したり、プレイ中のコミュニケーション不足などについて冒頭の言葉をよく言っていました。

そしてその言葉を言った後の記憶は決まって
子どもたちが黙ってしまったり、しょんぼりしたり。そんな表情が思い出され今でも胸がギュッと苦しくなります。

とはいえ当時は、なぜ自分の思いが伝わらないのだろう、なぜこんなに(子どものことを)応援しているのにわかってくれないのだろうとさえ思っていました。
それと同時に何一つ子どもにわかってもらえない私は母親としても失格だと自己肯定感ゼロのお母さんでした。

ハーバード大学の研究では
「子どもの将来のコミュニケーション能力は幼少期に大人とどんな関わりをしたのかでほとんど決まる」ということがわかっています。

その中でも子どもが最も影響を受ける人、それはやはりお母さんだと言われています。

言いかえるとお母さんの関わり方次第でコミュニケーションの土台ができるということにもなるわけです。

サッカーは言わずと知れた仲間とのコミュニケーションが必須のチームスポーツ。
もちろん仲間だけでなく指導者とのコミュニケーションも必要です。

ただコミュニケーションと聞くと
ついついこのように他者とのコミュニケーションを思い浮かべがちですが、
もう一つ忘れてはいけない大切なコミュニケーションが自分自身とのコミュニケーションです。
なぜなら、人が1日で一番多く会話をするのは自分自身でありどれだけ自分とどんな会話が出来たか
によって目標に向け行動出来たり日々変化し成長していくことができるからです。

この事を最近も感じたのが
少し前に米国で開かれた男子フィギュアスケートの四大陸選手権。
逆転優勝した宇野昌磨選手の下記の優勝コメントが自分自身とより良いコミュニケーションを取れていたことの良い例だなぁととても印象的でした。

『これまでは、信じるだったり攻めるだったり、色んな気持ちを試してはいたんですけど、今回の試合は、あの、信じるでも攻めるでもなく、自分は出来るんだと言い聞かせて、あとはなにも考えずに滑りました』

このように自分自身とコミュニケーションが出来て、自分を信頼することができると自分の可能性がぐーんと拡がるのではないかと思っています。

大切なのは
自分がどんな自分でも自分を信頼し大切に思えること。

サッカーでの応援や育児を通して母親としての自信もゼロ、子どもとの信頼関係もゼロだった私がコーチング(コミュニケーション)を学んで心から思えたことは、子どもを上下関係ではなく一人の大切な人として関わるということや思い通りにコントロールするのではないということでした。

そして何よりも、「大切な人を応援していく」ためには、母親である私自身がまずは自分のことを大切なんだと心から思えることだと気付きました。

そう考えてみると私の過去の口ぐせやコミュニケーションを振り返ると

子どもに自信を持って欲しいと願いつつ
自分の思い通りになることで自分を満たそうとしていたのかもしれません。
そして子どもはきっと母親である私の口ぐせに
さらに自信を失っていたのかもしれません。

なんで出来ないの?悔しくないの?と他人との優劣を比べて悔しかったのは本当は子どもではなく私だったのかもしれません。

この冬、次男は高校サッカー選手権の大阪府大会で優勝し全国大会に出場しました。
選手権メンバーには選ばれ全国大会で仲間と一緒に行進は出来たものの昨夏に大ケガをした息子は大会での試合への出場はおろかベンチにも入れず仲間のサポートで高校サッカーを終了しました。

頑張ってきた3年間の集大成。
過去の私ならまたきっとあの口ぐせを言っていたのかもしれません。

けれど選手発表の時に涙を流しながら悔しい気持ちと同時に、大切な仲間とチーム、ケガをしててもそれでもメンバーに選んでくれた指導者への感謝の言葉や仲間を全力で応援したいと言った息子の成長が心から嬉しく
母である私にとっても大切な人が大切に思うことを全力で応援しようと思うことができました。

そして卒部の時に息子が言ってくれた
「どんな時でも応援してくれて嬉しかった」と言う言葉からも「信頼を育むコミュニケーション」の大切さを実感することができました。

過去の口ぐせの私のままのコミュニケーションだったら?と思うとコミュニケーションを見直し大切な人を心から応援できるようになって本当に良かったなぁと思っています。

早くして!
なんで出来ないの!!

例えばもし普段よく言ってしまっている口ぐせがあるなら自分の口ぐせからコミュニケーションを見直してみるのもいいのかもしれません。

〇〇〇時までに出来るためにはどうしたらいいかな?
出来るためには次はどんなことができるかな?

口ぐせをどんな言葉に言い換えたら成長に向けての応援の言葉になるのかな?と考えてみるのも楽しいかもしれません。

「口ぐせを見直し変えてみる」

今日からでもすぐに取り組める「信頼を育むコミュニケーション」
子どもを応援するたくさんのお母さんにもぜひ試していただけたらなぁと思っています。

あなたの口ぐせはなんですか?

WRITER PROFILE

桐原 圭子

1972年1月25日生まれ、大阪府出身。 エステサロン経営、シングルマザー。息子2人(21歳・19歳)を見守り応援しながらサカママLIFEを満喫中。 現在はサロン経営の他、マザーズコーチング、トラストコーチングの個人向け開講や、企業向けに人材育成研修、1on1セッションなど研修講師としても活動中。