リフティングをうまくするための声かけ方法
こんにちは、メンタルトレーナーの清水です。
小学生のサッカーの練習でよく行われるのがリフティングの練習。私も小学生や中学生の頃はよく練習で取り組んでいました。できる回数が増え、楽しいと感じているときは何時間でも練習できましたが、なかなか回数が増えないとすぐに飽きてしまうこともありました。また、上手くなりたいんだけれども練習に意欲がなくなってしまう息子にイライラしてしまうという声をよく聞きます。
「練習しないからうまくならないんだよ」と声をかけても、すぐにやめてしまうという状況にイライラするという声は現場でよく相談されることのひとつ。 今回は、そんなときにリフティングがうまくなるようサポートできる声かけ方法を紹介します。
リフティングにやる気がなくなってしまう時のメンタル状況は?
リフティングに対しやる気がなくなってしまう時のメカニズムを説明します。多くの子どもたちに話を聞いた傾向として多い事例がこちらです。
★リフティングに対し「うまくできない…」という感覚を味わう
★自信を失う
★練習へのやる気がなくなる
★練習をやめてしまう
このような気持ちの変化が起こり、練習に対し意欲がなくなってしまうのです。根本の原因は、「できない」をたくさん味わうこと。自信を失っているものに対して意欲的になれるかというと、なかなか難しいもの。このような状況で「頑張りなさい」「前向きに取り組みなさい」と声をかけても、効果的な声かけとは言えません。
そもそも、このやる気に影響を与える自信はどのように失われることが多いのでしょうか? 私が現場で感じている自信を失う原因は次の3つがあげられます。
1.友達と比べて自信を失う
チームメイトよりも回数ができず、「友達よりもできていない」と自信を失う。
2.自分が思い描いていたよりもできなくて自信を失う
このくらいできるだろうと予想していたよりも「できない」という状況になり、自信を失う。
3.みんなの前でうまくできない
一人で練習しているときはうまくできているのに、みんなの前でリフティングをするとうまくできなくなってしまい自信を失う。
以上の3点が自信を失う原因としてあげられます。 結果が出ていても、「周りの人の方がうまいから」とダメなところにばかりに目が行ってしまうと自信はつきません。結果が出れば自信がつくのではなく、自信がつくから結果が出しやすくなるのです。ですので、自信を失い、やる気が低下しているお子さんへは自信を先行して積み上げていくことが解決策となります。
自信を積み上げ、やる気を育てる
自分に自信があるときを思い浮かべてみてください。自信があるものにはやる気も自然とわいてきます。一回のミスの感じ方も、自信がないときのミスとは大きく感じ方が違うでしょう。ミスをしても、またチャレンジしようと思える人が多いです。そのため、常に行動が起こしやすい状況になります。このように、自信はやる気を育てるのには必要なもの。自信を積み上げるための効果的な声かけ方法3つをピックアップしてみました。
1.自信を失っているときは他人と比べるのをやめる
「ほかの子はこれくらいできているよ」といったように、他人を意識した声かけではなく、「昨日の自分から成長したか?」というように比べる基準をお子さん自身に向けることが大切です。そうすることで、小さな成長も実感することができ、「できた」という感覚を味わうことができます。
2.練習後に「できたこと」「できなかったこと」を聞く
自信を失っている子は悪い所ばかりが気になるという状況に陥ります。練習後などに「今日はどんな良いところがあった?」と細かい部分まで聞いてみると、良かった部分にも目を向けてもらうことに繋がります。 自分のできていることは自信に、できていないことは修正するという意識で話しかけると自信につながりやすいです。
3.小さな成長をほめる
見落としがちな小さな成長を褒めていくことで、お子様自身も「できている」という認識を持ちやすくなり自信につながります。会話の中で意識的に褒めるところを探してみましょう。行動を起こすための原動力はやる気。やる気が起きなければ、いくら「やろう」と考えていても行動に移すことは難しくなってしまうのです。
今回紹介したように、やる気と自信は大きく関連しています。まずは自信を先行して作っていき、やる気を育てていってもらえると練習も続けていくことができるようになります。練習量が増えると結果もついてきやすくなるでしょう。 特にリフティングは飽きやすいですし、自信も失いやすいものです。まずは、お子さんとの会話を大切にしながら、自信を作っていくことをお勧めします。