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イギリスサッカー便り【Stay home, Stay positive】

みなさん、こんにちは!

ここイギリスは、お天気の良い日が続き、とても気持ちの良い新緑の季節を迎えています。

3月23日からのロックダウンも8週間が経ちました。今月10日にロックダウンの段階的緩和計画のロードマップが発表され、ここイングランドでは一段階目の緩和として、13日より1日1回のみ許されていた屋外での運動が無制限に許可されることになりました。

そしてイングランドサッカー協会からもグラスルーツフットボール(育成年代のサッカー)に向けたガイダンスが発表され、現時点でできること、できないことが提示されました。

  • 許可されていること→個人練習、同居家族とのサッカー、同居してない人1人ずつ計2人でのサッカー、大人への個別指導
  • 許可されていないこと→18歳以下の子供への個別指導、2人以上の同居家族とそれ以外の人とのサッカー

(5月13日現在、いずれも同居人以外とは2mのソーシャルディスタンスを守ることが条件)

要は、家族とのみ、もしくは、友達同士でも2人までなら2m以上距離取ればサッカーの練習していいけど、3人以上でサッカーするのはダメですよ、ってことなので、まだまだチームでの活動はできません。

ですが、家族とならサッカーの練習は好きなだけ外に出てやっていい!!ということなので、早速息子たちと一緒に車で5分ほどの場所にある人工芝のグラウンドに行ったり、近くの芝生で思いっきりボールを蹴ったり、夜のお散歩に出かけたり。もちろんソーシャルディスタンスはとりながら。

まだまだお店やレストランも閉まっていて、通常運転とは程遠い現状ですが、ロックダウン解除に向けての小さいけれど大きな一歩です。

birchhill

 

長引く自宅待機生活

ロックダウンの自宅待機生活も、かなり慣れてきてしまいました。

学校もサッカーもないので、曜日感覚がなくなってしまいます。

休校の間、中学生の長男次男は学校のオンライン授業と副教科の課題の提出、小学生の三男は週1回のオンラインでのクラスミーティングとパワーポイントで送られてくる授業をこなす日々。

中学のオンライン授業はリアルタイムで受けるリモート授業ではなく、あらかじめ録画された授業を自分の好きなタイミングで見て、確認問題を解いたりまとめたりしてその都度提出するというスタイルです。

マイペースな長男は、与えられた課題を真面目にコツコツこなしているようですが、要領がいいのか?不真面目なのか?次男は、朝7時ごろ起きたら即パソコンの前に座り、その日の課題をさっさと終わらせ、日本の友達とのオンラインゲームに備えています笑

動機はとっても不純なのですが・・・やること一応やっているので、私も文句は言えません笑 

先週発表された緩和計画によると、早くて小学校の再開は6月1日から、ただしレセプション(幼稚園年長)、Year1、Year6のみ。中高生も来年試験があるYear10, Year12のみ今学期中の再開の可能性。我が家の息子たち(Year5,7,9)は誰もその対象学年ではありませんので、もしかすると9月まで学校がない可能性が出てきました・・・。

夏休みを挟むとはいえ、この生活がさらにあと4ヶ月も続くかもしれない・・・・まだまだ出口の見えない自宅待機生活ですが、少しでも楽しみを見つけながら、なんとかこの時期を乗り越えられるよう息子たちと頑張りたいと思います。

 

マンツーマンでのオンラインミーティング

サッカーの活動が急遽なくなってから約2ヶ月が経ち、残念ながら途中で中断していた2019-20シーズンも中途半端ながら終了となってしまいました。

ロックダウン中の取り組みとして、次男のチームでは毎週オンラインミーティングをやっていただいています。

初回はチーム全員が参加し、今シーズンの振り返りと来シーズンに向けての話や、チームとして取り組むべきことなどの話がありました。チームメートの顔を見るのが1ヶ月ぶりだったので、次男も少し緊張しながらもとても喜んでいました。

