【睡眠×暑さ対策】Jクラブでも実践!身体のほてりは○○を冷やそう!
みなさんこんにちは!
【スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行っている、スリープトレーナーのヒラノマリです。
最近選手からの相談でも多いのが、『身体がほてって眠れない』というお悩み。
とくに屋外の競技の選手は、練習や試合中の熱が身体にこもり、それが夜になっても抜けずに寝つきが悪くなってしまったり、睡眠の質が下がってしまうことも。
前回の『【睡眠×熱帯夜】ぐっすりをつくる、正しいエアコンの使い方とは?』は、身体の外側から「涼」を求める方法でしたが、今回は身体の内側から「涼」を得る方法をご紹介します。
深部体温を下げることで、熱中症対策にも!
私たちの身体は、深部体温(脳や内臓の温度)が下がることで入眠するメカニズムになっており、質の良い睡眠をとるためにはこの深部体温をスムーズに下げてあげることがポイントになります。
しかし、炎天下での運動後などは、この深部体温が上がりすぎてしまいます。さらに、エアコンがついていない湿気が多い環境下などでは汗の蒸発が不十分な状態になり、体内の熱がうまく放出されません。その結果、深部体温が下がらない状態になってしまい寝つきが悪くなってしまうほか、就寝中に熱中症の症状を引き起こしてしまうこともあります。
では、夏場でもしっかり深部体温を下げるためには、どうすればいいのでしょうか。
そのためのポイントをいくつかお伝えします!
①湯船にしっかり浸かる
湯船に浸かると体温が上がってしまうのでは…?と思ってしまいますが、実はその逆。
深部体温は、一度上がると急降下するメカニズムがあり、夏場でもしっかりと湯船に浸かることで深部体温が上がり、結果としてシャワー浴や水風呂より体温を下げることができます。40℃の少しぬるく感じる温度で15分程度浸かるのがポイント。最近は、夏用に様々な入浴剤も出ているので上手に活用してみるのもおすすめです。
②手のひら、ほっぺ、足の裏を冷やす
手のひら、ほっぺ、足の裏の3か所には、AVA血管(動静脈吻合/どうじょうみゃくふんごう:Arteriovenous Anastomosesの略)という、栄養や酸素は運んでいない、体温調整が専門の特殊な血管があります。
AVA血管は太さが毛細血管の10倍もあり、快適な温度より暑ければ血管を開き、寒ければ血管を閉じることで、私たちの体温をコントロールしています。このAVA血管のある場所、手のひら、ほっぺ、足の裏を就寝前に冷やすことで、効率よく深部体温を下げることができます。
専用の冷却グッズも販売されていますが、薄手のハンカチで巻いた保冷剤で手のひらや足の裏を冷やすと、炎天下で運動をした日でも熱が逃げやすくなり、寝つきやすい状態にすることができます。
AVA血管と深部体温の関係は、スタンフォード大学の研究などでも明らかになっており、近年は熱中症予防にも応用されていて、Jリーグのクラブチームでも選手がハーフタイム中に氷水を入れた洗面器で手のひらを冷やして熱中症予防やパフォーマンスアップに役立てています。
【番外編】屋外では冷たいペットボトルで手のひら冷却をしよう!
ご自宅の場合は保冷剤が使えますが、サッカーの試合など屋外の場合は解けてしまったり、うまく使えないこともありますよね。そのようなときに代用できるのが、冷やしたペットボトル!冷やしたペットボトルを手に持って、手のひらを冷却するだけでも効果が期待できます。
暑い日は、冷たいペットボトルを手に持って歩くと、そうでないときと汗の出方が全然違いますよ。(私も夏場はあえて手に冷たいペットボトルも持って、熱中症予防をしています!)
いかがでしたでしょうか?
首や足の付け根を冷やすというのは聞いたことがあっても、手のひらやほっぺというのは意外だったのではないでしょうか。ぜひ今夜から試してみてくださいね!