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「SNSでもリスペクトを忘れない」 サカママを楽しむための心得②

「SNSでもリスペクトを忘れない」 サカママを楽しむための心得②

サカママコラムをご覧の皆さま、こんにちは。以前「ママは子どもの熱量を超えない」子どもから教わったサカママを楽しむための心得というコラムを書かせていただいたのですが、今回もサカママライフを楽しむために大切だと感じている心得、SNSとの付き合い方について書かせていただこうと思います。

JFAが発行する育成年代向け小冊子に出会う

引用:日本サッカー協会

引用:日本サッカー協会

長男が小学校時代にお世話になった街クラブに入団した当時、入会の手続きと一緒にとある小冊子を3冊いただきました。1冊目は、【「RESPECT」大切に思うこと】。2冊目は【合言葉はPlayers First!!】。3冊目は【めざせ! ベストサポーター】。どれもJFAが発行している冊子で、1冊目は子ども向けの内容、残りは保護者向けの内容でした。

当時は(ふーん、こういうのがあるんだ)くらいの気持ちでパラパラと目を通した程度で、どこにしまったのか分からなくなる始末でした。しかし、高学年になったときにこの冊子を使って選手たちのミーティングをすると言われ、慌てて「どこにあるっけ?」と探しました。子どもが学ぶにあたり、自分もあらためて冊子に目を通してみたところ、サカママ歴を重ねてきたからでしょうか。冊子に書かれている言葉が刺さりまくって、(この冊子、大事なことがシンプルに分かりやすくまとまっている優れものだ!)と気づきました。

「RESPECT」 大切に思うこと

引用:日本サッカー協会

3つの冊子の中で一番印象に残ったのは 【「RESPECT」 大切に思うこと】という冊子です。子ども向けの内容でしたが、大好きなサッカーを毎日楽しむために大切なものというテーマで、チームメイトや対戦相手、審判や保護者への感謝の気持ちを持つ大切さがスッキリ書かれていました。
また、人だけでなく、道具や場所に対する感謝の気持ちについても書いてあり、まさに、サッカーを通して子どもに学んでほしいと感じている内容が詰まっていました!

どの冊子もJFAのホームページからダウンロードができるので、興味を持った方はぜひチェックしてみてくださいね。
PLAYERS FIRST! | 選手育成|JFA|日本サッカー協会

親も振り返ったリスペクトの気持ち

リスペクトの考え方は、子どもにとっていい学びであると同時に親もわが身を振り返る機会になりました。私自身はちゃんとリスペクトの精神を持っているか? 子どもに対して、チームに対して、環境に対して。そう振り返ると、頭から抜けちゃっているときが多いよなぁと反省しきりです(汗)。

子どものサッカーをサポートしていると、気持ちが熱くなってあれこれ愚痴を言うことはたくさんあります。夫やサカママ友には、安心してたくさん愚痴ってしまうことも。これは、人に話すこと自体に、気持ちを浄化する効果があるから、つい言葉にしたくなるんですよね。共感しあえるとほっとしたり。不思議なもので、話しているうちに深刻だと思っていた話が笑い話に変わることもあって、本当に愚痴には助けられているなと思います。

つまり、振り返ってみると、私自身はよく愚痴も言うし、日頃から常にリスペクトを忘れない立派な人間ではないです。でも、根底にはリスペクトの気持ちを忘れずにいたいと思っています。とくに、サッカーを頑張っている子どもへのリスペクトの気持ちは、絶対に忘れないようにしたいなと思い直すことができました。まさに Players Firstですね。

リスペクトが失われやすいSNSの世界

サッカーでリスペクトが大事なんて、今更分かっているよ! という人がほとんどだと思うのですが、分かっていてもリスペクトが失われやすいのがSNSの世界です。XやThreads、Instagramなど、気軽に言葉を吐き出せる場所は危険です。

とくにここ数年で広まったThreadsは、サカママと思わしき方の過激な書き込みもちらほら目にします。きっと普段はそんなに過激なことを面と向かって言わないだろうに、なぜSNS上ではリスペクトを失った言葉を書き込めてしまうのか? これには主に2つの理由が関連しているのかなと思います。

理由①:愚痴に同調する人が集まり増幅するシステムの危険

今のSNSは、自分と同じ意見ばかりが集まる「エコーチェンバー現象」が起きます。自分の「いいね」や「フォロー」といった行動が、自分と似た価値観や意見を持つ人々の投稿を優先的に表示するよう仕組まれているということです。

例えば、「あの選手嫌い!」という意見に同調すれば、似たような意見ばかりが表示されます。自分の愚痴に同調する人が集まり、同じ意見が増幅されていく世界です。異なる意見を目にする機会が減り、まるで世の中は自分と同じ意見の人であふれているような錯覚に陥って、発言の過激さが加速してしまう危険があります。

理由②:匿名性が過激な発言を誘発する危険

SNS上には匿名の人があふれています。匿名だと人は普段より発言が大胆になる傾向を持ちます。ポジティブな話であればいいですが、子どものサッカーに対するネガティブな愚痴がSNSで投稿されると、それに対し過激なコメントをつける人もいます。愚痴を言ってストレス発散どころか、誰だか分からない人の悪意によって、かえってストレスを抱えてしまいそうですよね。

サカママを楽しむためにも大切なリスペクト

子どもがサッカーを頑張っていると、サポートしている親もいろいろ言いたくなる場面は本当に多いと思います。送迎などでサッカー中心の生活になり、疲れると愚痴りたくなることもありますよね。愚痴は、リアルの場で話す相手を間違えなければ、必ずしも悪いものとは言えませんし、根底にリスペクトの気持ちがあれば、きっと言い過ぎも予防できます。

でもSNSでのネガティブな愚痴に関しては要注意です。誰かに愚痴るような感覚で軽い気持ちでSNSに書いた言葉でも、書き込んだその瞬間から思いもよらぬ形で拡散されるリスクがあります。サカママライフが楽しくなくなってしまうかもしれません。それに、サカママと呼ばれる人たちが怖い過激な人たちだと世間から誤解を受けたら悲しいです。

大人が子どもに「サッカーを楽しむために大切なもの」としてリスペクトを伝えるのであれば、大人だってサッカーを楽しむためにリスペクトを忘れてはいけないですよね。リアルの場でもオンラインでも。そう心に銘じながら、今日も朝4時半起きで遠征に出発する長男の弁当作り、日中は仕事をして、夜は次男のサッカーの送迎、ハードなサカママライフを楽しみます! 今月も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

WRITER PROFILE

まりこ
まりこ

臨床心理士/公認心理師/食育指導士
14歳と10歳のサッカー兄弟のママ。サカママ歴12年。
長男はおっとりマイペースに地域の街クラブでサッカーを楽しみ、次男は強烈な負けず嫌いを活かし強豪クラブで切磋琢磨。心理の専門知識が役立った経験を踏まえ、実体験や失敗も絡めながら情報を発信していきたいと思います。

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