翌週からは、週一回コーチとの15分間のマンツーマンオンラインミーティングが始まりました。

あらかじめ1週間でおこなった自主トレーニングの内容をメールで送っておき、それをもとに次の1週間のトレーニングメニューをアドバイスしてくださいます。例えば、身体の小さい次男にはフィットネスバンドなどを使って上半身と体幹を強化するトレーニングを重点的にやるよう言われ、参考になるような動画をいくつか紹介してくれました。

日本にいた時、トレーナーさんによく、”上半身のトレーニングをすることでパフォーマンスの向上につながる”と言われていたことを思い出しました。この時期だからこそ、普段あまりできなかったこと(サボりがちだったこと?)をできるいい機会だと捉えて、息子たちも積極的にフィジカルトレーニングにも励むようになりました。

 

毎週宿題も出されます。

今週の宿題の1つが、「壁当てダイレクトリフティング左右交互で100回」

我が家の庭の2m x 2mほどの壁に向かって早速チャレンジしていました。狭い庭の狭い壁なので、期せずして難易度も上がります。負けず嫌いの次男は、具体的にやることと数字を与えられることによって、俄然やる気を出すタイプ。利き足でない左足の練習にもなるみたいで、毎日記録更新を狙って楽しみながらチャレンジしているようです。

ちなみにこの壁当てリフティング、一見簡単そうに見えるので、サッカーど素人の私もやってみたら・・・強く蹴りすぎて、跳ね返ってきたボールが顔面直撃するというコントのような結末に。笑 息子たちに爆笑されたのは言うまでもありません。

 

身体を使ったトレーニング以外にも、サッカー選手の食生活として心がけるポイントを教えてもらったり、憧れるサッカー選手のプレーを見て、なぜその選手なのか、どういうところがすごいと思ったのか、などをまとめてプレゼンするという課題だったり。一見めんどくさそうに思いそうですが・・・大好きなサッカーのことなので、意外にもすんなり取り組んでいました。

 

サッカーがない生活が2ヶ月も続くと、どうしてもモチベーションも下がり、トレーニングもマンネリ化してしまいますが、毎週新しい課題やメニューを与えてもらうだけで息子たちの刺激になっているようで、週一回のマンツーマンオンラインミーティングはとても助かっています。

壁当て

 

Stay positive

イングランドのプレミアリーグでは今後の活動についての話し合いも始まったようで、早ければ数日後に練習が再開、そして来月にはリーグ再開の可能性も出てきたとの報道がありました。とはいっても、トレーニングは接触プレーなし、限定された人数で、限定された時間でと、かなりの制限がかかった状態になるようですが、大きな一歩になることは間違いありません。育成年代のサッカーも、プレミアリーグの再開をきっかけに少しでも再開に近づいてくれれば・・と願うばかりです。

つい先日保護者向けに行われたオンラインミーティングで、コーチが言われていたこと。

「Be positive. Positivity is a huge step in these difficult times.(前向きにいることがとにかく大切)」

長引くロックダウンで、できないことを思ってついネガティブに考えてしまいがちでしたが、今できること、これからできるようになっていくことをポジティブに考えるようにしたいなと改めて思わせていただきました。

来月のコラムを書かせていただくときには、またさらに前を向いて進めれていることを願い、引き続き"Stay at home"生活を頑張りながら、親子でこの逆境を乗り越えていきたいと思います。

 

リス

 

WRITER PROFILE

クリストファーズ佳世
クリストファーズ佳世

イギリス在住、3兄弟(16歳、14歳、11歳)を育てる現役サカママ。 神戸市在住時は、地元の強豪クラブチームで6年間サカママ生活を満喫。2019年3月にイギリス移住後は、サッカーの本場・イングランドでシーズン1年目の新米サカママとして生活をスタート。 日本とイギリスのサッカー事情の違いなどを、サカママならではの目線で伝えていきます。