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試合は力の「試し合い」試合で活きる練習を心がけよう

皆さん、こんにちは。
今日は日本サッカーの育成年代にありがちな「試合嫌いな子たち」に向けて、書きたいと思います。

「うちの子がまさにそう!」と思った方もいらっしゃると思います。なぜこのような問題が起きるのでしょうか?
試合の勝敗の責任を背負うプレッシャーかもしれません。しかし、それはチームスポーツをやっている以上、避けて通ることはできない道で、その子のレベルにあった役割を指導者が与えてあげることが必要です。やさしすぎず、徐々に、かつ自然と選手としてレベルアップをしていくような役割の与え方です。

そしてもう一つ、今日はこのことについて書きますが、「練習のための練習」になってしまっていないかということです。

リフティングやマーカーやコーンを使ったボールコントロールの練習、これらは基本的な技術を身につけるために必要なことですが、これだけでは試合のための練習としては不十分です。
いかに実戦を想定した練習ができるかが重要で、練習でやったことが実際の試合で活きた時に大きな喜びを感じるものです。

対人形式の練習を日頃から積み重ねることで、自分の特長、弱点を知り、それをチームの中でどう活かし、どうカバーしていくか。これが試合、練習で積み重ねてきた力の「試し合い」です。
練習の中から試合をイメージすること、この練習が試合の中でどう活かせるのか考えながら練習すること。そして試合で通用しなかったことを忘れず、次の練習から取り組むこと。
その連続で選手として成長するのと同時に、これは将来何をするにも必要な「考えて行動する力」を養うのに最高のサイクルです。

試合を嫌がる子にはどんな簡単なことからでもかまいません。何か一つをテーマにして、それができたかどうかを一緒に振り返ってみてください。

サッカーをやっている以上、勝利を目指すことはもちろんのことですが、育成年代には勝敗よりも大切な「学び」があるということを大人である私達が認識していることが必要です。

皆さんとお子さんの毎日がより素敵なものになることを願っています。

WRITER PROFILE

野田恭平
1981年、神奈川県生まれ。サッカー親子講師。東京V、琉球、岐阜などでゴールキーパーとして活躍。現在は、全国のサッカー少年と保護者を対象に親子向けの親子イベントを開催し、「スポーツを通した人間育成」と「子どもの可能性を最大限に引き出す親のサポートの在り方」をテーマに講演活動を展開。また、JFAこころのプロジェクトのメンバーとして、「夢を持つことの大切さ」と「夢に向かって努力することの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行なっている。サッカー少年を育てるママの悩みに真剣に向き合い、絶大な信頼を得ている。