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【フィジカルトレーニング ~vol.10~】身体のキレを作る自主トレ

身体のキレを作る自主トレ

キレのあるプレー、キレのある動きに憧れる選手は多いことだろう。

身体のキレを作るのに効果的なのはジャンプ系のトレーニング!

キレのある身体を手に入れるためにも集中的に鍛えよう。

練習時間も多く作れる鍛錬期に、ジャンプ系のトレーニングに挑戦してもらいたい。よくプレーにおける身体の“キレ”がほしいという声を聞くが、それにはジャンプ系のトレーニングが最も効果的。むしろ、キレを手に入れるには、ジャンプするしかないと言っても過言ではないくらい。とにかく弾むことが一番。最近の高校生たちのプレーを見ていると、走る際にバタバタと走っている選手が多く見受けられる。地面に足全体がついてしまうようなベタベタとした走りでは、足が地面に接地したときに、力がきちんと伝わっていないため、ステップワークに俊敏性もなければ、相手を振り切ることもできない。それを改善するには、ジャンプ系のトレーニングを重ねて、身体のキレを養うこと。ケガ予防につながるストレッチも含めて、今回はジャンプ系のメニューを紹介。週2回からでいいので、この機会に取り組んでほしい。

身体の「キレ」を作る夏の強化メニュー

❶ 開脚ストレッチ

各箇所20回足を広げるだけ広げ、右・前・左と手をできるだけ前に伸ばす。テンポよく反動を利用しながら行う。ケガ予防にも◎。



❷ 股割り

20回×2セット片足を一度前に出して勢いをつけ、戻した反動を利用して、さらに大きく前へ踏み込む。これを左右交互にテンポよく行う。



❸ 片足のももあげ

各足10回×2セットテンポよく片膝を上へと上げる動きを繰り返す。両足の着地が同時になるように注意して行う。



❹ ハードルジャンプ

10台×2セット陸上のハードルもしくはミニハードルを等間隔に10台程度並べ、片足飛び、両足跳びの両方を行う。



❺ ケンケン

片足20歩×2セット片足ずつケンケンで20歩程度進む。プレー中はもちろん、ランニング時も片足で身体を支えることが多いため効果は絶大。



❻ ボックスジャンプ

20往復×2セットテンポよく両足を揃えてジャンプし、台の上に乗ったり、降りたりを繰り返す。ジャンプ力の強化に最適なトレーニング。


❼ バウンディング

10歩×3セット片足ずつ交互に前へとジャンプして進んで行く。接地の際は足裏全体で、跳ぶときは弾むように。スプリント強化に効果あり。

TRAINING1

開脚ストレッチ

各箇所20回

股関節とハムストリングの柔軟性を養うストレッチ。足をできるだけ開き、上半身を右、前、左と、テンポよく前傾させる。大事なのは広げた両足をしっかり伸ばしつつ、つま先が真上に向いた状態で行うこと。つま先が曲がっていると、効果が薄れるので注意。股関節の可動領域が広がるとともに、ケガ予防にもなるため、練習前には必ず取り入れたい。

TRAINING2

股割り

20回×2セット

片足(写真では右足)を前に蹴り出し、戻した反動を利用して、次の一歩で大きく前に踏み出す。重要なのは、前足の着地と後足の着地が同時になるようにタイミングを合わせること。背筋をしっかりと伸ばし、なるべく大きく足を前に開くこと。このトレーニングは、ステップワークやランニング時における足の運びのタイミングにもつながっていく。

TRAINING3

片足のもも上げ

各足10回×2セット

リズムを取りながら、片足の太ももを上げる動作を繰り返す。軸となる指示足が着地する瞬間に、もう一方の足の太ももが一番高い位置に到達するようにする(写真 2)。タイミングがずれてしまうと効果が得られないので注意。膝(太もも)は可能な限り、上げられるところまで上げ、軸足はなるべく曲がらないように着地することも心掛けよう。