メインコンテンツに移動
「ウォーターローディング」で脱水症と熱中症を予防しよう!

「ウォーターローディング」で脱水症と熱中症を予防しよう!

みなさんこんにちは! スポーツ看護師の金子会里です。前回に引き続き、暑い夏を乗り切るための対策のアップグレードとして、スポーツにおける正しい水分の摂り方についてお伝えしようと思います。

適切な水分補給は、飲むタイミングや摂取量が重要です! 正しく効果的に水分を摂る方法の一つとして、今回はトップアスリートも実践している「ウォーターローディング」をご紹介します。疲労回復やパフォーマンスアップの効果も期待できる「ウォーターローディング」を実践して、大人も子どもも暑い夏を乗り切りましょう!

ウォーターローディングとは?

ウォーター=水分・ローディング=充填(補給)

前もって体内の水分を十分に、計画的に補給していく水分補給法のこと。前日や試合(運動)前から実践することで脱水や熱中症の予防だけでなく、パフォーマンスアップの効果を期待できると言われています。

人の体からは常に水分が失われていて、水分をため込んでおくことはできないため、枯渇してから補充するのでは遅いのです。体内の水分やミネラルが不足してしまい、足がつってしまった! なんてことになっては大変ですね。試合中にベストなコンディションでいられるように、あらかじめ体を水分で満たしておいてあげることが大切です。

どのタイミングで水分を摂るとよいのか?

一度に大量の水分を摂るのではなく、前日からこまめに少しずつの量を摂るのが理想的。

たとえば次の日のお昼頃から試合があるならば、前日の夜からウォーターローディングを始めるのがお勧めです。子どもの場合はコップ1杯ほどの量を夕食後から就寝前までに飲めるといいですね。一回でいっきに飲むとお腹が痛くなってしまったりするので、少しずつ飲んでください。

当日の朝は、試合までにコップ2~3杯程度は摂取しておきたいところ。試合中も15~20分おきに少しずつ水分補給を忘れずに! そして、試合後も失われた水分をしっかり補給します。運動後の補給の理想は、失われた水分量の150%です。数字で見ると、思った以上の量! と感じる方が多いのではないでしょうか。

摂取する量は体重によって異なる

実際に摂取する量は体格や体重によってちがってくるのですが、運動前と運動後の体重減少が2%以下になるように水分摂取をするのが理想的と言われています。夏季は多量の発汗があり、就寝中にも水分は失われているので、ぜひ寝る前と起きた後の体重を比べてみてください。個人差はありますが0.5㎏~2㎏も変動することがあります。

※1日に必要な水分量/小学生の場合:【60~80ml×体重】

体重が40Kgの場合、1日で60ml×40Kg=2400mlもの水分が必要になります。そのうち食事に含まれる水分量が約1000ml程度と言われているため、1400mlもの水分を小分けにして摂取することが理想的ということになります。

摂取する水分はどんなものがいいか?

試合中や練習中は「水」しかダメな場合が多いですが、その他での運動時におけるウォーターローディングは「スポーツドリンク」がお勧めです。水分だけが補充され続けると、汗で失われたミネラル(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛)が補給できず、熱けいれんや足がつってしまうなどの原因になりかねません。水分や麦茶などで水分補給をする場合は、食事からミネラルを取り入れるようにしましょう。

また、スポーツドリンクは体内での滞在時間が長く、尿意を感じるまでの時間が長いという研究結果があり、就寝前の水分補給に適しているのだそう。夜は緑茶などのカフェイン入りの水分は避け、スポーツドリンクを1日の中でうまく取り入れていけるといいですね。

ジュニア期の運動時にはとくに注意が必要

「ウォーターローディング」はトップアスリートだけが実践するものではなく、成長発達の未熟なジュニア期の選手にこそ必要な対策です。

なぜなら子どもは・・・
▪体調を自覚しにくいため無理をしがちで、悪化してから気が付く。
▪背が大人よりも低いため、地面からの熱を受けやすい。
▪体内に保持する水分量に対して、体表面積が大きいため脱水になりやすい。
などの特性があります。

知っているのと知らないのでは大きな差が出るかもしれません。効果的な水分補給法を知って脱水症や熱中症を予防し、子どもも大人も暑いこの夏を元気に乗り切りましょう!

※本記事は、看護師としての経験や知識をもとに書かれているものです。

WRITER PROFILE

金子会里
金子会里

長男(小4)長女(中2)の母
長男のサッカーサポートや様々な救護現場で感じたリアルな想いを通して『誰もが安心安全に、笑顔で成長できる環境とは?』を考えるように。豊かなサッカーライフにつながる『気づき』を経験談など交えてお伝えしていきます。
看護師・保健師/認定スポーツ救護ナース/スポーツ救命ライセンス講習インストラクター/他