イギリスサッカー便り【基準値を上げる】
みなさんこんにちは!
今年は夏休みが短縮され、もうすでに新学期が始まってる学校も多いと聞きますが、我が家の息子たちは例年通りの長ーい夏休み真っ只中です。
今月は、サカママとしての経験談を少しお話しさせていただこうと思います。
目標が明確になった出来事
4年前、当時所属していたクラブチームの6年生が県大会で優勝し、全国大会出場を決めました。身近な先輩が全国大会に出場する・・・ということで、どうしてもその試合を自分たちの目で見たくて、家族旅行を兼ねて鹿児島まで応援に行きました。
そのときは、全国の舞台で試合ができるということだけでも、とんでもなくすごいと思っていたのですが、なんと結果は全国優勝。
自分たちの夢を叶えた先輩たちの姿を目の前で見れたのは、息子たちにとって最高の出来事でした。と同時に、それまでは漠然としていた息子たちの目標が、はっきりと「日本一を目指す」に変わった瞬間でもありました。
そしてその3年後、監督、コーチ、チームメイトと全国大会を目指すチャンスをいただいた次男は、見事に全国大会の切符を獲得し、春のチビリン全国大会で優勝することができました。
日本で最後の試合が全国大会の決勝戦・・・という、なんだか嘘みたいな本当の話なのですが、そうやってみんなで日本一を目指し、それを達成できたのは、先輩たちの日本一があったからだといまだに思います。もちろん簡単なことではないですが、”全国優勝”という目標を掲げて、実際にそれを達成した先輩たちの姿を目の前で見せてもらったことで、自分たちにもできるかもしれない、自分も同じように日本一を目指したい・・・・そう思えるようになった大きな出来事でした。
バルセロナでの5日間
イギリスに移ってからも、こんなエピソードがありました。
2019−20シーズンが始まって、イングランドサッカー1年目の洗礼を浴びていたシーズン半ばの12月、スペインのバルセロナでサッカーのコーチをされている知り合いの方から、数日間プチサッカー留学に来てみませんか?とお誘いいただきました。もともと日本にいる時から、スペインサッカーに強い憧れを抱いていた次男は、「一人でも行きたい!!」とチャレンジすることに。
ロンドンからバルセロナは飛行機で2時間。国内旅行感覚で海外に行けちゃうところは、ヨーロッパに住んでるメリットですよね。12歳の次男は一人で5日間、バルセロナに行ってきました。
バルセロナでは、同年代の子たちが集まる国際大会を観戦し、スペイン3部リーグに所属するチームのアカデミーの練習に参加させていただいたのですが、息子いわく、息子が理想とするレベルのサッカーをする同年代の子たちがたくさんいたみたいです。パススピード一つにしても、全然違うと感じたとのこと。たった数日間でしたがそのレベルのサッカーを体験できたことはとっても貴重な経験だったようで、イングランドサッカーとはまた違った刺激をたくさん受けて興奮気味に帰ってきました。
イギリスに戻ってから、それまでは苦しんでいたシーズンでしたが、目に見えてパフォーマンスが上がり、結果もついてきたのです。今所属するリーグより高いレベルの試合に出る機会があった時も、スペインであのレベルのパススピード、パスの精度を経験していたから、実際に試合でも対応できた、と感じたそうです。それを聞いたとき、やはり自分の中での”基準値を上げる”ことの大切さを改めて感じました。
私たち親は、サッカーを頑張る子供達を全力で応援し、サポートしてあげることが大事ですが、親としてできることの一つに、たくさん見て体験して、たくさん失敗もして、もちろん成功もして。いろんな経験をする中で子供たちの中にある”基準値”を上げてあげることができれば、また新たなチャレンジをしたり、新たな目標をもったりができるようになるのではないかと思います。
たった5日間でしたが、間違いなく息子にとってサッカーの基準値が上がった5日間でした。これからも、そんな経験をたくさんして、そして一つ一つ自分の夢を叶えるためにチャレンジしていって欲しいなぁと思います。私は、そんな息子たちの一番のサポーターであるサカママでい続けたいなぁと思います!!
来月からはいよいよ2020-21シーズンがはじまります。1年前、イギリスに来た時には右も左もわからなかった状態だったのですが、今は息子たちにも新たな目標ができました。コロナ禍でなかなか思うように試合や練習ができなかったこの半年ですが、この1年で得た経験を踏まえて、新シーズンも目標を持って頑張って欲しいと思います。そして私もサカママとしてのサポートを楽しみたいと思います!!