イギリスサッカー便り【フィジカル差に負けないために】
みなさん、こんにちは!
もうすっかり寒くなり、紅葉も見頃を迎えているイギリスです。
2020-21シーズンが開幕し、1ヶ月が経ちました。ヨーロッパでは、新型コロナウィルスの感染が再び急速に拡大していて、ここイギリスでも感染状況に応じた地域での規制が導入されることになりました。サッカーの活動にも影響が出てくるのではないかと心配です。
いろんな風邪なども流行ってくる時期。体調管理には十分気をつけていきたいと思っています。
勝ち好きになろう
U13~15の中学生年代は、一番身体の成長がみられる時。ですが、この時期の子供の成長、発達は非常に個人差が大きいのも事実。
U15の長男は、身長はもうとっくに追い越され、180センチ弱になりました。それでもチームの中では高くもなく低くもなく平均的・・・という感じですが、体重はかなり軽い方。ディフェンダーの長男ですから、当たり負けしない体にするため、普段から上半身の筋力アップを重点的に行っているようです。
U13の次男は、まだまだ成長期はこれから。U14の所属チームでは、昨シーズン以上にまわりとの体格差が大きく感じられるようになってしまいました。そうなってくると、やはり心配なのが怪我。日曜リーグの開幕戦で、相手ディフェンダーの激しいタックルを受け、靭帯を痛めてしまい、いきなりの戦線離脱を余儀なくされることになってしまいました。
そんなアクシデントもあったシーズンスタートでしたが、今シーズンは特に”フィジカル差”との闘いも課題になってきます。
シーズンが始まる前、息子たちとこれから始まるシーズン1年間の目標について話す機会をもちました。それぞれ自分なりに頑張りたいこと、チャレンジしたいこと、目標など掲げていましたが、”フィジカル差”についても話しました。
体格差、フィジカル差があるのは仕方がないこと。試合中、この選手のスピード、パワーにはどうやっても勝てないと思う瞬間が来ることもあるかもしれない。今シーズンはもしかしたら今まで以上に、そんな壁にぶつかることが出てくるかもしれない。
人一倍負けず嫌いな次男ですが、”負けず嫌い”という言葉は「負ける」と「嫌い」というネガティブな言葉が2つも重なった言葉。それをポジティブな言葉で言い換えたらどうなる?と問いかけると、
”勝ち好き”
どうしても勝てない相手に負けず嫌いになるのではなく、勝ち好きになる・・・。
勝てないこと、負けてしまうことにフォーカスするのではなく、どうやったらそんな強くてデカくて速い相手に勝てるようになるかを考えるのはどう?
そんな話をゆっくりしました。
先日のトレーニングで、まさしくデカく速くフィジカルでごりごりくるような選手と一緒だった息子。練習のあと、「フィジカルコンタクトを多くしたら無駄な怪我をしそうやと思ったから、ボールを早めに離して、コンビネーションプレーを多くしようと意識してやった。より少ないタッチ数で、正確に、スピードを生かしたプレーを心がけてやった」という発言が。息子なりにどうやったら勝てるかを自分で考えてやっているんだなぁと嬉しく思った瞬間でした。
進化の歴史が違う
元々農耕民族であった日本人と狩猟民族であった欧米人。前屈みの姿勢での作業が多かった日本人は前側の筋肉が、パワーを出すために体幹を意識して後ろ体重になることが多かった欧米人は背面の筋肉が発達した、と言われています。日本人は、前の筋肉が発達するので肩が前に出やすく、猫背になりやすいんだそうです。一方、欧米人は後ろの筋肉が発達しやすいので、太もも裏やお尻などアクセルとなる部分の筋肉が発達するんだそう。なので、日本人と欧米人では発達する筋肉の場所が異なるため、体格差があるのは自然なことなのです。
協調性を好む日本人と、自己主張を前面に出す欧米人。そんな性格の違いも、この進化の歴史的背景の違いからも生まれているのではないかと思います。
もちろん、少しでも体を大きく強くするために、食事、睡眠、ストレッチなどなど、自分たちでできることはしっかりやる。だけど、フィジカルの差を言い訳にするのではなく、そんな中でどうやったらうまくいくかを考え、チャレンジしていくことが大事なんじゃないかなと思います。
シーズンはまだ始まったばかりです。
テーマは勝ち好き。
たくさんチャレンジして、失敗もして、いろんな経験をして、自分たちにできることを自分たちなりに考え、楽しみながら頑張って欲しいなぁと思います。そしてそんな息子たちを引き続きサポートできるサカママライフを楽しみたいと思います。