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イギリスサッカー便り【少しずつ前に進もう】

みなさん、こんにちは!

早いものでもう6月。まだまだ肌寒い日も多いですが、とっても気持ちの良い季節を満喫しています。

最近の我が家のブームは早朝ジョギング。ロックダウンで学校がない今だからこそ、息子たちを巻き込んで、コロナ太りを回避するべく・・・!朝から積極的に活動しています。

イングランドでは、今月1日から2段階目のロックダウン緩和措置として、6人までの集まりが許可され(ただし、2mのソーシャルディスタンシングは保つ必要あり)、15日からは生活必需品以外を扱うお店の再開も許可されます。学校は、一部の学年のみ再開しましたが、我が家の息子たちは早くて9月からになりそうです・・。

forest

待ちに待ったトレーニングの再開

この政府の緩和措置に伴って、イングランドサッカー協会からも、育成年代におけるサッカー活動のガイダンスが新たに示されました。

<6月1日より許可されたこと>

  • 6人以内でのサッカー練習及びフィジカルトレーニング
  • 6人までのグループトレーニング(コーチを含め6人まで) 

  *いずれも2mのソーシャルディスタンシングを保つ必要あり

接触プレーはまだダメなので、試合はもちろん練習中のミニゲームも許可されていません。しかし、グループでのトレーニングが許可されたことは大きな一歩。それまでは家族としかできなかった練習が、チームメートとやってもいいことになりました!!

息子たちのチームでも、早速先週からトレーニングが再開されました。

約3ヶ月ぶりの活動に、息子たちは大興奮!朝から、そのトレーニングに照準を合わせてコンディションを整えるという徹底ぶり。 まるで大事な大事な試合があるかのように、いい緊張感をもってトレーニングにのぞむ姿に、改めて息子たちのサッカーに対する情熱を感じました。

私も、あんなにワクワクしながら送迎したのはとっても久しぶりでした。

training

とはいえ、もちろんいつものようなトレーニングができるわけではありません。

コーチ一人につき選手は5人まで。あらかじめ5人グループに分けられ、スタート時間も20分間隔で設定されました。

コーチ、トレーナーさん合わせて4人いるので、

  • Bleep Test(20mシャトルラン)
  • Scanning/Spatial awareness(空間認知トレーニング)
  • Technical Ball Work(ボール扱い)
  • Strength and conditioning(フィジカル・体幹トレーニング)

の4つのステーションに分け、そこを5人のグループで移動します。その場所は十分なスペースが確保され、5人のグループ内でも2mの距離を厳守することが条件です。事前の体調管理、体温チェックはもちろんのこと、ボールは手で触らない、マーカーやコーンなどの備品も触らない、練習前と練習後は必ずハンドジェルで除菌するetc…ルール厳守が絶対です。

たくさんの制限がある中ででしたが、みんな久しぶりにトレーニングができることが嬉しすぎて!!!終わった後の充実した笑顔!!

いろんなお父さんお母さんが声を揃えて言っていましたが、こんなに充実した顔をした子供たちを久しぶりに見ました。大好きなサッカーが突然できなくなり、まだまだ通常通りの活動には程遠い状態ですが、それでもできる範囲内で細心の注意を払ってオーガナイズしてくださったコーチたちには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

毎シーズンがサバイバル

イングランドのサッカーチームは、シーズンごとに選手が入れ替わるところが多く、息子たちのチームも例外ではありません。日本では、様々な事情で移籍する場合を除き、基本的には小中高年代の区切りで、入団したチームでやり切る選手が多いと思いますが、こちらでは基本的には1年ごとの登録になります。

本来なら、シーズンとシーズンの間のちょうど今くらいの時期が、来シーズンのSquad(チームメンバー)を決める大事な時期になり、トライアルを兼ねたフレンドリーマッチが多く組まれます。7月8月には、9月からスタートするシーズンに向けた調整に入るので、まさに6月は大事な時。

なのですが、今年はこのコロナ禍で試合どころか練習さえ十分にできない中、チーム編成も決めないといけない。

コーチからも事前に、全ての取り組みが来シーズンのトライアルになると言われています。

次男はありがたいことにすでに来シーズンのオファーをいただいているのですが、長男はこの数週間が勝負。来シーズンも残留を希望しているので、自分のできることを精一杯やって欲しいと思っています。

 

このようにシーズンごとに登録されるシステムは、毎シーズン毎試合が真剣勝負、サバイバルです。もっと出場機会を得たい、やりたいポジションができるチームでやりたい、という理由で、自らステップダウンしたチームメイトもいました。逆に、見方を変えれば、自分にとってより良い環境を求めてステップアップできるいい機会でもあります。来シーズンはどのチームでやりたいか・・・息子たちの意見を尊重しながら、親としても色々情報を収集するいい機会になります。

長男は2018-19シーズンから2019-20シーズンは、より高いレベルを求めてチャレンジしました。次男も、来シーズンに向けていくつかチャンスをいただいていましたが、このコロナ禍で中断。改めてチャレンジする機会をいただけるよう、また頑張って欲しいなと思っています。

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今週にはいよいよイングランドプレミアリーグも再開、ロックダウンも段階的に緩和され、少しずつですが生活も動き出しました。

ですが、子供たちを見ていて、やはり"試合がある"という目標があるのとないのとでは、モチベーションが全然違います。試合やりたい〜〜といつも言っていますし、私も早く試合の応援に行きたい!!

来月には、なんとか試合ができるような状況になればいいなぁと願いながら、それまで自分たちでできることをしっかりやって、少しずつ前に進んで行けたらいいなと思います。

リス

 

WRITER PROFILE

クリストファーズ佳世
クリストファーズ佳世

イギリス在住、3兄弟(16歳、14歳、11歳)を育てる現役サカママ。 神戸市在住時は、地元の強豪クラブチームで6年間サカママ生活を満喫。2019年3月にイギリス移住後は、サッカーの本場・イングランドでシーズン1年目の新米サカママとして生活をスタート。 日本とイギリスのサッカー事情の違いなどを、サカママならではの目線で伝えていきます。

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