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第8回『私生活にも生かせる!? GKがプレーを実行するまでの6つのサイクル』

第8回『私生活にも生かせる!? GKがプレーを実行するまでの6つのサイクル』

皆様こんにちは! 元なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)でゴールキーパーコーチの秋山智美です。夏休みが終わったのにまだまだ暑い日が続いていますね。あと少しで涼しくなるので、乗り切りましょう!

今回のコラムは『GKのプレーサイクル』についてです。相手の得点を防ぐための正しいプレーの流れを身につけて、チームに貢献できるGKとしての技術を磨きましょう!

プレーを実行するまでの6つのサイクル

GKがプレーの実行を決めるまでには、いくつかすべきことがあるかと思います。私が教わったのは6つです。

それは、観る→状況把握→予測→判断→決断→プレーの実行です。

観る

こちらの“見る”ではありません。観察するほうの“観る”です。では、何を観るのか。ボールやゴール、味方や相手の位置だけでなく、ピッチ上のスペースや危険なところ…GKは観るものがたくさんあります。

状況把握

選手の位置やピッチを広く観ることによって、状況を把握することができます。相手が狙っているところはどこなのか、危険なエリアはどこなのか、ボールがあるところだけでなく、ないエリアや選手をどれだけ観て把握するかがとても大切です。

予測

観て、状況を把握することで「シュートをしてくるかもしれない」「相手はここを狙っているかもしれない」「クロスがくるかもしれない」「スルーパスを狙っているかもしれない」など、いろんな予測が生まれます。

判断

観て状況を把握することで予測が生まれ、自分がするべきプレーが何なのか、判断することができます。

決断→プレーの実行

自分が行うプレーを判断することができたら、いよいよ決断し、プレーへと移すことができます。

実は、シュートストップをするまでには数々のことをこなしているんですね。その結果がパフォーマンスにつながるので、最初の“観る”ことからすべての流れが大切です。このプレーサイクルを頭に入れておくと、プレーエリアが更に広くなるかと思います。

私のスクールの選手たちは小学4年生〜中学1年生までいます。選手たちにこの話を伝えてからは、選手たちの観る力が変わりました。その結果どうなると思いますか?

声が出せるようになるんです!! 声の意味がわからなかった選手たちが、このことを理解してからは声の出し方や伝え方、プレーアタックへの威力が変わっていき、本人たちもとても嬉しそうです!

このように、サイクルをたどって行動に移すということは、サッカーだけでなく私生活でも生かせると思うので、ぜひママさんもやってみてくださいね☆

WRITER PROFILE

秋山智美
秋山智美

2001年に本庄第一高等学校から田崎ペルーレFC(現TASAKIペルーレFC)でプレー。U-19日本代表として第一回アジア大会優勝を経験し世界大会にも出場。2006年には、なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)にも招集。同年に現役を引退し、2008年から尚美学園大学女子サッカー部のGKコーチ、2021年以降は東久留米総合高等学校女子サッカー部、十文字学園女子大学サッカー部のGKコーチとしても活動中。

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