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アメリカジュニアサッカーは驚きと発見の連続!

アメリカジュニアサッカーは驚きと発見の連続!

みなさんはじめまして、japa-ricanです! 2025年よりサカパパライターとしてコラム投稿をさせていただくことになりました。私は三重県の田舎町で生まれ育ち、プロサッカー選手を夢見てサッカーをしてきましたが、高校卒業後に渡米したことをきっかけに、そこから長いアメリカ生活が始まりました。今はテキサス州ダラス郊外に、日本人の妻とアメリカ生まれの3人の子どもたちと一緒に暮らしています。

先週9歳の誕生日を迎えた長男は3歳半でサッカーを始め、今は地元のクラブチームに所属しプレーしています。自分が大好きなスポーツに息子も夢中になって取り組んでいる様子を見るのはとても嬉しく、毎週の練習や試合、チームやコーチとのコミュニケーションも、息子のサッカーに関しては私が担当…というより、私が希望して楽しくやっています。今回こうしてサカパパライターとして、より多くの方たちとつながる機会をいただけたことを本当に嬉しく思っています。

日本人親子のアメリカジュニアサッカー記

さてみなさん、「アメリカ サッカー」についてどのような印象をお持ちですか?

「ダディー! 僕大きくなったらサッカー選手になりたい!」息子がそう言い出した時、私の頭の中は「アメリカでサッカー???」…そう、何をどうすればいいのか、どんなサポートをすればいいのか、全くわかりませんでした。

スポーツ大国といわれるアメリカですが、これまでの短い国の歴史でサッカーはずっと日陰の存在でした。世界ではまだまだ「アメリカ人はサッカーが下手」「アメリカ人はサッカーを知らない」という考えが浸透しているように思います。実際、英語圏の国々で「フットボール」と呼ばれるスポーツを、英語ネイティブのアメリカ人が「サッカー」と呼ぶこと自体、世界の笑いものだと聞いたことがあります(アメリカではフットボールといえば「アメリカンフットボール」を意味し、サッカーを連想する人は少ないのです)。

そんな「サッカー不毛の地」に流れ着いてしまった私たち。日本であれば時代こそ違えど、プロを目指して本気でサッカーに取り組んでいた私自身の経験から、どういう道筋を描けばプロへの扉につながるのかだいだい想像がつきます。でもアメリカではそこへの道筋どころか、幼い息子にあったサッカークラブを探すことさえ、どこから手をつけたらいいのかわからない。

アメリカでは何歳からサッカーチームに入れるのか?
住んでいる地域に日本の少年団みたいなものはあるのか?
費用は? 練習回数は? 練習内容は?
誰が指導しているのか? 指導者はサッカー経験者なのか?(笑)

自分があまりにアメリカサッカーについて無知であることに愕然とし、このままでは、将来息子が本気で上を目指したいと言い出した時になんのサポートもできないと気付かされました。これを機に、私はアメリカジュニアサッカーについて真剣に学び始めました。

アメリカジュニアサッカーは驚きと発見の連続

アメリカジュニア年代のサッカーについて勉強すればするほど、日本との違いはもちろん、アメリカらしいな~と感動したり落胆したり呆れたり…とにかく驚きと発見の連続です。今後のコラムで少しずつ、アメリカジュニア年代のポジティブな面もネガティブな面も読者のみなさんに紹介していけたらと考えています。

今日は実際に現場に足を踏み入れて、まず最初に驚いたことを紹介します。それはサッカー不毛の地と思われたこのアメリカで、実は今サッカー人気が急上昇しているという事実でした。

アメリカサッカーは裾野が広い!

アメリカにおいてサッカーは、小さな子どもたちが最初に経験するスポーツとして圧倒的な人気を誇ります。男女共にしっかりと走れるようになってくる4-5歳頃に、バスケも野球もアメフトもさしおいて、まず経験させるスポーツがサッカーなのです。チームも無数に存在し、実際、屋外があたたかいシーズンは週末ともなると、ものすごい人数のちびっ子とその家族が大挙して近所の公園やフィールドを埋め尽くします。多くの地域でU-5頃から男女共にキーパーなしの4人制リーグ戦が組まれるからです。

なぜアメリカではスポーツの入口がサッカーなのか周りの友達に聞いてみると「ルールがシンプルだから」「たくさん走って動き回って、体力消耗や体力づくりにもってこい」「チームがたくさんあって始めやすい」「大きめのユニフォームを着てちょこちょこ走り回る姿がかわいい」なんて答えが返ってきました。

自分の子どもたちを見ていてもわかりますが、この年代の子どもたちはさながら宇宙人のよう(笑)。試合中に突然花摘みを始める子、フィールドに寝そべる子、勝手にベンチに戻ってくる子…自由気ままなな振る舞いが目立ちますが、裏を返せばこの国ではサッカーというのがそれだけ気軽に始められるスポーツなんですね。運動能力やスキルの有無、お子さんのやる気に関わらず、誰にでも大きく扉が開かれているのはとてもいいことだと私は思います。

アメリカのサッカー競技人口は日本の約4倍

そのような位置づけだからなのか、アメリカのサッカー競技人口は1780万人を超える規模だそうです。日本のサッカー競技人口は約450万人(参考:https://sposuru.com/contents/sports-trivia/america-soccer/)。その差は約4倍、ちなみに米日の人口差は3倍です。競技人口をどう定義するか、何歳から何歳まで含むかなど、正確なデータを取得し比較することは難しいですが、私たちの周りを見ているとアメリカは確実にサッカー不毛の地から脱却して、新しい時代を迎え始めていることに気付かされます。

今年の6月にはアメリカでクラブW杯が開催され、2026年にはW杯の熱狂がアメリカにやってきます。私たちの住む家から車で10分ほどのスタジアムでは、準決勝を含む全9試合が行われる予定です。全米中で今後ますますサッカー人気は上がり、サッカーを始める、そして本気でプロを志す少年少女たちは確実に増えていくでしょう。今後のコラムを通して、そんなアメリカサッカーの熱量を少しでもみなさんにお伝えできたらと思います。

WRITER PROFILE

japa-rican
japa-rican

アメリカ テキサス州ダラス郊外在住。3人の小学生の父親。
日本で生まれ育ち、プロサッカー選手を目指して高校時代に2度全国大会に出場するも、膝の大怪我で夢は叶わずその後渡米。アメリカ生まれの長男は3歳でサッカーを始めて現在U-9クラブチームに在籍。ジャパニーズ アメリカンである息子を見守りながら、驚きや発見の連続であるアメリカ ジュニアサッカーについてブログで発信中
⚽日本人親子のアメリカ サッカー記⚽

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