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聞き上手になるための3ステップ

こんにちは、メンタルトレーナーの清水です。
今、私の在籍する(株)リコレクトにはスポーツをする多くの小学生がメンタルトレーニングを受けに来てくれています。サッカーはもちろん、ゴルフ、野球、テニス、受験、など様々な競技のお客様がいらっしゃいます。私たちメンタルトレーナーはまずお子様が話をしやすい状況を作り出すことを心掛けお子様と接しています。

メンタルトレーニング後に「この子が自分のことをこんなに話すと思わなかった」そんな感想をいただくことが多いと感じます。今回はいちばん近くでお子様を見守るお母さまにお役立ていただけるよう、自分の話をしやすい状況の作り方、つまり「聞き上手」になるための3ステップをお伝えしていきます。

安心感がポイント

先日来てくださったお子様とお母さまは、どちらかというとお母さまがお悩みのようでした。
「困っているのはわかるけれど、私とサッカーの話はしたがらないんです。」何か力になりたいのにお子様が話したがらず、詳しい話が聞けないとお困りのようでした。

メンタルトレーナーがお子様に話を聞いていくうちにこんな話が出てきました。

「自分のことわかってくれないもん。」

そんな気持ちになり始めたのはずっと前からだと話してくれた彼は、

「サッカーのことを話してもこうしなさい!と言われる。自分でもわかっているけど、そういうことじゃなくて慰めてほしい。」

彼は自分の気持ちを吐き出した時に、ただ慰めてほしかったと言っていました。そんな経験が何回かあったため、話しても「こうしなさい!」と言われるから話したくなくなったとのことでした。

私たちメンタルトレーナーがご自身のことを話してもらう時に気を付けていることは、そこの気持ちをわかってくれるんだという安心感を生むこと。

誰しも「話してもわからないでしょ」と思っている人に悩みは話しづらいと思います。
まずは今の気持ちを理解するという行為行い、安心感を持ってもらうことが自分から進んで話をしてもらうには必要なことなのです。

聞き上手になるための3ステップ

ステップ①環境や状況を聞く質問

まずは答えやすい質問から投げていくことをお勧めします。

試合で負けて落ち込んでいるときに、「今日の試合は負けたんでしょ?」など傷ついているかもしれないなと感じるポイントは最初には触れないようにしています。

「今日のグラウンドはどんなところだった?」「相手はどんなチームだった?」「お弁当食べ時間はあった?」など、環境や状況を知っていく質問を投げていくと良いでしょう。
お子様が答えやすいこともありますが、お母さまも状況が把握できてきます。

ステップ②感情を聞く質問

次は少しステップアップ。
今日の試合で味わった感情を聞いてみましょう。
「今日の試合はどうだった?」「悔しかった?それとも楽しかった?」など感情の言葉を聞いてみることでさらに本人のことが把握できます。

以前にも書きましたが感情は今の自分の素直な気持ち。感情を聞く質問を投げかけていくことでお子様の本心が理解できるのです。

ステップ③感情に共感する

このステップ3が一番重要なポイントです。
素直な気持ちである感情を話してくれた時にどう反応するかで、話をしてくれるか、話したくなくなるかが決まることが多いです。

お子様「負けて悔しい」
お母さま「悔しがってないで次に切り替えなさい」

こんなやり取りをするとお子様は、「悔しがってはいけないんだ」という認識になり、気持ちをわかってくれないなという印象を持ちやすくなります。

こんな時に安心感を生む一つの方法が「共感すること」です。
お子様「負けて悔しい」
お母さま「そうだよね。悔しいよね」
このように、感情の言葉を理解し、復唱していくことで受け入れられている感が生まれます。

さらに「お母さんも昔、こんなことがあってすごく悔しい思いをしたことがあったよ」
このように、ご自身の体験したことを伝え、「その気持ちわかるよ」というメッセージを伝えることでより安心感を持って話をしてもらうことにつながります。

このように3ステップを踏むことで、自分のことを話しても否定されずにわかってくれるんだという気持ちになり、自分のことを話しやすくなっていきます。
このステップの後にアドバイスをしていくと、お子様は自分のことをわかってくれているうえでアドバイスをしてくれているという状態になり、よりアドバイスが効果的になっていくのです。

最近サッカーの話を嫌がるなという時期が来た時に、まずは安心感をポイントにコミュニケーションをとってみてください。