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日本人のサッカージュニアが集まる欧州大会「Euro J Jr. Cup 」に密着!Vol.1

日本人のサッカージュニアが集まる欧州大会「Euro J Jr. Cup 」に密着!Vol.1

7月5・6日の2日間、ドイツのフランクフルトにて、Euro J Jr. Cup 2025 第9回全欧州少年少女サッカー大会が開催されました。筆者の所属するクラブも、ロンドンからフランクフルトへと総勢約60人の大所帯で大会に参加し、暑い夏をさらに熱く盛り上げる戦いを繰り広げました。
今回のコラムでは、大会の概要や主催者の方へのインタビューをお届けし、来月のコラムでは大会当日の様子を詳しくレポートしたいと思います!

Euro J Jr. Cup 全欧州少年少女サッカー大会とは?

夏はドイツ・フランクフルト、冬はベルギー・ブリュッセル(室内サッカー)にて開催される、欧州に点在する日系サッカークラブの欧州No.1を決める大会です。

今年で開催9回目を迎えた当大会は、元々はフランクフルトとミュンヘンのチームとの交流試合から始まり、徐々にドイツ各都市、欧州各都市の日系サッカーチームが参加する大会へと発展。今大会には過去最多の欧州7か国から全9団体、37チームが参加しました。
これまでは小学部のみの大会でしたが、今大会からは新たに中学部大会も開設され、2日間に渡っての開催となりました。

また、夏の大会は、秋に行われるインターナショナルカップに出場するEU-JAPAN選抜(U10/U12/U14)の選考会も兼ねています。

Euro J Jr. Cup開催の目的

・欧州に住む子どもたちに、スポーツを通した交流の機会を与えること。
・現地のチームに入っている子どもたちだけでなく、すべての子どもたちに、真剣勝負の場を提供すること。

大会規定

全カテゴリー:7人制サッカー(フィールドプレイヤー6人、キーパー1人)
・小学部:U8(小学1・2年生)、U10(小学3・4年生)、U12(小学5・6年生)
・中学部:中学1-3年生

参加団体

<ドイツ>
FC Frankfurt Japan
SC West Düsseldorf
Club Atlético DÜSSEL
Japanische Sportschule München
MJFC
<ベルギー>
FC Brussels Japan
<フランス>
JAPAN FRANCE FOOTBALL CLUB
<イギリス>
FOOTBALL SAMURAI ACADEMY
<オランダ・スイス・ポーランド>
EURO SELECTION
※個人参加の選手で結成されたチーム

大会についてもっと詳しく知りたい方はこちらのHPをご覧ください。

主催者インタビュー

大会に先立ち、主催企業であるKM Sports GmbH代表の増嶋義己(ますしま よしみ)さんに、インタビューにお応えいただきました。

―大会実施にあたって、大変なことはありますか?
「年に2回、夏はフランクフルト、冬はブリュッセル(室内サッカー)での大会を実施していますが、毎回、審判の確保、昼食手配、事前パンフレットや掲示物の制作、協賛企業さまとの打合せ、大会動画作成、また各参加チームの方々の協力による準備など、多岐にわたる業務があります。それらを社内外の関係者と協力して進めていくことが、かなり大変です」

―過去の大会で印象的だったエピソードはありますか?
「数年前、フランクフルトの住宅街で不発弾が発見され、運悪く、大会当日に撤去作業が重なってしまったことがあります。その影響で、空港から会場への公共交通機関が一部止まってしまい、遠方から参加予定のチームが大会開始時刻に間に合わない可能性が出てきました。関係者間で連携を取り合った結果、バスで移動していたチームが、そのチームをピックアップしてくれることになったんです。最終的には参加者全員が時間通りに到着し、スケジュールも予定通り終えることができました」

―今大会で開催9回目を迎えられるとのことですが、開催当初から現在まで、なにか変化を感じますか?
「ありがたいことに、参加団体や人数は年々増えています。
前回大会では、過去に選手として大会に参加してくれた子が大学生になって、『今度は自分が大会を提供する側に立ち、次世代の子どもたちのために協力したい』と言って、日本から弊社にインターンとして来て、運営に関わってくれました。

また、駐在員のお子さまが多く参加しているため、欧州内の別都市に異動になった際のサッカーチームの紹介ができたり、新たなチームに所属して当大会に参加することで、昔のチームメイトたちと再会できたり、ということも多くなりました。
大会当日だけでなく、その後にもご縁が続いていくことが嬉しいですね」

左から増嶋さん、フランクフルトからパリに引っ越した後に今大会に参加した選手、第1回目の大会から一緒に大会を運営しているKM Sports GmbHの加藤さん

―大会を通じて子どもたちに感じてもらいたいことはありますか?
「サッカーというスポーツには勝ち負けがあるので、『負けて悔しい』という気持ちはもちろんあると思います。ただ、その勝敗以上に“一生懸命やったこと”というのは、コーチや保護者、周りの友人たちは見てくれていますし、その一生懸命な姿が、見ている側に勇気を与えることもあります。上手な選手たちもたくさん出場しますので、その選手たちの良いプレーを見て真似をして、どんどんうまくなっていってほしいと思います。

また、夏の大会では、優秀選手を選出し、10月に実施される国際大会に、EU-JAPAN選抜としてチャレンジします。選ばれた選手は、この大会全員の代表として国際大会に出場しますので、胸を張ってたくさんチャレンジしてほしいです。そして、国際大会で得た経験を自分だけのものにするのではなく、自分のチームに戻ったあとに、それぞれのチームにも良い影響を与えてくれれば、という想いがあります。

この大会は、来年で開催10回目を迎えます。これもひとえに、各参加チーム代表者の方々、保護者の皆さま、大会を後ろから支えてくださる協賛企業さま、運営スタッフ、多くの方々のご協力のおかげだと思っています。私たちの会社にはスポーツ事業部と観光事業部があり、「欧州生活に潤いを」をモットーにしていますが、EURO J Jr Cupも、多くの人たちがスポーツを通して潤いを得ることができるよう、スタッフ一同協力して、これからも進めていきたいと思っています」

来月のコラムでは、大会当日の様子を詳しくレポートしますので、どうぞお楽しみに!!!

WRITER PROFILE

カリアゲしょうこ
カリアゲしょうこ

ガンバ大阪のホームタウン大阪府吹田市出身の元奈良県民。
ロンドン駐在5年目の一男一女の母。2024年The FA(イングランドサッカー協会) Level1ライセンス取得。
サッカースキルは初心者レベルながら「フットボールサムライアカデミー」で小学生女子チームのコーチを務める。息子やチームの子どもたちと一緒に成長していくロンドンでのフットボールライフの様子をお届け。インタビューライターとしても活動中。トレードマークはカリアゲヘア。

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