やる気と潜在能力を引き出す、「言葉がけ術!!Ⅲ」
やる気と潜在能力を引き出す、「言葉がけ術!!Ⅲ」
皆さまこんにちは!
サッカーコーチ・企業研修・経営コンサルタントの丸山寛之です。
皆様いかがおすごしでしょうか?
大会も様子を見ながらですが開始され、各カテゴリーの最高学年の選手においては
卒業前に思い出に残る試合ができましたでしょうか?
私の周りでは完全に戻ったわけではありませんが、
リーグ戦が始まり、あっという間に敗退してしまったチーム
なんとか中央大会の切符を勝ち取ったチーム等様々ですが、
結果はどうあれ、一生懸命ボールを追いかけプレイしている姿はとても感動的な光景でした。
さて、先月は言葉がけのメカニズム、ただ褒めるだけでは人は伸びない、
ということで褒めてから改善ポイントをいうという言葉がけのお話でした。
今月は、そうは言っても、そもそも褒める言葉が出てこない
という方向けに今回はどのようにして「褒めること」を見つけるのか?
というお話をいたします。
「頑張れ!」、「行け~!」、「負けるな~!」、「打て~!」というような自分がやってほしいことを
口にしている人が圧倒的に多いと思います。
ダメではありませんが、声がけにはなっていません。
「褒める」ということはいわゆる「承認」と言い換えてもいいと思います。
つまり「認める」ということです。
もっとも簡単なのは「いいね!」です。
言葉が出てこない方はとにかく「いいね~!」を連発してみてください。
何しても「いいね!」です。ミスしても「いいね!」です。
えっ、と思うかもしれませんが
やってみると気づくことがあります
いいことをして「いいね!」は当たり前なので気にならないと思います。
ミスをしたことに対して「いいね!」は違和感を抱く方は多いのではないでしょうか?
「シュートミス」→「いいね!」
「パスミス」→「いいね!」
「ドリブルとられる」→「いいね!」
でもよく考えるとこれらはすべて「ナイス、トライ!」ではないでしょうか?
すべてうまくいくシュートやパスやドリブルができる選手はこの世にはいません。
シュートやパス、ドリブルの成功率100%の選手など見たことありますか?
見たことないですよね。
どんなにスーパープレイヤーだとしてもミスはします。
ミスを恐れず、何度もトライし続けることで成功があるのではないでしょうか?
全くトライをしなくなったらどうなりますか?
失敗はすることはありませんが、成功もあり得ません。
なので、成功したら「ナイスプレイ」、失敗でも「ナイストライ」という
発想で「いいね!」と言ってみてください。
だからといってずっと「いいね!」を連発していたら
周りの人に「どうした?大丈夫か?」と声をかけられてしまいます。
ということで「褒める言葉がけ」のパターンを見ていきましょう!
〇褒める言葉がけのパターン
✔レベル0
□とにかく「いいね!」
とにかく「承認」。やりすぎると周りの人から「どうした?」と声をかけられます。
✔レベル1
□成功したら「ナイスプレイ」、失敗したら「ナイストライ」
簡単にできますが、抽象的なので選手は何がナイスだったのかわからないので
「なんだかよくわからないけど褒められた」しか伝わりません。
✔レベル2
□何がナイスプレイだったのか、何がナイストライだったのか具体的に褒める
「シュートは枠を外れたけど、いいタイミングでシュートを打てた!ナイストライ」
「パスは届かなかったけど、先を見ていたのはよかった。ナイストライ」
「よくコースを狙ってシュートを打ったね。ナイスプレイ!」
という感じになります。
具体的に何がよかったのかがわかるので、選手が気づけば伝わるようになります。
誰に言っているのかわからないので聞き逃す場合があります。
✔レベル3
□名前を呼んでから、何がナイスプレイだったのか、何がナイストライだったのか具体的に褒める
〇〇!「シュートは枠を外れたけど、いいタイミングでシュートを打てた!ナイストライ」
〇〇!「パスは届かなかったけど、先を見ていたのはよかった。ナイストライ」
〇〇!「よくコースを狙ってシュートを打ったね。ナイスプレイ!」
という感じになります。
ただし、連続するプレイの中で、これをやるにはかなり忙しい作業になりますが、
ちゃんと選手には伝わります。
しかし、よかった点はわかったけど、どうすれば良くなるのかがこれではわかりません。
✔レベル4
□名前を呼んでから、何がナイスプレイだったのか、何がナイストライだったのか具体的に褒める
その後に改善を促す言葉を投げかける
〇〇!「シュートは枠を外れたけど、いいタイミングでシュートを打てた!ナイストライ、枠はちゃんと見えていた?」
〇〇!「パスは届かなかったけど、先を見ていたのはよかった。ナイストライ、パススピードはどうだった?」
という感じです。
レベル4はタイミングよく言っていかないと、どんどん次のプレイに流れていくので、ある程度慣れが必要かもしれません。
これをずっと続けていると選手が、耳を傾けてくれるようになります。
ぜひトライしてみてください。
次回は言葉がけの応用編として、効果的な声がけと効果的でない声がけの違いについてをテーマにします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さまお体に気を付けてご自愛ください!!