食が細い子の試合当日の朝ごはんは一工夫!子どもが食事を楽しめる方法とは?
みなさまこんにちは。4月になり新生活が始まりましたね。新しいチームやカテゴリーに進まれた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。今回のコラムは、食が細くとくに朝ごはんを食べるのが苦手だった息子の少年団時代の朝の様子をお見せしながら、どんな工夫をしていたかお話しさせていただきたいと思います。
試合の日の朝は早い!
少年団に入り4年生になると試合も多くなり、平日起きる時間の頃にはもう家を出発しなければいけないということが増えました。学校の日は登校の1時間前くらいに起き、すぐには食が進まないので準備をして、習い事の練習や自主学習などを済ませて朝ごはんというのが日課でした。
しかし、出発が早い試合の日などは、そうゆっくりはしていられません。移動時間が長いと朝ごはんは車の中でということもありました。
移動中に食べる朝ごはんはミニサイズ!
お昼ご飯で用意するような大きなおにぎりやお弁当、具沢山のサンドイッチは見た目からこんなに食べられないと弱気の言葉。「少しでいいよ。ひとくちでもいいから食べてごらん」と言ってもなかなか進まない。
そんなときに用意したのがミニサイズ! おにぎり、サンドイッチ、フルーツなどなんでも小さめサイズにしてみました。パクッと食べられるひとくちサイズ。大きなおにぎりは見ただけでこれを全部食べるのかと気が重くなりがちですが、いつものおにぎりやサンドイッチを5個くらいに分けて用意したら2個3個と食べたのです。移動中に、もう3つ食べたよと後部座席から元気な声が聞こえてきたのを今でも鮮明に覚えています。
朝ごはんの大切さを子どもに認識させることが大切
子どもも食べなければいけないことは分かっています。そうしないと試合で十分に走れないことも。ただ、食べることが苦手な子にとってはお腹が空いていない状態で食べることは苦しいことでもあります。栄養士をしていますので、食の好みや食べられる量などが子どもによってさまざまなことは日々感じていますし、それは個性でもあります。
しかし食べなければいけないときがあるのです。食トレという言葉もありますし、運動量が多い子にとってとくに必要な栄養素はもちろんあります。しかし、栄養士として小学生の間は、食事は楽しい時間と思ってもらいたいと常日頃から思っています。食べることが得意ではない子には尚更です。
栄養士としての考えと母親としての想い
栄養士の経験から栄養相談でもよくあるのですが、離乳食の頃から積極的にいろいろなものを食べたがらない。食べる量も少ない。レトルトやコンビニ、お惣菜、栄養補助食品なども好きではない。という、ママ泣かせの子は少なくありません。息子もその1人でした。
そして、好きだからと同じものを続けて食べさせてしまうと飽きて食べなくなってしまうかなと考えるママさんも多いと思います。しかし、なかには同じものを食べるということに安心を感じる子もいます。
いろいろとトライするのはゆっくり朝ごはんが食べられるときや、本人が食べてみたいと言ったときにぜひ希望を叶えてあげてください。息子も少年団の頃、バナナ半分で午前中の試合を2試合こなすということもありました。それでは足りないことは分かっていましたが、低血糖の症状などが出ないことを十分に見守りながら、食べないとどうパフォーマンスに影響するのかという経験も必要と思い、そのまま試合を見届けたこともあります。力が出なかったし走れなかったと感じたようでした。
食が細いスポーツ少年少女向けの栄養相談でよくお話しさせていただくこと
➀“食べることは楽しいこと”という認識を日頃から意識
➁おにぎりやサンドイッチの具材にタンパク質を意識する。
缶詰や鰹節はさっと使える貴重なタンパク質。ぜひフル活用してほしいおすすめ食材です。
③カステラやシフォンケーキはたまごをたっぷり使っているので、甘いものが好きなお子様にはおすすめ
④好きなおかずを細かくしてご飯に混ぜ込む
⑤食べないことで起こる体のしくみをしっかりと理解させる
⑤はお子様が小さいと難しいかとは思いますが、お腹が空くとパワーが出ないよと簡単なお話からぜひ親子でしてみてください!
簡単な意識の変化から、子どもが食事を楽しめるようにしよう!
現在高校生の息子、やはり朝ごはんは積極的ではありません。朝の様子はというと…トースト、ゆで卵、フルーツ、グラノーラ、ヨーグルトと、もう何年もこのメンバーです。グラノーラには糖質、タンパク質、食物繊維がプラスされることを意識します。
変わらないのがいいのです。いつもの朝ごはん。それを割と時間をかけて食べます。小学生の成長期のお子様でも一回の食事で必要な栄養素を満たすのは難しいです。必要な栄養摂取を1日のトータル、もしくは2日3日で摂るように心がけてみてください。気負いせずに、日々の中でいろいろな食材を取り入れる意識を持つことを、親だけでなく子どもも持てるのが理想です。
今回は息子の経験から食の細い子のお話をさせていただきました。また別の機会でトレーニング後の補食や練習で遅くなった日のメニューなどもお話しさせていただきたいと思います。プレーが始まる笛が鳴り、準備ができた体で子どもの笑顔が見られることがサカママの私たちにとって一番嬉しいときかもしれませんね!!