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知っていますか?足の爪が与えるスポーツへの影響

知っていますか?足の爪が与えるスポーツへの影響

トラブルフットケアマスターとして足のトラブル・ケアを行っている黒田恵美さんによる連載がスタートします!第一回目のテーマは「知っていますか?足の爪の大切な役割とスポーツへの影響」。つい切り忘れてしまう足の爪。手入れなども軽視をされがちな足の爪が与えるスポーツへの影響とケアについてお伝えします。

知ってもらいたい子どもたちの「足のトラブルとケア」について

みなさん、はじめまして。フットケアのスペシャリスト「トラブルフットケアマスター」代表の黒田恵美です。
トラブルフットケアマスターとは、その名のとおり、巻き爪や変形爪を中心にフットケアについてお任せいただける技術を持ったフットケアの専門家です。

フットケアに携わっていると、スポーツを通して起こる足のトラブルに自然と関わることが多くなります。そのような現代の子どもの足の状態やフットケアの重要性をひとりでも多くの方に知っていただきたいと思い、この度コラムを書かせて頂くことになりました。

足の爪の役割とは??

突然ですが、最近お子さまの足の爪がどんな状態なのかご存知ですか?足の爪は体の中ではとても小さなパーツなのでついつい切り忘れたり、見逃したりしがちな部分です。ところが、足の爪はとても重要な役割を果たしている大切な場所なのです。

では足の爪は、どのような役割をしているのかを見ていきましょう!
①指を保護する
②指の力を強くする
③指の触覚を鋭くする
④指の動きのバランスを取る
などといった役割があります。

手や足の指先の先端には骨がありません。なので、爪が骨の役割を果たしてくれています。手の爪がないと上手く指先を使うことができません。細かいものを持ったり、つまんだりもできなくなります。

スポーツのパフォーマンスに影響する"足爪の形"

「まったく爪がないひとなんて稀じゃないですか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は深爪にしてしまっている場合も爪がないのと同じくらいパフォーマンスに影響が出たりするのです!

手指の爪のお話になりますが、例えば野球のピッチャーの場合は"爪を切り過ぎて深爪になっている場合"と"きちんと指先まで爪がある場合"では投球速度に明らかな差が出るほどです。

保育園や小学生のお子様を持つママさん・パパさんは、一度お子さまの爪を確認してみてください!中学生・高校生は自分でも確認してみましょう!

足の爪を正しく切っていますか?

足の爪を正しく切っていますか?

このように深く丸くカットした爪になっている場合は下記の「深爪が及ぼす影響」のとおり、力が分散されて足先まで力が入らないという現象が起こってしまいます。

深爪が及ぼす影響

深爪が及ぼす影響

爪は歩く時や走る時、体を支えるためにバランスを取る時などに地面からの反力である、床反力(ゆかはんりょく)を受け止めてくれます。それが、深爪にすることで、爪で床反力を受け止めることができずに力が逃げてしまいます。また、バランスも取りづらくなります。普段の生活の中では、崩れているバランスを支えようと無意識に別の場所に負荷をかけて支えていますので、特に気になる方はいないかもしれません。

特にスポーツでは気にしたいバランスへの影響

普段の生活ではそれほど気にならないバランスの崩れも、スポーツをするみなさんには気にして欲しいところなのです。

例えば微妙な足のバランスが大きく影響する繊細なスポーツなどではその影響が顕著に出てきます。ゴルフで言うとグリーン上でカップにボールを入れる、特にバランスと集中力が必要なパターをする時などは爪を切り過ぎてしまうことでバランスが取りづらくなり、いつも出来ていたプレーができなかったりします。

アーチェリーなども安定して弓を引くために土台(足腰)がしっかりしている必要があるため、足の爪先まで関わってきます。爪の形をきちんと整えていないことでパフォーマンスに影響が出てくる可能性があります。

そうして、みなさんがされているサッカーは何よりも足と爪が大事ですよね。深爪にすることでバランスが取れないだけではなく、痛みの原因となる陥入爪や巻き爪にもなりやすくなります。サッカーは足が命!その足に痛みがあっては良いプレーができません。

足の爪の正しい切り方を覚えよう!

それでは、どのような爪の形が良いのでしょうか。ここでは、足爪の理想の形についてご説明します。

足の爪はスクエアオフ

足の爪は手と違ってスクエアオフと言われる四角くて少しだけ角を落とした形に整えるようにしましょう!また、指の先と同じくらいの長さを保ちましょう!

深足の爪はスクエアオフ

手の爪も足の爪もそうですが、爪は三層構造になっています。そして、爪には若干のカーブがついています。乾燥している爪を爪切りでバチバチ切ってしまうと反動で三層が分かれてしまい、二枚爪になってしまうことがあります。

爪を整えるのは爪ヤスリが最適

爪を整える際は爪ヤスリで削るのが1番良いと言われていますが、子供達が最初から爪ヤスリで整えるのはなかなか大変な作業になります。では子ども達の爪のカットはどうすれば良いか?お家で切るときは爪切りを使って端からカーブに沿って少しずつカットをしましょう。

爪を保湿する

また爪もしっかり保湿しましょう!爪だけではなく足全体ですが、とても乾燥しやすいところになります。爪が乾燥していると切る際も特に二枚爪になりやすかったり、巻き爪にもなりやすかったりします。

爪や足のトラブルは保湿をすることによって80%は解消されるそうなので、爪にトラブルが起こる前にまずは化粧水やハンドクリーム、キューティクルオイルなどで保湿をしてみて下さい。

今回は見落としがちな足の爪が与える影響とケア方法についてのお話をしましたが、いかがでしたでしょうか。各ご家庭で改めてお子さんの足の爪を親子で見ていただけるきっかになれば嬉しいです。

WRITER PROFILE

ライター黒田 恵美
黒田 恵美

株式会社Fintにてフットケアの施術者でもあり、トラブルフットケアマスター育成スクール、巻き爪・変形爪の専門店「爪の病院屋さん」の経営。アスリートや高齢者の方々へのフットケアなども行っている。
私生活では、高1長女、中1長男、小3次女の3人のママ。
怪我で悩むアスリートのために足爪を守り、パフォーマンスの向上ができるようにお手伝いをしています!