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「今」に集中するために必要なことは?

こんにちは!元女子サッカー選手の吉野有香です。
12月ということで、来年のことだったり、進路のことを考えているサカママさん、サッカーキッズも多いのではないでしょうか。でも、先のことばかり考えてしまって、「今」がおざなりになってしまったりしていませんか? 今回は、将来のことを考えながらも、「今」に集中することの大切さや、「今」に集中する方法を書いていきたいと思います。

「今」に集中するためには、自分の感情を観察することが必要

毎年この時期になると、1年の振り返りをしたりしますよね。頭の中に浮かぶのは、楽しかったことでしょうか? それとも失敗したことでしょうか? ついネガティブな方に意識が向いてしまうという人もいるかもしれませんが、きっと今年も楽しかったことや、成功体験などもたくさんあったと思います。そういった一つ一つの経験が今に繋がっていることを振り返ってみてください。あの時の成功や失敗、その一つ一つが今の自分を作り上げています。
過去と現在は良くも悪くも繋がっていることが感じ取りやすいですから、過去から今に意識を向けることはさほど難しくないと思います。難しいのは、未来を考えた時に生まれる感情の対処法です。未来に不安を抱いた時に、意識をどう「今」に変えて集中していけばいいのでしょうか。

そもそも未来に不安を抱くこと自体は悪いことではありません。未来への不安は、言い換えれば未来への希望でもあります。希望と不安はいつも隣り合わせです。希望を持てるからこそ、その裏側に不安が生まれることをまず理解しておきましょう。
そして、不安な感情が心に芽生えても、その不安にのまれてしまわないようにするために自分の感情を観察する習慣をつけてみてください。「あー、今わたし、不安に思っているな」そのくらい俯瞰してみられるようになれば、少しは楽になると思います。そしてその不安の根源には何があるのか? そこをよく深掘りしてあげてください。

私はアスリートや経営者にメンタルコーチングをさせていただくこともあるのですが、そういった方たちでも未来への不安に対する悩みを持っています。トップアスリートでも、意識的に不安という言葉を選ばないようにしている人はいるかもしれませんが、未来への不安やモヤモヤがないと言い切れる人はほぼいないと思います。

どんな人でも未来に対して何かしら不安を抱くものです。その不安をどんな行動に変えていくか、どんな「今」を選ぶか。出来事への感じ方は人それぞれですが、捉え方も人それぞれです。自分がどんな未来を望んでいるのか、それに対して今をどう過ごすのか、ぜひ親子で考えてみてください。その心に芽生えた感情の根源を、ぜひこの年末年始は考えてみてほしいと思います。
「今」に集中するためには、まずは自分の感情をよく観察することです。それができるようになると、サッカーでも日常でもメンタルコントロールが少しづつできるようになってきて、新たな世界が見えてくると思いますよ。

WRITER PROFILE

吉野有香
吉野有香

元なでしこリーガー(女子サッカー選手)

愛知県出身。常盤木学園で全国大会優勝を経験後、なでしこリーグのクラブに加入。引退後に起業し、サッカー指導者やメンタルコーチ、解説MCなど、全国で広く活動している。
現在は株式会社ゆかサルを設立。京丹後市に女子サッカークラブを立ち上げ、まちおこしとサッカーを掛け合わせたプロジェクトを発足。同時に女子アスリートのキャリア支援なども行っている。

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