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最高のチームをつくる大事な2つのキーワード

良い仲間、良いチームワークってどんなもの?
これはすべての人間関係に共通する重要なことです。8人のチーム、11人のチーム、監督やコーチとの関係、親子の関係、大人になれば会社の雰囲気、すべてにおいて大切なこと。

「のびのびプレーできる環境」
「自分の意見を言える環境」
「思い切って挑戦できる環境」

自分が成長するために必要な環境が整っているかどうかは、子どもたちの成長にとって大きな影響をもたらします。どんな環境でも自己主張ができ、様々なことに勇気を持って挑戦することができればそれに越したことはありませんが、子どもの頃からそれを実践することは容易なことではなく、すべての子にできるわけではありません。徐々に身につけていくものだと思います。
だからこそ、その環境づくりが大事なのです。

今回は「リアクション」と「フォロワーシップ」をキーワードに、チームの雰囲気、親子の関係を良くするために大切なことを書いていきます。サッカーをしていれば、失敗することは誰にでもあります。練習中の小さなミスから大事な試合での大きなミスまで。これに対して、チームメイトや監督・コーチがどんな言葉をかけるかで、ミスした子の次のプレーが変わることは言うまでもありません。
「何やってるんだよ!」、「何でそんなプレーもできないんだよ!!」と言われたらどうでしょう。嫌ですよね。気持ちも落ちるし、次のプレーの時も委縮してしまいます。逆に「惜しいなー!次は成功できるよ!」、「ナイスチャレンジだよ!頑張ろう!」と言われたら、今度は成功してやるぞ!という気持ちになりますよね。
同じ現象が起きても、かける言葉一つでそのあとの気持ちがまったく変わるのです。皆さんも経験したことありますよね。
ミスをした子の周りの人間のリアクション・言葉次第でその子の成長を伸ばすことも止めることもできてしまうのです。

そして、サッカーはコミュニケーションのスポーツです。チームとして一つの目標に向かうためにコミュニケーションは最も大切な要素で、必要不可欠です。育成年代からもっとたくさんのコミュニケーションがピッチ内外で生まれてほしいと思っています。そのために大切なこともやはりリアクション。チームの誰かが発した言葉に対して、チームメイトがしっかりと反応する。みんなの前で発言することは勇気が必要なことです。勇気を持って出してくれた声には、勇気を持って、大きな声で反応してほしいです。
もし自分が勇気を振りしぼって出した声に対して、周りの選手の反応が薄かったら、誰も反応してくれなかったら…。寂しいですよね。声も出したくなくなってしまいます。

僕はサッカーを通じて、全員がリーダーシップをとれるようになってほしいと願っています。ただ、子どもたちにはそれぞれの個性があります。特長があります。リーダーシップにも様々な形があると思っています。チームの先頭に立って引っ張る子もいれば、最後尾から冷静に見守る子もいるのです。ただ、一生懸命声を出している選手の気持ちを考え、思いやりの気持ちを持って行動することができれば、必然的に取るべき行動はわかるはずです。それがフォロワーシップだと思います。チームが良い方向にいくために、仲間が気持ちよくプレーできるために、我が子が心を開いてくれるために。

今からすぐにできることはたくさんあると思います。
普段の生活から、リアクションとフォロワーシップ、ぜひ意識してみてください。

WRITER PROFILE

野田恭平
1981年、神奈川県生まれ。サッカー親子講師。東京V、琉球、岐阜などでゴールキーパーとして活躍。現在は、全国のサッカー少年と保護者を対象に親子向けの親子イベントを開催し、「スポーツを通した人間育成」と「子どもの可能性を最大限に引き出す親のサポートの在り方」をテーマに講演活動を展開。また、JFAこころのプロジェクトのメンバーとして、「夢を持つことの大切さ」と「夢に向かって努力することの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行なっている。サッカー少年を育てるママの悩みに真剣に向き合い、絶大な信頼を得ている。