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【睡眠×冬】冬なかなか起きられないのは●●のせい?!冬の睡眠の3つのポイント

みなさんこんにちは!
スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行っている、スリープトレーナーのヒラノマリです。

日に日に寒さが増して、布団から出るのが辛いシーズンになってきましたね。この時期は日照時間が減って睡眠ホルモンが分泌されにくくなったり、冬休みや年末年始で夜更かしが増えたりと、実は睡眠が乱れやすく、睡眠のお悩みが増えるシーズンでもあります。そこで今回は、冬ならではの睡眠のポイントをお伝えします。

冬なかなか起きられない原因は、セロトニン不足!

 

冬は日照時間が減って、日を浴びる時間も減ります(夏至と冬至では、約5時間も日照時間が違うという報告も!)。
日照時間が短くなると、覚醒を促進したり、感情をコントロールする役割のあるセロトニン(通称・幸せホルモン)の分泌が減少してしまいます。そうすると、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌も変化し、脳の機能が低下したり、体内時計が狂ってしまい、朝の目覚めが悪くなりやすいと言われています。

このセロトニンは、睡眠だけでなく心の健康を保つにも大切なホルモンです。セロトニンが不足しやすい冬は、冬季うつが増えるとも言われています。とくにここ1~2年はコロナウイルスの影響で外出の機会が減り、オンライン授業などで学校に行く機会も減ったことで、気分が落ち込んだり、不安感が増したというお子さんも多いようです。セロトニンはお子さんにとっても重要と言えるでしょう。

冬の睡眠の3つのポイント

それではどういったことに気を付ければ、セロトニンをきちんと分泌し、正常に体内時計を動かして睡眠の質を上げ、心身ともに健康な冬を過ごすことができるのでしょうか。そのポイントをお伝えします。

①ウォーキングやスーパーへの買い出しは午前中にする

 

ウォーキングやスーパーへの買出しに行くなら午前中がおすすめです!
午前中に日光を浴びることで体内時計がリセットされ、セロトニンの分泌を促すことができます。ステイホームの時間が増え、活動量が減ると、1日の深部体温(脳や内臓の温度)のメリハリが通常よりつきにくくなってしまい、頭がぼーっとしたり、身体が目覚めるスイッチが入りにくくなりますが、ウォーキングなどの軽い運動を午前中にすることによって深部体温を上げることができるので、脳や身体を目覚めさせることができます。

また、セロトニンの分泌だけでなく、私たちの身体は朝の光を浴びて14~16時間後に眠気のホルモンであるメラトニンを分泌するしくみになっています。朝の日光浴は夜熟睡するための準備にもなるので、質の良い睡眠をとるためにも、朝の行動を見直してみましょう。

尚、セロトニンはウォーキングやランニングなどの規則的なリズム運動によっても分泌が促されることがわかっており、リズム運動をしてから2時間で活性化されると言われています。2時間おきにウォーキングをすることは難しいですが、咀嚼(よく噛むこと)もリズム運動に入るので、食事のときによく咀嚼するというのもセロトニンを活性化させる大切なポイントになりますよ。

②起床時間をずらさない

 

冬休みに入ると、学校があるときよりも朝寝坊をしたい気持ちにもなりますが、ここはぐっと我慢して起床時間をずらさずに普段と同じ時刻に起きるようにしましょう。その方が体内時計がズレにくく、学校がはじまったときの生活も楽になります。

当たり前のような話ですが、起床時間の固定はお子さんにとっては非常に大切です。コロナの影響で休校やオンラインの授業が続いた際、『息子が受験生で学校がないからと夜遅くまで勉強していたら、朝起きられなくなり、学校が再開しても学校に行けなくなってしまった』、『生活リズムが乱れたことをきっかけに気持ちが塞ぎこみ、外に出たがらなくなった』といった、朝起きられないことがきっかけで様々な弊害が生じてしまったという内容の相談が私のもとにも増えました。

体内時計は、そのリズムに従って体温を上げたり、ホルモンの分泌を増やしたりと様々な生体リズムの調整をする重要な役割を担っており、セロトニンの分泌のタイミングや量、自律神経や免疫の働きにも密接に関係しています。

睡眠のためだけでなく、心身の健康を維持するためにも朝の起床時間は普段とずらさず、固定するようにしましょう。年末年始テレビを見ていて夜更かししてしまった!という場合でも、起床時間は遅らせずにいつもと同じ時間に起き、早めに就寝するか短時間のお昼寝で乗り切る方が身体に負担がかかりにくいです。

③腹時計を固定させる

 

お腹が鳴ると『腹時計が鳴った』と表現することがありますよね。それは胃腸にも『体内時計』が存在するからです。
体内時計の親時計は、脳の視床下部のいちばん深い脳底にある『視交叉上核』にありますが、体内時計は脳内だけでなく、あらゆる細胞に子時計があり、リズムを刻んでいます。

とくに胃腸は『第2の体内時計』とも呼ばれているほど、私たちの生体リズムに重要な役割を果たしています。そこで大切になるのが、食事の時間を固定させることです。
学校があると給食の時間が決められていたりして、食事時間が固定されているかと思いますが、冬休みなどの長期休暇は食事時間が乱れやすいもの。毎食の食事の準備は、サカママの皆さんもなかなか大変なことだと思いますが、デリバリーや出来合いのお惣菜などもうまく活用しながら、無理のない範囲で三食を決まった時間に摂ることを意識してみてくださいね。

WRITER PROFILE

ヒラノマリ
ヒラノマリ

『スポーツ×睡眠』をコンセプトにした日本で唯一のアスリート専門の睡眠のパーソナルトレーナー、『スリープトレーナー』としてプロ野球選手、Jリーガー、五輪代表選手など、多くのプロアスリートの睡眠をサポート。大のサッカー好きでスタジアムに足を運ぶことも。睡眠健康指導士、アスリートフードマイスター2級などを保持。
テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

https://expartner.co.jp/talent/hirano-mari/