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「反省会ではなく感情の共有を」アドラー心理学から考える親子の関わり方

「反省会ではなく感情の共有を」アドラー心理学から考える親子の関わり方

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。高2男子のサカママMikuです。だんだんと暑い日が増えて夏に近づいてきていますね! お子様もママパパもキツい季節になってきました。水分や塩分補給をしっかりして、これからの酷暑に備えていきましょうね。

さて、今回は今できないことを諦めないというお話です。子どもの応援をしていると“今”に注目して一喜一憂してしまいがちです。しかし、お子様が自ら成長しようと頑張っているところにいろいろと言いすぎてしまうと逆効果だったりします。何かに頑張っているお子様を見守る際、今回のコラムを少しでも頭の隅に置いていただけると嬉しいです。

対等な関係を築こう

『嫌われる勇気』という本で有名になったアドラーをご存じでしょうか? アドラー心理学も有名ですが、その中で彼は「叱ること、褒めることは子どもを自分よりも下に見ているからできてしまう行為だ」と言っています。

親として伝えておきたいことがたくさんあるのは当然ですが、親の思ったとおりに子どもが動かない、教えてあげたことをやろうともしない、そんな我が子を見ると、イライラしてキツく言ったり叱ってしまったりすることがあるかと思います。私たち大人からしたら、何をどうしたらどんな結果が待っているのかある程度予測がつき、失敗したり悲しむ姿を見たくないという想いからついつい先走ってしまいます。

ですが、全ての経験が子どもの学びになることは言うまでもありません。それはサッカーの試合や練習でも同じですよね。「なんであのときシュートしなかったの?」「もっと声出しなよ!」なんて言ってしまいますが、それは私たち親が外から見て思ったことで、子どもの考えは別にあるかもしれません。

ですから、手段を教えるのではなく、なぜその選択をしたのか? を聴くことを心掛けてみてください。そうすると我が子の考え方や試合への想いが分かり、あれこれ言う気もなくなってきて、むしろ学ばせてもらう気持ちへと変化していくのではないでしょうか?

とくにサッカー経験のあるパパやママからすると歯がゆい場面が多いかと思いますが、そこをグッと我慢して、話しを最後まで聴いてあげてほしいです。

試合後は反省会ではなく喜びや悔しさの共有を

試合を見ると、内容に関していろいろと言いたいことも多いと思いますが、そこは監督やコーチに任せて、親の私たちは嬉しかったことや楽しかったこと、悔しい気持ちの共有に徹しましょう。

評価をする必要はありません。ただ「あのシュートシーンかっこよかったぁ‼︎」「みんなで盛り上がって楽しい試合だったね」「今日の円陣、声がよく出ていてビックリしちゃったよ」など見ている親側の感想を伝えたり、子どもから話された試合の感想を「うん、うん」とにこやかに聴いていると、次の試合へのモチベーションアップにつながったり、サッカーノートに書きたいことが自然と見えてきたりします。

今はできないことも、子どもを信じて見守りましょう

試合を控えた前日や当日はバタバタとしてしまいがちですよね。「レガースは準備した? ユニフォームは持った? 忘れ物はない?」なんて次々に質問をしてしまいがちです(笑)。私もその一人でしたが、息子が小学生だった頃にあるコーチに言われた言葉でハッとした経験があります。

それは「準備は子どもに任せてください。忘れたら本人のせいです。たまにママが、パパがと言う子がいますが、サッカーをするのは本人ですから。今のうちに失敗をしないと中学生以上になってからは注意もしてもらえず、試合に使われなくなるだけです。小学生が終わるまでにしっかり失敗させてあげてください。困ったらどうするかを考えるのもサッカーです」という言葉でした。

それを聴いてからは本人に全てを任せました。練習の準備だけでなく、洗濯物を出したり、サッカーノートを書いたり、練習後のリカバリーの必要性や自主練の大切さが分かったら、子どもは勝手に取り組み出します。息子は高校生になった今、自主練の大切さやサッカーノートをなぜ書くのか、リカバリーはなぜ必要なのかを身をもって実感しているようです。

今できないからとあれこれ言うことはせず、自ら行動するのを待ちましょう。ぜひお子様のチカラを信じてあげてください。

今回は、アドラー心理学から考える親子の関わり方について、私の経験を交えてお話しさせていただきました。サカママとしてのお子様へのサポートは、あれこれ言うのではなく、帰って来たら安心できてくつろげる空間づくりと気持ちのこもったお弁当、ニコニコのママの笑顔をお願いします‼︎

WRITER PROFILE

Miku
Miku

高校1年男子を育てるサカママ歴8年。
2023年の春から地方の強豪校に入寮した息子に冷凍した"アスリートおかず"などを送り、微力ながらサポートし、応援する日々を送っています。まだまだ未熟なサカママとして息子が納得するまでサッカーに向き合えるよう、1番のサポーターとして奮闘しています。